手紙は憶えている
Remember
監督アトム・エゴヤン
脚本ベンジャミン・オーガスト
『手紙は憶えている』(てがみはおぼえている、原題: Remember)は、2015年製作のカナダ、ドイツ映画。ホロコーストを題材にしたサスペンス映画。アトム・エゴヤン監督。 ゼヴは今年90歳で、ニューヨークの介護施設で暮らしている。最近は認知症が進行し、最愛の妻、ルースが死んだことさえ忘れてしまうようになっていた。 ある日、ゼヴは友人のマックスから1通の手紙を託される。2人はアウシュビッツ収容所からの生還者で、ナチスに大切な家族を殺されていた。その手紙には2人の家族を殺したナチスの兵士に関する情報が記されていた。その兵士の名はオットー・ヴァリッシュといい、現在は"ルディ・コランダー"という偽名を使って暮らしているという。コランダーと名乗る人物は4人にまで絞り込まれていた。体が不自由なマックスに代わりゼヴは復讐を決意、1通の手紙とかすかな記憶だけを頼りに、単身オットー・ヴァリッシュを探しに旅に出る。手紙の指示通りに、まず鉄道でクリーブランドに向かう。 1人目のコランダーは戦時中ナチスではあったが、配属されたのは北アフリカで、アウシュビッツには関与していなかった。2人目は同性愛者であることを理由にアウシュビッツに収容されており、ゼヴと同じくナチスによる被害者であった。3人目はすでに他界しており、ゼヴは息子であるジョン・コランダーに父の友人であると嘘をつき、家に上げてもらう。彼の話では3人目のコランダーは開戦時はまだ10歳で、軍の調理人として働いていただけだった。無駄足とわかりゼヴは帰ろうとするが、腕の囚人番号からユダヤ人であることがばれてしまう。ナチ思想に傾倒していたジョンは怒り狂い、ゼヴを罵倒する。身の危険を感じたゼヴは、襲われたはずみでジョンと彼の飼い犬を撃ち殺してしまう。3人目の家を出た後、怪我をしたゼヴは病院へ搬送される。連絡を受けたゼヴの息子のチャールズが病院へ向かうも、ゼヴは病院から抜け出していた。 そして4人目のコランダーの家に向かい、コランダーの娘と孫に出迎えられ、遂に"ルディ・コランダー"と対面する。コランダーの声を聞いたゼヴは、彼こそがオットー・ヴァリッシュであると確信する。コランダーに「家族に聞かれたくないから外で話そう」と促され、テラスへ移動する。その時、チャールズがコランダー家を訪れ、コランダーの娘と孫がテラスへ案内する。
あらすじ