放課後のカリスマ
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放課後のカリスマ
漫画
作者
スエカネクミコ
出版社小学館
掲載誌月刊IKKI
レーベルIKKICOMIX
発表号2008年6月号 - 2014年11月号
巻数全12巻
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画

『放課後のカリスマ』(ほうかごのカリスマ)は、スエカネクミコによる日本漫画。『月刊IKKI』(小学館2008年6月号より2014年11月号まで連載された。

クローン」を題材としたSF漫画。ただし、ジャンルとしては「学園ファンタジー」と銘打たれている。全国書店員が選んだおすすめコミック2010で3位入選[1]
あらすじ

西暦2XXX年、セントクレイオ学園には遺伝子工学の粋を集めて造られた世界の偉人達のクローンが集められていた。学園の教師の息子・神矢史良は、父親の赴任に伴ってこの学園に編入し、唯一の非クローン学生としてこの学園で学ぶことになる。ナポレオンや一休といった友人も出来、史良が学園に生活になじんだ頃、マリ・キュリーがオリジナルの専門領域である物理学に関心を抱けず、「音楽を勉強したい」と言い出す。史良は父親に頼んで、マリを音楽学校に編入させることに成功し、マリは学園を去っていった。しかし、史良はマリへの好意を自覚するようになり、彼女への思慕の念を募らせていった。

