手塚治虫の旧約聖書物語
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手塚治虫の旧約聖書物語
ジャンル
旧約聖書
漫画
作者手塚治虫
手塚プロダクション(企画・原案)
出版社集英社
発売日1994年4月20日 - 1994年9月19日
巻数全3巻
アニメ
原作手塚治虫
監督出崎統
シリーズ構成手塚治虫
キャラクターデザイン手塚治虫、瀬谷新二
アニメーション制作手塚プロダクション
製作日本テレビRAI
放送局WOWOW
Rai Uno
放送期間1992年11月30日[1] - 1993年5月31日
1997年4月1日 - 5月9日
話数全26話
その他アメリカではEWTNで放送された。
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『手塚治虫の旧約聖書物語』(てづかおさむのきゅうやくせいしょものがたり)は、日本イタリアの合作によるテレビアニメ作品。

旧約聖書のアニメ化であり、『青いブリンク』『ジャングル大帝』『森の伝説』と並ぶアニメにおける手塚治虫の遺作の一つである[2][3]。アニメ制作は手塚プロダクションが手掛けた。
概要

企画の発端は、日本テレビのプロデューサー岡田晋吉が当時来日していたイタリアの国営放送協会RAIの幹部に天正遣欧少年使節の伝記を大林宣彦監督で映画化する企画の共同製作を打診したところ、逆にRAIから旧約聖書の世界を手塚治虫によるアニメで表現するという企画を持ちかけられたことに始まる[4]。RAIは日本テレビの24時間テレビアニメの輸入放映の実績があり、手塚アニメの認知度はイタリアでも高かった。最初手塚は日本のクリスチャンでもない自分が聖書をアニメ化して問題ないのかと躊躇したが、RAI側が手塚のアニメ技術を信頼しているので個人の思想による自由な解釈で構わないとしたことで、手塚も快諾した[5]。RAIと日本テレビ放送網との共同製作となり、手塚は全体の構成と製作総指揮のスタッフに就任し、1984年11月16日に製作発表がなされ、実際のアニメ制作は手塚プロダクションが担当する形でスタートした[6]

キリスト教の入門の役割を担い、全世界での放映を前提に製作が進められた[3]。1985年には手塚治虫のマンガ家生活40周年記念事業の一環として、『火の鳥』ミュージカル化や『ファウスト』の劇場版アニメ映画化とともに打ち出された[7]。1987年時点の手塚治虫は、翌年秋から欧米で放送されるだろうと見通しを語っていた[8]。日本とイタリアとの共同製作ということもあり、世界放映を目指して入念なチェックがなされ、国の違いによる時代考証の問題や解釈の違いもあって製作は難航。聖書という素材のため資金が集まらない日本側の事情からも製作は遅延して、パイロットフィルムの完成までに2年。全26話の完成までに9年の時間を要した。その間の1989年に手塚は死去。生前に完成したフィルムは第4話までで、そのうち第3話はパイロットフィルムの流用である、手塚の死去後は出崎統が引き継いで完成させた。初号は英語版のため日本語版を製作するのにさらに数年を要している[3][4][5][6]

日本の通常のテレビアニメの倍以上のセル画枚数となる1万枚が使われ、RAIとともに作品の全権利を取得した日本テレビは通常のアニメの4倍から5倍の出資をした。RAI側がヨーロッパでの権利を、日本テレビ側がそれ以外の地域での権利を握って番組販売していくこととなり、1996年時点でアメリカへビデオ化権が売れたという[9]。しかしキリスト教になじみの薄い日本では、ビデオ販売こそそこそこと健闘したものの、製作した当の日本テレビでは放送を見送って、1997年にWOWOWで放送される形で苦戦した。自身がキリスト教徒というプロデューサーの岡田晋吉は、続く新約聖書のアニメ化への意欲を示していた手塚の遺志を継ぎたいと語っている[4]
登場人物
アダム
- 有本欽隆
エバ
声 - 寺内よりえ
カイン
声 - 北川勝博
アベル
声 - 宮本充
ノア
声 - 藤本譲
ノア夫人
声 - 斉藤昌
セム
声 - 仁内達之
レベッカ
声 - 佐々木優子セムの妻。
ハム
声 - 稲葉実
ヤペテ
声 - 柏倉ツトム
長老
声 - 笹岡繁蔵大洪水で沈んだ悪行者たちのリーダー。
アサフ
声 - 阪口大助第4話での主人公的少年。
アブラハム
声 - 加藤精三
サラ
声 - 翠準子
イサク
声 - 岩永哲哉
ハガル
声 - 土井美加
イシュマル
声 - まるたまり(幼年期)、鳥海勝美(少年期)
ロト
声 - 仲木隆司
ロトの妻
声 - 久保田民絵
アビメレク
声 - 石塚運昇
モーセ
声 - 玄田哲章(成人期)、猪野学(幼年期)
モーセの母
声 - 宮寺智子
ミリアム
声 - 相沢恵子
ファラオ
声 - 岡部政明モーセの義理の親。
アロン
声 - 阪脩(老年期)、藤原啓治(青年期)
エトロ
声 - 宮田光
ツッポラ
声 - 竹口安芸子
新しいファラオ(ラムセス)
声 - 渡部猛(ファラオ)、井上智之(王子)


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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