攻殻機動隊_S.A.C._Solid_State_Society
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攻殻機動隊
STAND ALONE COMPLEX
Solid State Society
ジャンルSFアニメ
アニメ
原作士郎正宗
監督神山健治
脚本神山健治菅正太郎櫻井圭記
キャラクターデザイン後藤隆幸西尾鉄也
メカニックデザイン寺岡賢司、常木志伸
音楽菅野よう子
アニメーション制作Production I.G
製作Production I.G
バンダイビジュアル
バンダイ エンタテインメント
電通日本テレビ徳間書店
ビクターエンタテインメント
マンガ エンタテインメント
放送局パーフェクト・チョイス
放送期間2006年9月1日 - (全1話長編)
テンプレート - ノート

『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society』(こうかくきどうたい スタンドアローンコンプレックス ソリッドステートソサイエティ)は、SFTVアニメスカパーパーフェクト・チョイス2006年に放送された。『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』シリーズの続編であり、長編作品となっている。広告媒体等では「攻殻機動隊 S.A.C. SSS」などと略称される場合がある[1]

本項では2011年3D劇場版として全国公開された『攻殻機動隊 S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D』(こうかくきどうたい スタンドアローンコンプレックス ソリッドステートソサイエティ スリーディー)についても記載する。こちらも2006年の通常版と同様に「攻殻機動隊 S.A.C. SSS 3D」などと略称される場合がある[2]
概要

前作の『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』から2年後の西暦2034年が舞台。草薙素子の失踪から2年後、トグサが組織を率い、メンバーも大幅に増員された新生公安9課による超ウィザード級ハッカー『傀儡廻(くぐつまわし)』の追跡を描く約105分の長編作品。総製作費は3億6000万円にも及ぶ大作となっている[1]制作当初は劇場公開用だったが、諸般の事情により2006年はPPVでの発表となった。

2011年には、3D劇場版として『攻殻機動隊 S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D』が全国公開された(詳細は#3D劇場版を参照)。
ストーリー

個別の11人事件」後、草薙素子が公安9課を去って2年経った西暦2034年。草薙が失踪したことにより組織の変革を余儀なくされた9課は、課員を増員し、「10の力で1つの事件を解決する組織」から「8の力で3つの事件を解決する組織」へと方針を転換。加えてトグサを新設された隊長職に任命し、新体制の下で犯罪の抑止にあたっていた。

バトーはこれに馴染まず、新入隊員の訓練教官を務める傍らで「個人的推論に則った捜査」として単独行動を取っていた。そんな中、「梵字」の刺青を入れた男たちが相次いで不審な自殺を遂げる事件が発生した。自殺した彼らはシアク共和国のカ・ルマ元将軍に忠誠を誓い、マイクロマシンによるテロを画策していた工作員であった。

そこで、公安9課は、カ・ルマの嫡子であるカ・ゲル大佐をこの自殺事件について取り調べようとした。しかし、カ・ゲル大佐は新浜国際空港で、入国管理官を素手で殺害して銃を強奪し、空港職員を人質を取って新浜国際空港に1人で立てこもった。トグサ率いる公安9課はカ・ゲル大佐を追い詰めるも、カ・ゲル大佐は突然「傀儡廻(くぐつまわし)が来る!」と叫び、トグサの目の前で拳銃自殺してしまった。この一部始終を、失踪したはずの草薙素子が新浜国際空港を望む港湾施設から監視していた。

カ・ゲル大佐の空港立てこもり事件から数日後、単独で捜査を行っていたバトーは草薙と再会する。草薙はバトーに「Solid State には近づくな」と謎の警告をする。

その後、公安9課は事件の捜査が進むにつれ、「傀儡廻(くぐつまわし)」という謎のハッカーネームの存在を知る。その「傀儡廻(くぐつまわし)」は高度なハッキング技術を持ち、電脳化された人間の気臆の書き換えや記憶操作も簡単にやってしまう、とのことだった。その犯人の脅威の手口から、バトーは「傀儡廻(くぐつまわし)」の正体が草薙素子ではないか?とひそかに疑った。
概要
公開方法・媒体

