揚水発電
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電力需要が下がる深夜等の余剰電力で下部貯水池から上部貯水池へ水の汲み上げを行い、昼間・夕方などの高需要時間帯に上部から下部へ水を流し発電することで需給調整を行う。

揚水発電(ようすいはつでん、英語: Pumped-storage hydroelectricity)は、夜間・休日昼間などの需要の少ない時間帯に電力系統電力周波数電圧力率の調整のため、他の発電所の余剰電力で下部貯水池(下池)から上部貯水池(上池ダム)へ水を汲み上げておき、平日昼間・夕方電灯点灯時などの需要が増加する時に、上池ダムから下池へ水を導き落とすことで発電する水力発電方式である[1]
概要揚水発電所 発電機室関西電力・奥吉野発電所(左・下池 旭ダムと右・上池 瀬戸ダム
役割

揚水発電の役割は、大容量電力貯蔵である。電力需要・供給の平準化を狙う蓄電を目的した、ダムのを用いて、電力を位置エネルギーとして蓄える巨大な蓄電池、あるいは蓄電所と言うべきものである。

電力需要は、夏季の昼間の冷房需要・冬季の夕方の電灯点灯と暖房の同時使用などの時に最高となり、深夜に最低となる。そのため、高負荷時は電力供給力、低負荷時は調整力が問題となる。また、太陽光発電所など再生可能エネルギーの割合の高い休日昼間の調整力が特に問題となっている。

揚水式発電は、発電で電力供給力・揚水で調整力供給するため、深夜・休日昼間に揚水、夏季の昼間・冬季の夕方に発電する[2]

比較的短時間で揚水・発電の切り替えができるため、大規模電源脱落・需要の予測以上の増加に備えた予備力、大規模停電時の電力系統復旧用の初期電源として重要である。また、原子力発電・大規模火力発電・流れ込み水力発電所・地熱発電太陽光発電風力発電など調整力の小さい電源の占める割合の大きな需要の少ない時間帯に、即応性の調整力として利用されている。

揚水発電は世界的にも行われているが、電力系統が他国から独立し、電力需要のピークとオフピークの差が大きい日本で特に普及した蓄電方法である。

なお原理的には電力の交流周波数を変換する設備としても利用しうる。
アンシラリーサービス

アンシラリーサービスは、電力系統の電力需要と発電量を一致させ、電力・周波数・電圧・力率を調整するともに、供給信頼度を確保することである。

周波数制御数 : 数秒以下の変動に対してははずみ車効果によって、数秒?1分程度の変動に対してはガバナ制御によって、1分?数分程度の変動に対しては負荷周波数制御によってそれぞれ制御することができる。

電圧制御 : 調相運転によって無効電力、自動電圧調整で電圧、自動力率調整で力率を調整する。

潮流調整 : 大規模電源脱落・
系統連系設備事故時の過負荷に対し、瞬時に揚水遮断・発電出力調整し、系統の安定度の維持・過負荷の解消・大規模停電の防止を行う。

ブラックスタート : 広範囲停電が発生した場合の系統復旧用の初期電源

試験負荷 : 大容量発電所の遮断試験

環境規制がある場合の火力発電の代替 : 大気汚染警報時など

需給制御

ボイラーを使用する火力発電や原子炉を使用する原子力発電では電力需要に応じた出力調整が難しい[1]。かつては火力発電を常時稼働させ、昼夜の電力調整を水力発電で補う火主水従と呼ばれる電力構成が用いられたこともあった[1]。しかし産業の発展とともに水力発電だけでは補いきれなくなった[1]。電力の安定供給のため、停止していても数分以内に最大電力供給できる出力調整が容易な施設である揚水式発電が導入された。
経済運用

一般的に電気は1日の昼間に多く消費され、夜間は需要が小さくなるため、ピークとオフピークには大きな差ができる。しかし、電力エネルギーは発電と消費がほぼ同時であり貯蔵しておくことが難しいエネルギーである[1]。そのため電力会社は仮にピークの時間が僅かであっても、そのピークに対応できる発電設備を保有しなくてはならない。それゆえピークに備えた電力設備は大部分の時間で利用されないため、設備利用率は一般的に低く、設備投資の削減の観点からもピークとオフの差は小さいことが望ましい。

設備利用率が特に悪化する夜間に既存発電設備の発電する電力で水をくみ上げ、需要がピークとなる昼間に発電を行うことで、ピークとオフピークの差を埋めることができ、設備利用率の全体的な向上が図れる。しかし、揚水発電の効率が約70%であり、発電するにあたって他の供給元の発電所の約1.5倍のコストを要することから、恒常的な設備利用率の向上は電気代の高騰を招く。
現状と課題

2014年11月、経済産業省は同省が実施した集計により、2013年度の揚水発電所設備利用率が全国でわずか3%にしか達していないことが判明したと発表した[3][4]

日本国内に40ヶ所以上、総出力2,600万kWと世界最大規模の施設がありながら、100%フル稼働で運転したと仮定した際の発電量と実発電量を比較したところ設備利用率がわずか3%で、2010年以降の利用率はほぼ横ばいのままほとんど変化していないことがわかった。この3%という値はアメリカドイツの利用率10%と比較すると非常に低い値である。

これは、日本の揚水発電所が総出力においては世界最大規模ではあるものの、個々の貯水量に関しては欧米のそれに比べ小規模であるため、設備利用率において欧米レベルの運用を実施することが物理的に不可能なためである。

(同じ10万kWの揚水発電所でも、貯水量に3倍の差があれば当然ながら設備利用率も3倍の差がつく)
揚水発電の効率

揚水に必要な電力を用い、下池の水をポンプで上池に組み上げ、その水で発電する間には、機器類による損失や水路の摩擦損失で失われるエネルギーがあるため、電力のインプットとアウトプットには開きがあり、その比率を揚水効率と呼び、次式で表す。

η = η T G × η T P × H g / H p {\displaystyle \eta =\eta _{TG}\times \eta _{TP}\times H_{g}/H_{p}}

η {\displaystyle \eta } : 揚水効率

η T G {\displaystyle \eta _{TG}} : 発電運転時機器効率

η T P {\displaystyle \eta _{TP}} : 揚水運転時機器効率

H g {\displaystyle H_{g}} : 有効落差

H p {\displaystyle H_{p}} : 全揚程

揚水効率は、機器の種類や水路の長さなどの地点特性により変わるが、上記の機器効率がそれぞれ90%前後、水路損失が総落差の5%程度となるので、およそ70%程度になることが多い。

なお、揚水効率が1ではないことをもって、揚水発電システムの存在意義を否定するのは早計で、発電システムではなく電力貯蔵システムと捉え、蓄電池など類似システムとの比較で総合的に考量すべきものである。
揚水発電の種類上池として皿状の人造湖を設けた純揚水発電所の例(国土交通省、国土画像情報(カラー空中写真)より作成した電源開発沼原発電所(1976年11月18日および22日撮影))タンデム式揚水機可逆式揚水機
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