拳児
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出典検索?: "拳児" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2021年8月)

拳児
ジャンル拳法アクション・人間ドラマ
少年漫画
漫画:拳児
原作・原案など松田隆智(原作)
作画藤原芳秀
出版社小学館
掲載誌週刊少年サンデー
レーベル少年サンデーコミックス
発表号1988年2・3号 - 1992年5号
発表期間1987年 - 1992年
巻数全21巻
(ワイド版は全11巻、文庫本は全12巻)
話数全193話 + 外伝9話
その他外伝9話は、李書文の生涯を中心に
描かれている。
漫画:拳児2
原作・原案など松田隆智(原案)
佐藤敏章(シナリオ協力)
作画藤原芳秀
出版社小学館
掲載サイトサンデーうぇぶり
レーベルサンデーうぇぶりコミックス
発表期間2018年6月1日 - 2019年4月15日
2020年4月2日 -
巻数既刊1巻(巻数表記なし)
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画

『拳児』(けんじ)は、原作:松田隆智、作画:藤原芳秀による日本漫画。週刊少年漫画雑誌『週刊少年サンデー』(小学館)に、1988年2・3号から1992年5号まで連載された。単行本は小学館:少年サンデーコミックスより全21巻(うち外伝1巻)、同ワイド版より全11巻、小学館文庫より全12巻、コンビニコミック版全8巻が刊行されている。

本記事では続編『拳児2』についても記述する。目次

1 解説

2 あらすじ

3 登場人物

3.1 主要人物

3.2 拳児の家族

3.3 日本

3.4 台湾

3.5 香港

3.6 中国


4 拳児2

4.1 登場人物 (拳児2)


解説

中国武術をテーマとした作品であり格闘シーンも頻繁に登場するが、戦闘そのものがメインテーマとなっている一般の格闘漫画とは異なり、主人公・拳児の成長を軸に中国武術の技術論や思想・哲学などを描いた物語となっている。

本作のストーリーそのものはフィクションだが、現実の武術史、実在した過去の武術家に関するエピソードが多数紹介されており、高名な武術家がモデルとなったキャラクターも数多く登場している。なお、連載当時は存命中だった武術家をモデルに作られたキャラクターは名前を一部改変した別名にされており、既に死去していた場合は実名で描かれている。

本作において八極拳は、主人公が主として学ぶ武術ということもあり、非常にダイナミックに描写されている。そのため、劇中の八極拳には漫画的な誇張が多く、実際の八極拳の姿とは大きくかけ離れた部分も少なくない。
あらすじ

父、母と3人で東京に暮らす剛拳児は、拳法に夢中のヤンチャな小学生。田舎暮らしから帰郷した祖父・侠太郎から八極拳を学び、曲がったことを許さない、正義感と義侠心にあふれる性格に育っていた。しかし、ある日侠太郎は、日中戦争時代に恩を受けたかつての知人を訪ねるため、単身中華人民共和国へ渡りそのまま消息を絶ってしまう。

時が経ち、中学時代、高校時代を経て、才気あふれる拳士としても成長しつつあった拳児は、祖父の言葉に従い日々修練に勤しんでいた。そして横浜の中華料理屋のオーナー、張 仁忠との出会いにより八極拳の鍛錬の機会を得て本格的な修行を始めるが、不良グループを束ねる拳法使い・トニー・譚に目を付けられ、小競り合いの末に抗争事件に発展し学校から無期停学処分を言い渡されてしまう。

張の勧めもあり、拳児は停学期間を利用して今だ行方の知れない侠太郎を探すため、台湾香港を経由して中国へと旅立つことになる。
登場人物
主要人物
剛 拳児(ごう けんじ)
本作の主人公。正義感が強く、激情的で負けず嫌いな一面を持つ。幼少期はわんぱくで向こう見ずな子供だったが、やがて大人しく礼儀正しい少年へと成長した。幼少時より、祖父・侠太郎から八極拳を習っていた。教育熱心な母親の方針で、進学校の乾清大学付属中学に通っていた。しかし、
暴走族とのいさかいに巻き込まれて付属高校に上がれず、不良校である紫竹院学舎高校へ進学。侠太郎が中国に旅立って以降は、独学で八極拳の稽古を続ける傍ら様々な武術・格闘技を学んでいる。その後、横浜にて張仁忠に本格的に八極拳を師事していた。高校1年次の2学期に、トニー・譚との抗争で無期停学処分を下されたため、その期間を利用し、音信不通となった侠太郎を追って一人中国へと旅立つ。日本を出国した後は、台湾で蘇崑崙に師事し、八極拳や蟷螂拳八卦掌など数々の中国武術を修行している。その後、香港を経由して中国に渡り、嵩山少林寺における夜叉王との戦いの末に病に倒れていた祖父と再会を果たす。その直後、再度姿を現したトニー譚との決闘に臨み、勝利を収めて無事帰国した。
トニー・譚(たん)
ベトナム出身の華僑洪家拳流星錘の使い手で、横浜にて愚連隊を率いている。戦争によって家族と離れ離れになり、シンガポール香港を経て横浜へ来訪。異国でたった一人幼少時代を生き抜いてきた過去から、強くなることと勝つことへの強い執着心を抱くようになり、命のやり取りをしてこそ拳術だと妄信し相手を殺すことも厭わぬ粗暴で残忍な性格となった。自分の気に障る相手に一方的に喧嘩をしかけ、一度己が敵と定めた相手には勝利を収めるまでつきまとい、その気にさせるために執拗な挑発を行ったり、入門を断った老師の弟子たちに逆恨みから嫌がらせをするなど執念深く陰湿な一面も持つ。張仁忠に何度となく八極拳を師事しようとしたものの、そうした性格の激しさからその都度拒否されたため、張から直々に技を学び、かつ生い立ちや境遇も正反対の拳児を激しく敵視している。その後の対決で拳児に2度敗れた後、修行のため中国本土に渡って心意六合拳を学び、侠太郎と再会した後の拳児に復讐戦を挑んだ。圧倒的実力差で拳児を追い込むも巻き返され、降参した振りをして執拗に追い詰め命を奪おうとするものの、拳児の八極拳の渾身の一撃を受けて共に崖から川に転落し、生死不明のまま消息を絶つ。モデルはアメリカ合衆国在住の南派拳法家、トニー・チェン。チェン自身も本人役で劇中に登場し、譚とは義兄弟の間柄という設定になっているが、本作でのチェンは拳法家ではなく、拳法における思想の心得のある実業家となっている。『拳児2』において登場はしていないものの、最後の対決以降も「幾度となく戦いを繰り広げた」と回想で示唆されている。
拳児の家族
剛 侠太郎(ごう きょうたろう)
拳児の父方の祖父で、八極拳の師匠。田舎に一人で暮らしている。明るく子供っぽい性格だが、義侠心に溢れ曲がったことを許さない。武術家としての技量は非常に高く、
暗勁を使いこなすこともできる。青年時代、日中戦争に従軍した際に滄州で負傷した自分を助け、友人となった中国人農夫・尹春樹の縁で、八極門の拳士・孟修齢に弟子入りした。終戦後、一門の協力を得て日本に帰国。老境に入り、友人との再会の約束を果たすべく中国に旅立ったまま消息不明となる。中国では漢名風に略した剛 侠(カン・シャー)と名乗り、春樹の息子(東侠の父親)が決闘を強いられ殺された事件を追って河南省へ向かう。嵩山少林寺を訪れたことがきっかけで夜叉王の頭目・悟空と立ち合い、一昼夜に渡る激闘の末に義兄弟となった。やがて内輪争いで悟空が殺されると夜叉王に監禁され、関節リウマチを患ったため身動きがとれず、老君山で拳児の来訪を待ち続けていた。
剛 仁(ごう ひとし)
拳児の父親。侠太郎の息子。東大卒のエリート。武術の経験がなくサラリーマンとして生活を送っているが、拳児の生き方には早くから理解を見せていた。
剛 淳子(ごう じゅんこ)
拳児の母親。お茶の水女子大卒の才媛で専業主婦。典型的な教育ママで、拳児の将来の安定を願って進学校に通わせるなどし、武術を学ぶことにも難色を示しているが、最終的には拳児自身が納得できる人生を送れるよう見守るようになる。
日本
市村 太一(いちむら たいち)
拳児の友人。小学校、中学校と拳児の同級生で、高校は付属高校に進学。肥満体型で、小学生の時は気の弱いいじめられっ子だったが、侠太郎から
形意拳の手ほどきを受け、自ら克服する。
美鈴
拳児や太一の小学生時代のクラスメイト。『拳児2』では、太一と結婚している。
風間 晶(かざま あきら)
拳児と同い年の少女で、テキ屋・関東大和屋一家の元締の娘。小学生の時の縁日で拳児と出会い、以来拳児に対して好意を寄せている。中学生時代は一般家庭と大きく異なる自分の家庭環境から荒れており、暴走族「鉄羅漢」に加わって非行に走っていた。拳児との再会をきっかけに非行行為をやめて名門高校に進学し、後にオートバイレーサーという目標を得る。
井上(いのうえ)
暴走族「鉄羅漢」のリーダー。拳児が中学生の時に1対1で戦い、実力を認めて友人となる。対立グループとの乱闘を機に暴走族をやめ、張仁忠の店でコック見習いとして働く。『拳児2』では独立して六本木に店を開いている。
堀田 豪士(ほった たけし)
松濤館流空手を学ぶ少年。高山と一緒に侠太郎を訪ねた時に、侠太郎宅に遊びに来ていた拳児と知り合い、少しの諍いを経て親友同士となった。後に高校チャンピオンとなり、ニュースでそれを知った拳児と再会、それをきっかけに高山から、空手以外の技の手ほどきも受けるようになる。
高山 双八(たかやま そうはち)


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