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出典検索?: "推進式" 航空機
推進式(すいしんしき、またはプッシャー式、Pusher configuration)とは、航空機においてプロペラやダクテッドファンが機体後部に設置されている形式[1]。プロペラの回転によって生ずる空気の流れは機体を"押し出す"形になる。これに対して牽引式(トラクター式、Tractor configuration)では、プロペラが機体前部に設置されるため機体を"引っ張る"形になる。 世界初の有人動力飛行を達成したライトフライヤー号やユージン・バートン・イーリーによって初めて艦上からの離陸に成功したカーチス モデルDなど、初期の航空機の多くは推進式であった。 後述するように推進式のメリットとデメリットの多くは表裏一体であり、デメリットの解消がメリットの減少に繋がっている。また機銃の搭載位置というアドバンテージもほどなくして新技術で解決されており、サイズと用途によっては不利となることもある。プロペラ機は航空機の歴史を通して推進式が主流だったのはライトフライヤー号の飛行から数年であり、そもそも航空機においては潜水艦や船舶のようにプロペラ(スクリュー)を後部に配置することに比べ効果は少ないという意見もある[2]。 単発の飛行艇、モーターグライダー、エンテ型、先尾翼機は推進式が多い[3]。特に単発の飛行艇はプロペラを水面から離すため、スーパーマリン・ウォーラスのようにエンジンごと機体上部に配置する設計の機体が主流であり、小型機ではさらに推進式とした機体が複数存在する(リパブリック RC-3 シービー、SIAI-マルケッティ FN.333、コロニアル スキマー 推進式では牽引式に比べ胴体が短くて済み、尾翼は胴体下部から伸びたブームか枠だけの尾部に取り付けることで[4]機体重量を減らすことが出来る[5]。特にエンテ型では尾部自体が不用となり胴体は操縦席とエンジンルームだけとなり、機首に搭載する物がなければ、ジャイロフルーク SC 01のように操縦席を機首先端付近まで送りさらに胴体を短縮する設計も可能である。胴体が短いため風見鳥効果
概要
利点・長所
尾翼にスリップストリーム(プロペラ後流)が当たる設計の場合、昇降舵と方向舵に直接当たるので効きが良くなり[3]、エンジンを後部に搭載し尾翼までの距離が短いことは重心が後ろに移動するため、昇降舵の操作量が少なくなり反応が機敏になる[9]など、運動性能を重視する戦闘機には向いた特性となる。仮に翼面積が同じであれば、牽引式より抵抗も少ない。それらが機体に当たらない場合は振動が少なくなるため、機内の騒音が軽減される[10]。旅客機では大きなメリットであるため、ピアッジョ P.180 アヴァンティはT字尾翼を高くすることで尾翼にも当たらない設計とし、静粛性をセールスポイントの一つとした[10]。
単発の牽引式では常に主翼や垂直尾翼にプロップウォッシュ(螺旋状の気流)が当たり、効率が落ちてしまう[8][11]。