2006年9月1日 -
パーフェクト・チョイス160(PPV)で放送。

2006年10月23日 - 東京国際映画祭(TIFF)animecs TIFF2006の六本木会場で上映。

2006年11月24日 - DVD版発売。

2008年7月25日 - Blu-ray Disc(BD)版発売(『S.A.C.シリーズ』の総集編などが収録されたセットボックス「攻殻機動隊 S.A.C. TRILOGY BOX」に同梱)。

2011年3月26日 - 3D映画版『攻殻機動隊 S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D』公開。新宿バルト9他全国にて上映。

社会情勢と物語の背景 

物語は『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』の「個別の11人事件」が解決した後、草薙素子が失踪してから2年後の事件を描いている。現実の日本社会と同じように、作中でも少子高齢化が進んでおり、家族を持たないで老年を迎える人口の増加によって、介護の問題が大きくなっている。その解決のために在宅で医療ネットにアクセスし、全自動介護システムによる介護を国が誰にでも最低限保証し、貧困層・富裕層を問わず機械による介護が一般的になっている。だが、このシステムは老人の寝たきりを助長する結果となり、「体のいい遺産回収システム」と揶揄されている。寝たきりで干乾びるように死んでいく老人を、ワインに使う貴腐葡萄に準えて、「貴腐老人」と呼び、その数は600万を超えている。また、増加する移民、失業率の増加、労働人口の減少、少子化、子供に対するDVを取り上げ、それらを解決すべく犯罪行為に手を染める容疑者が描かれる。
漫画・映画との相違

攻殻機動隊のテレビシリーズ、映画版の両方は漫画版のストーリーを軸にしているものが多く、今回も士郎正宗原作の漫画版の様々なエピソードからストーリーができあがっている。結末部分での傀儡廻と草薙のやり取りは、漫画版や映画版での人形遣いとの会話と対になっており、漫画版や映画版とは違う「草薙の決断」の別の形を提供している。

また、『S.A.C.』は「人形遣いがいないパラレルワールド」として出発したが、本作では逆に「『S.A.C.』世界における人形遣い」として傀儡廻が生み出されるという対比も見られる。
登場人物「攻殻機動隊 S.A.C.シリーズの登場人物」を参照
用語
貴腐老人
子孫を残さなかったために身寄りがないまま全自動老人介護システムを利用し、最低限の措置が施された状態の高齢者が、生きながら貴腐葡萄さながらに干からびていくこと。死亡してしまうと遺産を国家に回収されてしまうため、それを阻止する彼等の総意と傀儡廻しが結託してソリッドステートを構成していく。
傀儡廻(くぐつまわし)
正体不明の超
ウィザードハッカー。物語中で自殺事件に関係した人たちは「傀儡廻(くぐつまわし)! 傀儡廻(くぐつまわし)!」と叫んだ。この「傀儡廻(くぐつまわし)」は「攻殻機動隊」コミック版・映画での「人形遣い」を思わせる。この「傀儡廻(くぐつまわし)」の正体は物語の終盤で、明らかになる。
シアク共和国
架空の国。革命で国を追われた軍事政権の指導者カ・ルマ将軍が日本に亡命している点や傀儡廻とのつながりなど、原作版・映画版第1作に登場の「ガベル共和国」を髣髴とさせる。東のエデン 劇場版II Paradise Lostで、セレソンNo.10の結城亮が手渡された偽造パスポートの国籍は、シアク共和国である。
条約審議部
外務省条約審議部(通称・公安6課)。部長は中村。傀儡廻にカ・ルマ将軍の暗殺を依頼する。原作版や映画版にも登場する。
宗井塾(むねいじゅく)
総務大臣厚生労働大臣外務大臣を歴任した衆議院議員の宗井仁を慕う、総務省、厚生労働省の憂国の志のキャリア官僚が集う研究会や勉強会の名称。聖庶民救済センターの設立にも関与した。
総務省
日本の中央省庁の一つ。住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)を管轄している。本作での総務省の英訳名はMinistry of Management and Coordination[3]であると設定されている。なお、攻殻機動隊 S.A.C.シリーズの日本では内務省が復活している[4]が、内務省と総務省の業務の線引きは不明である。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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