投げ銭
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路上でヴァイオリンアコーディオンを奏でる2人の大道芸人と、投銭をする通行人(中央向かって右)。ドイツライプツィヒにて1948年撮影。

投銭[1](なげせん[1]、とうせん[1]、なげぜに[1])とは、第一義には、貨幣(主に硬貨すなわち銭)を投げること[2]。第二義には、金銭を与えること[1]。第三義には、投銭(なげぜに、なげせん)のこと[2]、すなわち、大道芸人乞食に対して見物人や通行人が投げ与える銭のこと[1][2]

また、2010年代後半以降にはインターネット用語として、動画共有サービスなどコンテンツネット配信者に対する送金・寄付を意味する「投げ銭(なげせん)」「ネット投銭(ネットなげせん)[3]」も派生した[4]
願掛の投銭トレヴィの泉にコインを投げ入れようとしている男性.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

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願掛/願掛け(がんかけ)の意味で投銭(なげせん、とうせん、なげぜに)を行う習慣は、古今東西に見ることができる。
トレヴィの泉

古来、後ろ向きでコインを投げ入れると願いが叶うと言い伝えられてきたのは、イタリアの首都ローマにあるトレヴィの泉である[5]
願いの泉

南米コロンビア首都ボゴタ郊外の「モンセラーテの丘」には、「願いの泉」と呼ばれる井戸がある。後ろ向きでコインを投げ、井戸の真上の鉄の輪に入ると願いが叶うという。
中国人の投銭

中国人あるいは中華圏の人の間では、幸運などを願掛して小銭をなどに投げ入れる習慣がある[6][5]

日本では、2010年代前期半ば頃から[7]、官民一体となってインバウンド消費を推し進めた成果として中国人観光客がどっと押し寄せたが[6]、素晴らしい観光地であるがための願掛の投銭が、忍野八海などの禁止される地域でまで多発してしまい、社会問題になったりもした[7][6]。注意されようとも自分がどうしてもやりたいことは構わずやってしまいがちな中国人の気質と、母国では日常的にやっているだけにそもそもなぜ悪いのかが今一つ納得できていないこともあってか、注意看板を立てても[7]ビラを配って周知徹底しようとしても[7]、大した改善は見られなかった。

中国人のこの習慣が大事に発展してしまった例もある。中国人にとっては、搭乗する飛行機でさえも投銭の対象となることもあり[8]2017年6月27日上海浦東国際空港中国南方航空の飛行機に搭乗する予定であった80代の女性は、安全祈願として1硬貨9枚を飛行機のジェットエンジンの空気取入口に向けて投げ、1枚が入ってしまった[9]。そのため、フライトは5時間以上遅れる事態になった[9]。この女性が厳しいお咎めを受けたという報道は無い[9]。しかし、大きな代償を払うことになった人もいる。2019年、人生初の空の旅をしようとしていた20代の男性は、不用意にも搭乗予定のエアバスA320neoのジェットエンジンの空気取入口に向けて数枚の1硬貨を投げてしまった[8]。空港職は離陸前の点検でエンジン付近に落ちていた硬貨に気付き、その便(雲南祥鵬航空格安便)のフライトはただちに取り止めとなった[8]。男性は公共の秩序を乱した罪で10日間の拘留に処せられた[8]。乗客のキャンセル費用や点検に回すことになった機体に係る諸費用などは、男性が全額を損害賠償することとなり、その額は日本円にして約186万円であった[8]。硬貨のような硬い物がエンジンの内部に入り込んでしまうことは設計上想定されておらず、入り込んでしまった場合、エンジンの損傷は避けられず、最悪の場合は大破する[8]。飛行機に向けて投銭をしてはならない[8]
投げ与える銭

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生業としての路上パフォーマンス(1993年、チベットラサにて撮影)自己表現としての路上パフォーマンス(プラハ城外で演奏を披露する大道芸人トリオ。2005年撮影)
特定の相手に対して

古くから行われてきた行為としては、乞食に憐れみをもって投げ与える金銭を指す、これを「投銭(なげぜに、なげせん)[2]」という。また、その行為をも指す。日本語では、古来、与えられる側の呼び方で「お恵み(おめぐみ)」があった。他者からの恵みの一つの形である。

他方、乞食への「お恵み」と意味において地続きでありながらもポジティブな意味合いをもっているものが多い形に、大道芸人ストリートミュージシャンのように路上などでパフォーマンスをする人への称賛を兼ねた投銭もある。1878年発表の児童文学家なき子』(エクトール・アンリ・マロ著)で描かれているような、貧民が生活手段として身に着けた大道芸で旅芸人として報酬を得る例は、を持たない乞食がひたすらに他者の慈悲を求めるのとは違って、パフォーマンスの対価を受け取っているわけであるが、始めた動機はと言えば、今日の明日のパンが買えないという、止むに止まれない、いわば"乞食寄り"のものである(右の画像の1点目も同様)。


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