択捉_(海防艦)
[Wikipedia|▼Menu]

択捉

基本情報
建造所大阪鉄工所桜島工場
日立造船桜島造船所)
運用者 大日本帝国海軍
第二復員省/復員庁
艦種海防艦(大日本帝国海軍)
特別輸送艦(第二復員省/復員庁)
級名占守型海防艦
建造費5,112,000円(予算成立時の価格)
艦歴
計画マル急計画
起工1942年3月23日
進水1943年1月29日
竣工1943年5月15日
最期1947年10月13日解体終了
除籍1945年10月5日(大日本帝国海軍)
1947年8月5日(復員庁)
要目(竣工時)
基準排水量870トン
全長77.70m
最大幅9.10m
吃水3.05m
主機艦本式22号10型ディーゼルx2基
推進2軸
出力4,200hp
速力19.7ノット
燃料重油200トン
航続距離16ノットで8,000海里
乗員定員146名[注釈 1]
兵装三年式45口径12センチ単装平射砲x3基
25mm連装機銃x2基
九四式爆雷投射機x1基
爆雷x36個
搭載艇短艇x4隻
ソナー九三式水中聴音機x1基
九三式水中探信儀x1基
テンプレートを表示

択捉(えとろふ、旧字体:擇捉)は[1]日本海軍海防艦[2]。普遍的には択捉型海防艦の1番艦とされているが[3]海軍省が定めた公式類別では占守型海防艦の5番艦。艦名は運送船択捉丸[注釈 2] に次いで2代目。艦名の由来は択捉島から。なお、常用漢字の制定後も資料(戦史叢書等)によっては、当時の命名時、その他法令令達上で使用された、旧字体の「擇捉」で表記されることも多い[2][4]
艦歴
建造

海防艦択捉(えとろふ)は、1941年(昭和16年)に決定したマル急計画により[3]、日本海軍が建造した急造海防艦[5][6]。海防艦甲型[6]、仮称艦名第310号艦として計画。1942年(昭和17年)3月23日大阪鉄工所桜島工場[注釈 3] で起工。8月20日、「択捉」と命名。本籍を佐世保鎮守府と仮定。

1943年(昭和18年)1月29日、進水。5月15日、竣工した[2]。同年3月には既に姉妹艦3隻(松輪佐渡隠岐)が竣工しており、択捉は4番目の竣工となった[4]本籍を佐世保鎮守府に、役務を佐世保鎮守府警備海防艦にそれぞれ定められる。佐世保鎮守府附属に編入[2]
昭和18年の行動

1943年(昭和18年)6月1日、択捉は南西方面艦隊麾下の第一海上護衛隊に編入される[1][2]。姉妹艦2隻(松輪、佐渡)に続き、第一海上護衛隊に配備された3隻目の海防艦となった[7]。同隊北支隊に配され、主として内地-台湾間の護衛に従事した[2]。8月1日、軍隊区分は廃止され、すべて第一海上護衛隊司令官の直率となった[7]

11月15日、日本海軍は海上護衛総司令部(司令長官及川古志郎大将)を新編する[8]。第一海上護衛隊所属の本艦も同部隊の麾下となった[9]。12月以降、大鷹型航空母艦(海鷹、大鷹、雲鷹、神鷹)は整備や修理を終えた艦から順番に海上護衛総司令部部隊に編入され、南西方面航路の護衛に従事することになった[10][11]
昭和19年の行動

1944年(昭和19年)4月上旬、択捉は「ヒ57船団」に加わる[12]。ヒ57船団は護衛艦(空母〈海鷹〉、海防艦〈択捉、壱岐占守第9号〉、他2隻)で加入船舶9隻を護衛し、4月1日門司を出撃[12]。高雄港やカムラン湾を経て、4月16日シンガポールに到着した[12]。折り返しの「ヒ58船団」に所属[13]。ヒ58船団は護衛艦(海鷹、択捉、壱岐、占守、第9号海防艦)で加入船舶7隻を護衛し、4月21日シンガポールを出撃する[13]。5月3日、門司に到着した[13]

第一海上護衛隊は8月16日附で軍隊区分掃蕩隊第三掃蕩小隊を海防艦4隻(佐渡、松輪日振、択捉)に改編し、同小隊は佐渡海防艦長の指揮下で行動することになった[14]。詳細は「ヒ71船団」を参照

8月上旬、日本海軍は南西方面向け重要船団ヒ71船団を編成する[15][16]。第六護衛船団司令官梶岡定道少将を指揮官とするヒ71船団は、護衛艦(空母〈大鷹〉、駆逐艦2隻 〈藤波夕凪〉、海防艦〈平戸、倉橋、御蔵、昭南、第11号〉)で加入船舶20隻を護衛、門司を出撃した[15][16]。立ち寄った馬公市伊良湖含め船舶5隻を分離、別の船舶1隻を加えて8月17日に出撃する[16]。この時、当初護衛艦8隻に加えて第一海上護衛隊の4隻(駆逐艦〈朝風〉、第三掃蕩小隊〈佐渡、松輪、日振、択捉〉)が護衛強化のためヒ71船団に加えられた[16]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:53 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef