接中辞(せっちゅうじ、英: infix)とは、接辞の一種で、語幹の中に割り込むもの。オーストロネシア語族の言語によく見られる。グロス表記では、角括弧(?xxx?)で表記される。
目次
1 例
1.1 オーストロネシア語族
1.2 オーストロアジア語族
1.3 中国語
1.4 アラビア語
1.5 インド・ヨーロッパ語族
1.6 スー語族
2 脚注
3 関連項目
例
オーストロネシア語族
タガログ語で sulat は書くことを意味する名詞である。これに接中辞 ?um? [1]を加えたsumulat は書くという意味の動詞である。
古代ジャワ語では接中辞 ?a? を加えて未来形をあらわす。
オーストロアジア語族
クメール語では ??? ka?t (生まれる)に対する ????? k-?mn-a?t (誕生・起源)のように接中辞を使って名詞を作る。ただし、現代では造語性は失われている。
中国語
晋語のいくつかの方言で接中辞の -(?)l- が現れる(嵌L詞)。北京語でいう児化にあたるともいうが[2]、必ずしも名詞化するわけではない。
アラビア語
アラビア語の動詞で再帰形にあたる第八派生形は、??? na?ara (見る)に対して ????? ('i)n-t-a?ara (待つ)のように接中辞 -t- を使用する。なお 'i- は語頭の子音連結を避けるための音挿入(prosthesis)。
インド・ヨーロッパ語族
ラテン語の linquo (残す)に対して liqui (残した)のように、現在語幹に接中辞 -n- があらわれる動詞がある。
スー語族
ラコタ語では人称接辞が接中辞としてあらわれることがある。wicasa (彼は男である)に対して wi-ma-casa (私は男である)[3]。
脚注^ umは行為者焦点の、単純な中立的行為に使われる接中辞。
^ 徐通? (1981). “山西平定方言的“儿化”和晋中的所?嵌“l”?”. 中国?文 (6): 408-415.
^ Tuting, A. W (2003), ⇒Some Reflections on Lakota Language Structures as looked at by a naive non-Native, ⇒http://www.fa-kuan.de/LAKSTRUCT.HTML
関連項目
Expletive_infixation
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