成恵の世界
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成恵の世界
ジャンル
SF
ラブコメ
漫画
作者丸川トモヒロ
出版社角川書店
掲載誌月刊少年エース
レーベル角川コミックス・エース
発表号1999年6月号 - 2013年2月号
巻数全13巻
話数全98話
アニメ
総監督芦田豊雄
監督森田浩光
シリーズ構成杉谷祐
キャラクターデザイン平山貴章
アニメーション制作スタジオ・ライブ
製作成恵の世界製作委員会
放送局毎日放送 ほか
放送期間2003年4月 - 6月
話数全12話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『成恵の世界』(なるえのせかい、: The World of Narue)は、丸川トモヒロによる日本漫画作品。『月刊少年エース』(角川書店1999年6月号から2013年2月号まで連載された。全13巻。2002年(平成14年)にラジオドラマ化、2003年(平成15年)にテレビアニメ化された。

本項目では、本作の劇中劇であり、後にスピンオフ作品として漫画化され、『ヤングエース』2014年5月号から2018年12月号まで連載された『魔砲少女四号ちゃん』(まほうしょうじょよんごうちゃん)についても併せて解説する。
概要

月刊少年エース』(角川書店)にて1999年6月号に読切作品として掲載。その同年の同誌9月号に再び読切として掲載され、12月号より実質的な連載昇格[1]となる。作者にとっては初の本格的な長期連載作品である。単行本は全13巻で、サブタイトルは連載時には公表せず、単行本にて公表している。例外として数ページ話の場合はサブタイトルを公表している。

作品タイトルはA・E・ヴァン・ヴォークトの『非Aの世界(英語版)』(原題“The World of Null-A”に基づき、邦題は「なるえーのせかい」と読む)から取られている[2]

2002年平成14年)にはJFN系列のラジオ番組カドカワ・サウンドシネマ』内にてラジオドラマ化(のちドラマCD化)され、さらに2003年(平成15年)にはテレビアニメ化された。この際ラジオドラマ版とは一部声優が変更されたのにともない、テレビアニメ版の声優によるラジオドラマも制作されている(結果として第1話など回によっては原作・ラジオドラマ2種・テレビアニメの4種類存在するものがある)。

比較的原作に忠実なラジオドラマ版に対して、テレビアニメ版は全12話[3]。原作とは一部内容の変更や省略などがあった。

2014年(平成26年)、第45回星雲賞コミック部門を受賞[4]
度重なる休載について

作者の健康不調を理由に休載が相次いだ。

単行本の新刊が刊行されるのに1年以上(月刊少年漫画雑誌では半年で1巻程度が平均)かかることも多く、特に2002年(平成14年)頃から腱鞘炎を発症し、2003年(平成15年)頃からさらに悪化して以来、連載ペースの落ち込みが顕著になった。

6巻は5巻発売から1年4か月ぶりに発売され、7・8巻は約平均ペースに戻ったものの、9巻は8巻発売から1年3か月、10巻は9巻発売から1年7か月、さらに11巻は10巻発売より2年2か月経ってから、という具合に発売と連載のペースを落とし、2008年12月号(10月26日)での掲載以降は丸1年間、新作発表自体が途絶した。

その後、2010年1月号(11月26日)から4月号(2月26日)まで3か月に渡り3話分が掲載され、6月号(4月26日)において、7月号より巻中カラーで連載再開されるとの発表があったが、7月号掲載以降は2011年1月号、4月号と数ヶ月のブランクを置きながら、のち2013年2月号まで連載された。この間、作者出版社は、たび重なる長期休載の理由について正式な説明を行わなかった。ただし、これほどの休載を繰り返しながらも決して打ち切りにはならず、円満な完結と完結回までの単行本化を、きちんと果たしている。

なお単行本のあとがきにおいては「作者の妄想を毎月新鮮なまま、ご提供するストックなしの綱渡り無計画マンガ」である旨がアナウンスされている[5]
あらすじ

ある雨の日のこと。飯塚和人は捨て子犬を前に「犬を助ける優しい少年に惚れる女の子が現れる」妄想をしていた。そんな自分を気恥ずかしく思いながらも結局、犬を助けようとする和人。ところがいきなり後ろから現れた女の子が金属バットを振り上げて子犬を叩きのめしてしまう。子犬はある勢力が地球に送り込んだ生物兵器だったのだ。

