擬声語
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この項目では、擬音語と擬態語の総称としての擬声語について説明しています。漫画で使用される擬声語については「音喩」をご覧ください。

「オノマトペ」はこの項目へ転送されています。アダルトゲームメーカーについては「Onomatope*」をご覧ください。
日本語の擬声語の例。英語や漫画で使用されるいびきの擬声語の例。

擬声語(ぎせいご)とは、声などを字句で模倣したものである。本稿では便宜上、擬音語(ぎおんご)と擬態語(ぎたいご)の2つの総称として「擬声語」を見出しに使う。一般的に、擬音語と擬態語を総称してオノマトペという。擬音語は人、動物、物が発する音を表現し、擬態語は音がない雰囲気や状態を表現する[1]

日本語では、擬音語や擬態語は副詞であるが、形容動詞としても用いられる (例「お腹がぺこぺこだ」)[2]。なお、声帯模写(物真似)は、人や動物の声や様子を真似することであり、擬音語ではなく擬態語でもない。
名称

当該概念を表す言葉は、日本語においては統一されていない。

古代ギリシア語の「?νοματοποι?α(オノマトポイーア)[注釈 1]」を由来とする英語の「onomatopoeia(オナマタピーァ) [注釈 2]」およびフランス語の「onomatopee(オノマトペ)[注釈 3]」を日本語発音にしたオノマトピア、オノマトペア[3]、オノマトペを用いる場合もある。日本語訳は数多い。以下、いくつか例を挙げると

「擬声語」 - 『新英和大辞典』 研究社

「物声模倣」 - (同上)

「声喩法」 - 島村龍太郎 『新美辞学』

「擬声法」 - 『日本百科大事典』

「写音法」 - 黒岩大訳述 『雄弁美辞法』

「声喩」 - 増田藤之助 『英和比較・英語修辞学講義』

などがある(『レトリック事典』144-154頁に詳しい)。

日本文部科学省が版行する『学術用語集』は「onomatopoeia」を「擬声語」としているため、本項はこれに準ずる。

擬音語、擬態語を合わせた総称としては、オノマトペ以外に音象徴語(sound symbolism)、象徴詞などの語も用いられる[4][5][6]
擬音語

擬音語は物が発するを字句で模倣したもの。同じ言語でも時代によって異なる。例えば、狂言などで犬の鳴き声は「びよ」と表現される[7]カタカナで表記されることが比較的多い(擬声語と呼ぶこともあるが現在は擬音語の方が一般的である[6]。また、擬音語の下位類の、人や動物が発する声を模した語を擬声語と呼ぶ立場もある)。なお、擬音語と擬態語との境界は時々截然としない[8]。例えば、「ざあざあ水を浴びる」における「ざあざあ」は、身に降りかかってたてている音だとも、水が際限なく大量に降り注ぐさまを表しているともとれるため、擬音語か擬態語かは決めにくい[9]

ものまねの声帯模写とは異なり、擬音語は必ずしも正確な音を真似ているわけではない(例えば、ピロピロとなっている電子音をピー、キャンキャン鳴く犬をワンワンと言うなど。)。



メーメー(の鳴き声)

ブーブー(の鳴き声・ブーイング)

ドキドキ(心臓の鼓動)

ガチャン(ガラスの割れる音、錠がかかる)

チリーン(が鳴る音)

チン(電子レンジ

ドカン(爆発音、衝撃音)

ズズー(ラーメンを啜る音)

カリカリ(サクサク)(スナック菓子の咀嚼音)

ゴロゴロ(

トントン(肩たたき、ドアのノック)

ドン(ドーン)(花火・衝突など)

バタン(ドアの閉まる音など)

ガタピシ(機械や道具の滑らかでない動作)

ピッ(ポチッ)(機械のボタン動作音など)

ピポパ(電話番号の入力、DTMFなど)

ガタン(ゴトン)(電車など)

ジュー(加熱調理)

パチパチ(拍手、焚き火)

プシュー(気体の吹き出す音)

ズルッ(滑る)

ビリビリ(紙が破れる音など)

ブリブリ(排便する音など)

なお音声を発する主体が同一の場合であっても、言語が違えば表現も当然違うものになる。また言語によっては存在しない物もある(日本語の号泣表現「うわーん」は英語には存在しない)。
例:が吠える声


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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