掘足類
[Wikipedia|▼Menu]

掘足綱
生息年代: 458?0 Ma
Pre??OSDCPTJKPgN
フランスで見つかった掘足綱のAntalis vulgaris
分類

:動物界 Animalia
:軟体動物門 Mollusca
:掘足綱 Scaphopoda Bronn1862

英名
Tusk shell



ツノガイ目 Dentaliida

クチキレツノガイ目Gadilida

掘足綱( くっそくこう、Scaphopoda )は、軟体動物門に属する分類群。いわゆるツノガイ類のことで、ツノガイ綱とも。ツノガイという文字通り殻は一見水牛の角のような形状である。形態や生態から二枚貝綱腹足綱の間に位置づけられることが多い。
形態

掘足綱全体に共通する形状として、殻は角を思わせる緩やかにカーブした筒状で、両端は必ず開いている。細い側の孔を後口、太い側の孔を殻口と呼ぶことが多い。また、カーブの外側を腹側、内側を背側と呼ぶ。殻表に輪脈と呼ばれる筋がある場合、ない場合まちまちである。また殻色も色、薄黄色や赤紫色、など様々であるが白っぽい色をした種が多い。殻長は数mmの種から数十cm程度で現生種の中では、マダガスカル近海に生息する Dentalium metivieri が最大とされ、20cmを超える。以上の様な細かい特徴はなどにより様々であるが、掘足綱全体の形状としては腹足綱二枚貝綱と比べると統一感があるといえる。
軟体

殻の後口側に肛門が、殻口側にがある。頭部は触角など多くの感覚器官を欠くが平衡胞 ( statocysts ) と呼ばれる感覚器官を持つほか、食物を捕食するための頭糸と呼ばれる触手状の器官がある。これらの器官を使用し、餌を捕らえ、歯舌で擦り取って食べるとされる。鰓は持たないため、外套膜が代わりとなり海水中の酸素を取り込む。また、以上の様な器官や殻などがすべて左右対称になっていることも掘足綱の最大の特徴のひとつである。なお、蓋は持たない。
生態
生活

雌雄異体。浮遊性のトロコフォア幼生、ベリジャー幼生を経て着底する。通常、二枚貝綱と同様に足を用いて泥底や砂底などを掘り、埋没して生活する。この際、後口をから出し、排泄や海水の交換を行う。上記の様にを持たないため、外套膜で酸素の交換を行うが、この際、足を収縮させ海水を循環させる。また、平衡胞や頭糸を用いて餌を捕食し、歯舌で擦り取って食べる。
分布

すべて海産種で、世界中の海に広く分布する。また、生息深度も幅広く、潮間帯?深海まで広く分布するが、生息環境は比較的軟らかい海底に限られる。
分類

以下に ( Steiner & Kabat 2001 ) に従い属までの分類を示す。但し、確定的に定まったものではなく、分類は非常に流動的である。

Scaphopoda 掘足綱

Dentaliida ツノガイ目

Gadilinidae シラサヤツノガイ科 

Gadilininae シラサヤツノガイ亜科

Gadilina シラサヤツノガイ属 


Episiphoninae ロウソクツノガイ亜科

Episiphon ロウソクツノガイ属 



Fustiariidae サケツノガイ科



Fustiaria サケツノガイ属



Omniglyptdae ハリツノガイ科



Omniglypta ハリツノガイ属



Dentaliidae ゾウゲツノガイ科



Antalis ツノガイ属

Coccodentalium 和名不詳属

Compressidentalium ヒラツノガイ属

Dentalium ゾウゲツノガイ属

Eudentalium 和名不詳属

Fissidentalium トクサツノガイ属

Graptacme ヒメナガツノガイ属

Paradentalium 和名不詳属

Pictodentalium ニシキツノガイ属

Plagioglypta 和名不詳属

Schizodentalium 和名不詳属

Striodentalium ムチツノガイ属

Tesseracme 和名不詳属



Calliodentaliidae サフランツノガイ科



Calliodentalium サフランツノガイ属



Laevidentaliidae セトモノツノガイ科



Laevidentalium セトモノツノガイ属



Rhabdidae 和名不詳科



Rhabdus 和名不詳属



Anulidentaliidae 和名不詳科



Anulidentalium 和名不詳属

Epirhabdoides 和名不詳属


Gadilida クチキレツノガイ目

 Entalimorpha ミカドツノガイ亜目

Entalinidae ミカドツノガイ科

Bathoxiphinae ソウヨウツノガイ亜科

Bathoxiphus ソウヨウツノガイ属

Rhomboxiphus ヒシツノガイ属

Solenoxiphus 和名不詳属


Entalininae ミカドツノガイ亜科

Entalina ミカドツノガイ属


Heteroschismoidinae 和名不詳亜科

Costentalina 和名不詳属

Entalinopsis ユキツノガイ属

Heteroschismoides 和名不詳属

Pertusiconcha 和名不詳属

Spadentalina ツメツノガイ属


 Gadilimorpha クチキレツノガイ亜目

Pulsellidae ヒゲツノガイ科



Annulipulsellum 和名不詳属

Pulsellum ヒゲツノガイ属

Striopulsellum 和名不詳属



Wemersoniellidae 和名不詳科




次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:14 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef