抵抗素子
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この項目では、電気抵抗を得るための電子部品について説明しています。電流の流れにくさそのものについては「電気抵抗」をご覧ください。
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抵抗器3本の抵抗器
種類受動素子
電気用図記号
または、
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抵抗器(ていこうき、: resistor)とは、一定の電気抵抗値を得る目的で使用される電子部品であり受動素子である。通常は「抵抗」と呼ばれることが多い[1]

電気回路用部品として、電流の制限や、電圧の分圧、時定数回路などの用途に用いられる。集積回路など半導体素子の内部にも抵抗素子が形成されているが、この項では独立した回路部品としての抵抗器について述べる。
概要

抵抗器はオームの法則によく従う性質を持つ電気抵抗素子パッケージ化した電子部品である。電気抵抗素子は簡潔に抵抗体と呼ばれることもある。

抵抗は抵抗体の何処かに少なくとも2つ以上の電極を設けている。ある電極間に電位差を加えると電極の電位差に比例した単位時間あたりの電荷の移動、すなわち電流が生じる(オームの法則)。比例定数は電気伝導率とよばれるが、通常は電気導電率の逆数である電気抵抗率を用い、ある抵抗器の電気抵抗率はその抵抗器の抵抗値と呼ばれる。抵抗器のもつ抵抗値はSI単位の1つであるオーム(Ω)で表す。1ボルト(V)の電位差を加えたとき、1アンペア(A)の電流が生じると、その抵抗器は1オーム(Ω)の抵抗値を持つとされる。

抵抗体では電極の電位差に応じた電荷の移動が起きているため、仕事をする。通常の抵抗体であれば、この仕事の殆ど全てが熱エネルギーに変換される。この発熱のことをジュール熱という。ジュール熱Q(単位:ジュール J)の発生量は抵抗器の抵抗値R(単位:Ω)と電極間電位差E(単位:V)、及び時間t(単位:秒 sec)によって下記のように定まる(ジュール熱の項目も参照のこと)。 Q = E 2 t R {\displaystyle Q={\frac {E^{2}t}{R}}}

電位差および抵抗値に時間による変化が無い場合、仕事率W(単位:ワット W)は W = E 2 R {\displaystyle W={\frac {E^{2}}{R}}}

となる。この仕事率Wは抵抗器の損失という。損失、すなわち電力を消費する作用は抵抗器の最も基礎的な作用であり、抵抗器の用途として非常に重要である。通常、抵抗器は自己のジュール熱による発熱によって抵抗体の温度が上昇して自分自身が劣化してしまうのを避けるため、製品の許容損失が定められている。(メーカーのデータシート上では、定格電力という表記がされていることが多い)

抵抗器の抵抗値は一定であることが多くの場合要求されるが、抵抗器の周囲温度によって抵抗値が変動するように作られた抵抗器や、通常は抵抗値が低いが特定状況に限って極めて高い抵抗値を示すように作られた抵抗器[注釈 1]もある。
主な定格
抵抗値
電気抵抗の値。基本単位はΩ(
オーム)であり、必要に応じてk(キロ)やM(メガ)といったSI接頭辞が使われる。固定抵抗器の場合、JISやISOで制定されたE系列と呼ばれる等比数列刻みの値で生産されている。実際の回路設計では、材料部品の品目数を少なくするため、E12(10・12・15・18・22・27・33・39・47・56・68・82を基数とする倍数値)で設計されることが多い。他にE24(E12に11・13・16・20・24・30・36・43・51・62・75・91が追加)も使われている。
定格電力
抵抗器は、電力を消費することにより発熱するので、定格電力が規定されており、その範囲内で使用することが求められる。単位はW(ワット)である。小はチップ抵抗にみられる1/32Wから、大はセメント抵抗やホーロー抵抗など数百Wのものまである。
定格電圧
抵抗器にかけられる電圧の上限。単位はV(ボルト)である。通常の回路では、抵抗器に加わる電圧が定格電圧に達する前に定格電力オーバーとなって制限される場合が多いが、高い電圧を扱う回路において、高い抵抗値の素子を用いる場合や、定格電圧の低い小型のチップ抵抗器を用いる場合には注意が必要となる。
抵抗許容差
定格抵抗値に対する偏差の許容値で単位は % である。一般的には誤差と称される。
抵抗温度係数
抵抗器の温度変化に対する抵抗値変化の割合。単位は ppm/℃ である。
分類

抵抗器はその形状や機能、構造によって幾つかの種類が存在する。
形状による分類1mm方眼紙上のチップ抵抗(3216サイズ)アキシャルリード可変抵抗アキシャルリードの抵抗器;リード線が一線の同じ軸(上)とラジアルリードのコンデンサ(下);リード線が放射状(平行であっても放射状と呼ぶ)集合抵抗器(SIP形状)


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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