マリが「転校」した日、学園の卒業生であるクローン・ケネディがアメリカ大統領選挙への立候補を表明中に、何者かに暗殺される。オリジナルの人生をなぞるかのようなケネディの最期を知った学園の生徒たちは「自分たちもオリジナルと同じような死を迎えるのでは?」と恐れおののく。その頃から生徒たちの間では密かに「ドリーさま」という羊のぬいぐるみが崇められ始めた。
登場人物
セントクレイオ学園生徒
神矢史良(かみや しろう)
偉人のクローンのみが通うセントクレイオ学園に通う、唯一の非クローン人間(始めから在籍していた訳ではなく、転入してきた)とされている少年。学園の教師である神矢の息子。気弱で泣き虫な性格だが、友人のために行動的になることもある。学園生活を送る中で、オリジナルと同じ、或いはそれ以上の偉業を成すことを課せられているクローン達の苦悩を目の当たりにする。マリ・キュリーを慕っており、マリの面影を持つパンドラを大事にしている。実はその正体は、神矢の息子として学園の外で育てられたセントクレイオ学園創始者のクローンであった。その事実を知った後にセントクレイオ学園から飛び出し、外の世界で生活していたが、セントクレイオ学園を潰そうとするカイやクローン・ヒトラーに対抗するため、セントクレイオ学園に戻っていく。
ナポレオン
ナポレオン・ボナパルトのクローン。史良の友人で明るい性格。史良とフロイトの喧嘩に仲裁に入ることもしばしば。オリジナルより長身らしい。ジャンヌ・ダルクに好意を抱いていた。セントクレイオ学園を潰そうとするクローン・ヒトラーに対抗するため、大衆の前に姿を現し、クローン・ヒトラーと対決する。明るく開放的な性格ゆえに大衆の人気を集め、ヒーローとなる。しかし、ヒトラーの策略によりナポレオンをはじめとするクローン擁護派は大衆から悪いイメージを持たれるようになってしまう。さらにナイチンゲール誘拐事件の容疑者を、マスコミが実況中継する最中にナポレオンが河に突き落としてしまい、大衆から憎悪の目を向けられるようになる。先代のナポレオンは学園卒業後、企業の社長に迎えられたが、宣伝用のお飾りの社長であり、やがて酒におぼれた。カイに誘われ、テロリスト集団に参加。
一休(いっきゅう)
一休宗純のクローン。史良の友人で眼鏡をかけている。有髪。楽天的な性格で史良たちのグループのムード・メイカー。時折、宗教家らしい哲学的なことを話すが、よくしらけられる。
フロイト
ジークムント・フロイトのクローン。史良の友人だが、非クローンである史良とはそりが合わずよく喧嘩する。常に冷静沈着な一方、むっつりスケベ。クローン・ケネディが暗殺された後、その真相をこっそり調べている。先代のフロイトはオリジナルと同じ人生を歩むことに脱落し、現在はクローン・レオナルド・ダ・ヴィンチが創設した財団で働いている。
エリザベス
エリザベス1世のクローン。史良の友人。オリジナルが未婚のまま死んだため結婚願望が非常に強い。ロクスウェルの手引きで、セントクレイオ学園を脱出し、テロリスト集団に参加したが、史良と共にセントクレイオ学園に戻り、先代のクローン・エリザベスと再会した(赤ん坊のときに1度会っている)。しかし、彼女の帰還はカイの指示によるものであり、テレビ中継中に史良らを裏切る。先代のエリザベスは買い手がつかず、さらに学園からの逃亡を企てたため、学園内に監禁され、精神を病む。カイとは相思相愛で、特に顔に傷を付けたカイとは仲が良かったが、後に裏切られた。何かにとりつかれたように読書にふけっていたが、やがて覇気を取り戻す。
ナイチンゲール
フローレンス・ナイチンゲールのクローン。史良の友人。マリと仲がよく、彼女の突然の転校を悲しむ。オリジナル同様、博愛精神に富み、学園がテロリストに襲われた際は自分の安全より怪我人の救助を優先させた。先代ナイチンゲールが安楽死させた女性の子どもに誘拐される。先代のナイチンゲールは、学園卒業後、大病院に迎えられ、回復する見込みのない重篤患者に最後の安らぎを与える役割を与えられた。しかし、金もうけのために重篤患者にろくな治療を施さない病院の方針に疑問を持ち、テロリスト集団に参加した。
マリ・キュリー
「キュリー夫人」ことマリ・キュリーのクローン。史良の友人。本人はキュリー夫人そのものではなく音楽家になりたがっていた。その後音楽家になるために転校したとされるが、実際はクローン・レオナルド・ダ・ヴィンチが創設した財団に引き取られ、音楽の勉強を続けている。先代のマリ・キュリーは、企業の研究職に迎えられるが、功を焦って無理な実験をおこない、甚大な被害が発生する。最期はオリジナルからの解放を望んで、カイに射殺された。
ヒトラー
アドルフ・ヒトラーのクローン。温和な性格の少年。オリジナルの犯した罪への罰として、他人と関ろうとせず常に一人で過ごしている。自分のことを「はみ出し者」だと思っており、史良とは「はみ出し者」同士仲良くなれそうだと思っている。「ドリー様」に対する信仰心が人一倍強い。エリザベスと共にロクスウェルの手引きでセントクレイオ学園を脱出し、テロリスト集団に合流。マスコミに学園の存在を告発する。巧みな弁舌によって大衆からカリスマ的人気を集めるが、クローン・ナポレオンの出現によって悪役的な扱いを受けるようになる。それが原因で本来の優しさは身を潜め、クローンを選ばれた人間と考え、クローンによる統治の実現を企んでいる。テレビ中継中に一芝居打って、再び大衆から同情を集めることに成功し、「クローン保護法」成立後は、「洗脳された友人たちを救出する」という名目でセントクレイオ学園に乗り込む。先代のヒトラーは、宗教団体に迎えられ、オリジナルの罪を悔いて、神に祈り、オリジナルの罪を贖う役割を担わされた。
モーツァルト
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトのクローン。プライドが高く、非クローンで凡人の史良のことを毛嫌いしている。その一方でオリジナルを超えなくてはいけないという強迫観念に悩んでいて、自殺を試みるほど精神的に不安定だった。テロリスト襲撃後は史良との和解を通じて穏やかな性格となり、落ち着いてピアノに向かえるようになる。


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