投擲（とうてき）とは、手を使って物を遠くへ投げること。投擲の擲の字が常用漢字表外字であることから「投てき」と表記されることもある。人を投げても投擲という。

ヒトは他の生物より際立って投擲が上手[1]であり、先史時代から投擲によって狩猟や戦闘を行っていた。現代人以外の絶滅人類も投擲を行っていて、道具の高度化と並行して、ヒトが狩猟・自衛能力を獲得する上で重要な要素だったとも考えられている。

有史以後も、投擲は主要な戦闘技術で在り続けた。現代でも兵士は手榴弾などを投擲する。

また、投擲の能力を競う投擲競技が陸上競技に含まれている。
投擲武器[ソースを編集]

しばしば狩猟用と戦闘用を兼ねる。

刀剣（投げナイフ）

手裏剣

打矢

打根

苦無（飛苦無）

チャクラム(戦輪、円月輪)


斧

トマホーク

フランキスカ(フランシスカ)


槍

ジャベリン

ピルム

アンゴ


棍棒

ブーメラン


石 (投石)

印地打ち

微塵


爆発物

手榴弾

火炎瓶


その他

警告弾

催涙剤（催涙弾）


狩猟・漁撈専用の投擲具[ソースを編集]

離頭銛

ボーラ

投網

投擲を補助するための道具[ソースを編集]

投石器（スリング）

スタッフスリング

カタパルト (投石機)


スリングショット（ぱちんこ）

投槍器（スピアスローワー）

アトラアトラ（アトラトル、アトゥラトゥル、アトルアトル、アトゥルアトゥル）

ウーメラ en:Woomera (spear-thrower)


投擲競技[ソースを編集]

陸上競技には投擲するものの違いにより、以下の「投擲競技」がある。いずれも、投擲したものの到達距離を競う。

砲丸投

円盤投

やり投

ハンマー投

こん棒投（パラ陸上競技の独自種目）

スポーツ・遊戯としての投擲[ソースを編集]

ボールを使用するものについては球技を参照のこと。

ダーツ

輪投げ（投輪、クロリティー）

フライングディスク（フリスビー）

石合戦

雪合戦

かわらけ投げ（瓦投げ、土器投げ）

枕投げ

パイ投げ

携帯電話投げ

出典[ソースを編集]^ ^ 飛び道具の人類史―火を投げるサルが宇宙を飛ぶまで アルフレッド・W・クロスビー (著)

関連項目[ソースを編集]

武器

擲弾兵

人間以外の発射体の利用（英語版）