捕手
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この項目では、野球の捕手(ほしゅ)について説明しています。武術の捕手(とりて)については「捕手術」をご覧ください。
捕手野手のうち、捕手だけが投手に正対する。

捕手(ほしゅ)または、キャッチャー(英語: catcher)とは、野球ソフトボールにおいて投手の投球を受ける役割の選手である[1]。 また、その中で肩の強い選手のことを強肩という。守備番号は2。英略字はC(catcherから)。常にスターティングメンバー入りする捕手は特に正捕手(せいほしゅ)と呼ばれる。正捕手以外は全員「控え捕手」。

慣用句的に投手を支えるという意味から「女房役」と呼ばれ[2]、その連想から正捕手のことは「正妻」、または守備位置から「の要」や「司令塔」と表現される事もある。なお、捕手が野手に含まれるのは広義の場合に限られている。

クリケットではウィケットの前を陣取ることからウィケットキーパーまたはキーパーと呼ばれる。
概要.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

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出典検索?: "捕手" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2018年9月)

捕手以外の野手は投手が投げるまではフェアグラウンド上に守備位置を取ることと定められているが、捕手は野手の中で唯一ファウルグラウンドに守備位置が定められており、投手や野手とは逆の方向を向いて守備する。投手が投球動作を始め、その手からボールが離れるまで、捕手はファウルグラウンドに設けられたキャッチャーボックスに位置している必要がある。

捕手が他の野手と比較して大きく異なる点の一つに、マスクチェストプロテクターレガースなど防具を身に付け、投球を受けるために専用のキャッチャーミットを着用する点が挙げられる。これは、投球(ときとして投手の暴投)やファウルチップなどが身体に当たった際の怪我を防ぐためである。また慣用句的に「捕手として試合に出場すること」を「マスクを被る」、ないしは単に「マスク」と呼ぶこともある。防具を装備しているとはいえ、ファウルチップやクロスプレーで故障する可能性が高いポジションである[3]。また、「投手の的」としての役割があることから、大柄でがっちりとした体形の選手が務めることが多い[4]コリジョンルールの導入により捕手と走者が接触する危険性はかなり下がったが、それでも脳震盪などの故障を負うこともある[5]ソフトボールにおける左投げの捕手

通常は右投げの選手が起用されるポジションであり、左投げの捕手は極めて稀である[注 1][6]。これは「野球は競技人口に右打者が多いため、左投げでは二塁や三塁への送球時に打者が邪魔になり送球しにくく、特に三塁送球時は体をひねる無理な体勢となるため送球に支障がでる」「本塁へ帰ってくる走者との交錯時に利き腕である左腕側から走者が突入してくるため、タッチが遅れる上に故障の危険を伴う」「送球のために半身になると一塁側が見づらい[6] 」などの理由に加え、そもそも「肩が強く、ピッチングが組み立てられるだけの資質がある左投げの選手」はまずは投手として育成される例がほとんどであり[注 2]、小中学校の段階で左投げ捕手の道はほぼ断たれるのが現状であるからである。用具面でも「左投げ用のキャッチャーミットには既製品が無く特注になる」「チェストプロテクターの多くが右肩部分は可動だが左肩部分は固定されている」など、障壁となっている。なおソフトボールではクロスプレーや盗塁が禁止されているため、左投げの捕手でも支障は無い。

ベンチ入りする捕手の数は少なく、一般に2人から3人である。ただし、どの試合でもベンチ入り捕手を全て使うようなことは稀である。前述の通り、専門的な技術を要するために他の野手にはなかなか務まるものではなく、負傷退場などの最悪の事態に備えて最低1人は交代要員を残しておくためである。一方で、控え捕手までもが負傷退場するなどして守備につける捕手がいなくなった場合に備えて、本来は捕手ではないが過去に捕手の経験のある選手が、試合前などに捕手としての練習をするケースもある[注 3]新田玄気横山徹也など、チーム内の大半の捕手が負傷により出場できなくなった際に守備要員として一時的に現役復帰する例もある。日米野球のようなエキシビションでは最後に出場した捕手が負傷退場してしまった場合に、すでにベンチに退いた捕手が再出場できる規定が設けられることがある[7]

特殊な例としては中嶋聡のように長期間に渡ってほぼコーチ専任のような実態で一軍に帯同しながら、緊急一軍昇格に備えた「保険」として選手登録されていた例がある。これは、日本ハムの一軍と二軍の本拠地がかけ離れた距離にあり、たとえ捕手を緊急で一軍昇格させる必要があっても地理的に困難なためであった。中嶋の現役終盤当時、北海道新幹線が道南まで開通する前であったため猶更であった。

ブルペンで投手の投球練習を補佐する専門の捕手をブルペン捕手という。

プロ野球選手において新人捕手が1年目からレギュラーになりづらい理由として里崎智也は、1軍投手2、3人の事だけ知っておけば取り敢えず正捕手として成り立つ高校野球と異なり、チーム全体にいる約30人の同僚投手の特徴・情報を把握してそれらの選手とコミュニケーションを取っておかなければならないこと、シーズン途中に入団して来た外国人投手の球をいきなり受けるなど初見の投手の投球に対応する捕球力が求められることなどを挙げている。特にチームを知るということは1日24時間の中で選手としてのスキルそのものの向上に励みながら行うのはまず完璧にはできないとしている。また、一軍レベルの最低限の守備力を身に着けるのがハードルであるともしている[8]

日本プロ野球においては外国人捕手は非常に少ない[注 4]。理由としては味方投手の好不調の把握やコミュニケーションのための言葉の壁、配球や野手のデータを覚えてスコアラーと対策を考えたり、捕手が司令塔、試合を作る日本での立ち位置が挙げられている[9][10]。また、フリーエージェントによる他チームへの人材的流出や、日本人選手と比べてのチームへの忠誠度の違いからなるサイン漏洩のリスクも、日本プロ野球においてその数が少ない理由として指摘される。ただ、プロ野球リーグが創立した1936年から1960年頃までは、球種が少なく捕手とのサインが単純なもので済んだこと、打撃も当時のMLBのマイナーリーグレベルで十分日本球界に通用したことから外国人捕手が一定数確認されていた[11]

投手を除く全8ポジションの中で最も負担の大きいポジションなので、特にMLBでは正捕手にもシーズン中に休養日が必ずといって良いほど設けられる。例としてジェイソン・ケンドールは捕手として全試合出場という目標を持っていたがそれは現役中には叶わなかった。

また、捕手はチームの戦略を任されている一人といえることから、放出した場合、その捕手を獲得した団に手の内が明るみになってしまうことになるので相当な事情でもない限りは捕手の放出やトレードが行われることはまずないとされている[12]

MLBでは人種格差などの事情もあって、黒人の捕手は皆無に近い。事実、2018年の開幕戦に捕手として出場したのは全員が白人か中南米系の選手だった[13][14]
役割

例が増えすぎる傾向があるので、名を出すのは3人以下にして下さい

捕手は投手の投球を捕球する以外にも、配球(主にNPB)、送球、牽制、ブロックおよびチームの守備全体を指揮する役割など、多岐にわたる様々な役割を要求されるポジションである。

以下分野ごとに詳述する。
捕球ワンバウンドした投球を身体で止める捕手。

捕手にとって最も重要な役割は投手の投球を捕球することである[15]。プロの投手の高速のボールや変化球をミスなく捕球するためには各種の捕球技術が必要とされている[16]


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