いきなり現れて子犬を叩きのめし、自分を心配してくれながらも多くを語らず去っていく少女に、和人は興味を覚え、心を奪われた。翌日、彼女がその場に残した金属バットを見せて友人の丸尾にそのことを相談する。丸尾は学校の名簿から彼女の身元を割り出してくれた。彼女は隣のクラスの七瀬成恵だった。

バットを返しに行った和人は成恵を誘うが、微妙に会話が噛み合わない。成恵は距離を置こうとして自分の様々な「欠点」を並べたてるが、和人はその全てを全く気にしないと豪語した。成恵は自分と父が宇宙人であることも告白するが、和人は勢いでそれすらも受け入れると返事をしてしまう。

和人の新鮮な対応に成恵は気を良くし、彼を「お付き合いの相手」として自宅へと招待する。かくして和人の「成恵の世界」を巡る超体験の日々が始まるのであった。
登場人物

声優表記は特記のない限り「ラジオドラマ」・「テレビアニメ」・「ドラマCD」共通。
主要人物
七瀬 成恵(ななせ なるえ)
- 能登麻美子本作のヒロイン。和人の彼女桜ノ中学校2年2組の14歳。宇宙人(銀河系連盟・惑星日本人)と地球人ハーフ。自らに宇宙人の血が混じっていることに、強いコンプレックスを感じている。当初は他者に対して距離を置く(というより、交流を積極的に忌避する)性格だったが、和人の理解と何事にも動じない想いもあり、明るく外向的な性格に変わっていく。ただし、今までの孤独感からの反動により、若干バカップル化(成恵から一方的に)している。そして、和人に対する独占欲から、非常なるやきもち焼きが発露。ただ大抵、当事者の女性に対する反撃は極軽微(むしろ逆に、女性たちと共同で和人を吊し上げたりする)、かつその場限りに終わるため、決して「忌み嫌われる性格の持ち主」というイメージ固定化には至っていない。日雇い労働者の父の元、七瀬家の家計を支える苦労人で、極度の貧乏性。若い身空でタイムセール争奪戦に出向くなど、かなりの生活臭を持つオバチャン化が進んでいる。器用貧乏でもあり、家事全般が好きで得意。愛読書(ただし立ち読み)は「女性セ○ン」(原作表記ママ)で、影響を受けやすい。運動能力に優れ、バッティングをやらせればホームラン連発、の上を走るなどもお手の物。ハイキック一発で相手を失神させるなど、高い身体能力を持つ。考える前に口が出たり、すぐ手を出したりする。なお、苦手科目は「数学」と「理科」であり、特に数学については赤点常連。もっとも赤点については、「設問自体が理解できない場合3択問題であろうと解答を書きたくない」という変なこだわりが少なからず災いしている。6巻38話は、この事を含んだネタを主柱のひとつとして展開する。テレポートを良く駆使するが、電子機器の取扱いには極めて弱い。問題がある場合には即座に(主に力づくで)解決しようとするが、そういった個人の力が及ばない国家レベルの力相手となると、一気に無気力・無抵抗となり流されるままとなる。こういった点も、電子機器の扱いに詳しく、大きな流れにも従いつつチャンスを待ち抗う和人と対照的となっている。物語の最終盤でも、銀連とアバロンの裏取引に従う形で銀連世界に帰還することになるが、和人らの奪還により地球に残留。後日談(7年後)では総菜メーカーに勤務、同僚のやっかみを受けるほどの腕前を発揮している。また和人と同居中。『四号ちゃん』とのクロスオーバー(後述)では16歳の高校生として登場。並行世界からやってきた四号ちゃんを冷静に分析。のち変身解除してしまった真名花に彼女が並行世界に落とされたことを教え、帰り道を示して弱音を吐く彼女を励ます。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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