打撃王
The Pride of the Yankees: The Life of Lou Gehrig
ルー・ゲーリッグを演じるゲイリー・クーパー
監督サム・ウッド
脚本ジョー・スワーリング
映像外部リンク
⇒『打撃王』のムービー・クリップ
映画専門チャンネル「ターナー・クラシック・ムービーズ」が公式サイトにアップロードしている動画4本を続けて閲覧可能)
『打撃王』(原題:The Pride of the Yankees)は、1942年にアメリカ合衆国で製作された野球映画。監督はサム・ウッド。メジャーリーグベースボール(MLB)球団ニューヨーク・ヤンキースに所属した一塁手、ルー・ゲーリッグの一生を描いた伝記映画である。第15回アカデミー賞には11部門にノミネートされ、このうちアカデミー編集賞を受賞した。
ゲイリー・クーパーが謙虚で誠実なルー・ゲーリッグ役、テレサ・ライトが良妻賢母のエレノア夫人役、ウォルター・ブレナンがゲーリッグの素質を高く評価するスポーツ記者(サム・ブレイク)役、ダン・デュリエがゲーリッグを酷評するスポーツ記者(ハンク・ハンネマン)役を演じた。また、ヤンキースで一緒にプレーしたゲーリッグのかつてのチームメイトの4人(ベーブ・ルース、ビル・ディッキー、ボブ・ミューゼル、マーク・コーニグ(英語版))とスポーツ解説者のビル・スターン(英語版)も出演しており、本人が自分自身の役を演じている。目次 当時のアメリカ合衆国の一般大衆から愛された国民的英雄であり、映画が公開されるわずか1年前に37歳の若さで死亡した「ヤンキースの誇り」ルー・ゲーリッグの生涯が劇的に描かれている[4]。筋萎縮性側索硬化症(ALS)は映画の公開後に「ルー・ゲーリッグ病」として一般大衆により広く知られるようになった[5]。映画で最も有名なシーンはゲーリッグが1939年にヤンキー・スタジアムで行ったお別れのスピーチの再現である。その中の「Today, I consider myself the luckiest man on the face of the Earth.」(「今日、私は、自分をこの世で最も幸せな男だと思っています」)という有名なセリフは2005年にアメリカン・フィルム・インスティチュート(AFI)が「AFIアメリカ映画100年シリーズ」の一環として選出した『アメリカ映画の名セリフベスト100』でも38位にランク入りした[6]。 幅広い層の映画ファンの支持を獲得することを狙いとして、コメディやドラマだけでなく、ミュージカル・ナンバーの要素も取り入れられた[7]。その中でも女性の観客の獲得に主眼が置かれたためにプロ野球選手を題材にした映画ながら試合中の描写は少なく、ゲーリッグと彼の母親の繋がり、さらには彼の生涯の伴侶となるエレノア・トゥイッチェルとのロマンスが強調された[8]。結果的には映画評論家と一般大衆の両方に概ね好評を博し、サミュエル・ゴールドウィンがそれまでに手掛けた映画作品の中でも最高の収益を記録することになった[8]。 エレノア夫人を演じるテレサ・ライトはゲーリッグが夫人に実際にプレゼントしたブレスレットを映画の中で身につけた[9]。ゲーリッグ夫妻両者のお気に入りであったアーヴィング・バーリン作曲の愛の歌『オールウェイズ』も繰り返し流れ、映画の重要な構成要素となっている[10]。夫人はサミュエル・ゴールドウィンに30,000ドルで映画化の権利を売却したが、ゲーリッグの独特の癖をよく研究しているとしてゲイリー・クーパーの演技力の高さを絶賛している[11]。
1 概要
2 ストーリー
3 キャスト
4 公開
4.1 テレビ放送
5 評価
5.1 論評
5.2 映画賞の受賞・ノミネート
5.3 ランキング入り
6 不正確な描写
7 巧妙な仕掛け
8 ゲーリッグのお別れのスピーチ
8.1 実際のスピーチ
8.2 映画のスピーチ
9 翻案
10 他作品における描写
11 脚注
12 参考文献
13 外部リンク
概要
ストーリー ゲイリー・クーパーとベーブ・ルースのツーショット