換気
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

この項目では、建築や工学における換気について説明しています。

医学や生理学における換気については「換気 (医学)」をご覧ください。

室内用換気扇取り付けたもの換気ファンのフィルタ室内に充満するたばこの副流煙クリーンルーム

換気(かんき)は、特定の空間の空気環境を維持、または改善するために外気を取り入れて内部の空気を排出する(入れ換える)こと。
換気の方式
自然喚起と機械換気

換気の方式は自然換気と機械換気に大別される[1][2]

自然換気

自然の風による圧力差または建物の内外の温度差による空気密度の差を利用した換気方法を自然換気という[1]。温度差換気と風力換気がある。

温度差換気[3] - 空気は暖められると軽くなって上昇する煙突効果を利用するもの[3]。温度差による換気力を利用する場合、単なる開口部の組み合わせだけでは換気力は小さく、外部の風の影響を大きく受ける[1]。そのため排気筒を設けることもあるが、その場合には給気口を低く、排気口を高くすることで温度差を生じやすくする[1]

風力換気[3] - 建物(窓)に生じる風圧を通風の起動力とするもの[3]。建築物の中には風が越屋根や風見塔を通り抜ける際に生ずる圧力差(ベンチュリー効果)によって、室内の空気の排出と外気の取り込みを行っているものもある[3]。風圧は建物の外表面だけでなく、建物の近傍の空間にも圧力分布を生じるため、排気筒の高さが不十分な場合には向流を起こすことがある[1]


建築物に風道を作り屋外からの風の取り込みや屋外と屋内の温度差など、自然エネルギーを利用して計画的に換気を行うことを計画自然換気(パッシブ換気)という[4]

自然換気は季節や気候による変動、設計条件等の影響を受けやすい[1]


機械換気

機械の力(空調換気設備)による強制的な換気方法を機械換気という[2][5]。強制換気や動力換気とも呼ばれる[6]

機械換気を補助するために、窓や扉を約15cm程度開けて自然換気を行うことも換気には有効とされている[5]

機械換気と自然換気を併用するハイブリッド換気システムもあり、建築物によっては季節や時間帯などにより機械換気と自然換気を切り替えたり組み合わせたりすることでエネルギー消費を抑えるシステムが導入されている[3]
全般換気と局所換気
全般換気(希釈換気)
室内全体の空気を入れ替えるもの
[7]
局所換気
排出源の近傍にフードやシュラウドなどを設け、汚染された空気を拡散する前に排出するもの[7]
機械換気サーキュレータ。送風機の一種
機械換気の種類

機械換気はその方式によって第一種から第三種に分けられ[2]、さらに第三種は甲種と乙種に分けられる[8]

第一種換気方法 - 給気と排気の双方を機械装置で行う方法[4][8]。給気には有圧換気扇等、排気には屋上換気扇等を用いる[8]。常に一定量の換気を行うことができるが、高コストである[4]

第二種換気方法 - 給気を屋上換気扇等の機械装置、排気を窓ガラリ等の自然換気装置で行う方法[4][8]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:107 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef