感情
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「喜怒哀楽」はこの項目へ転送されています。ジャニーズWESTの楽曲については「でっかい愛/喜努愛楽」をご覧ください。
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出典検索?: "感情" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2023年3月)
感情の例。上から時計回りに、興奮・愛情・恐怖・怒り・悲しみ・喜び。

感情(かんじょう)とは、ヒトなどの動物がものごとや対象に対して抱く気持ちのこと。喜び悲しみ怒り、諦め、驚き嫌悪恐怖などがある(感情の一覧)。
概要

精神医学心理学では感情(: emotion)と気分(mood)を区別することがあり、前者の方がより一時的なものをさす(しばしば天気 weather と天候 climate に例えられる)。しかし両者を区別せずに使用する場合も多い。脳科学的には、感情は大脳の表面(大脳皮質)、およびの深部(辺縁系など)、身体の密接な相互作用で成り立っているとする。また感情と思考認知は、たとえその人が意識にのぼらせなくても密接に関係し合っている(「感情の脳科学」節参照)。

一般に人間ヒト)は感情を抱くが、ヒト以外の哺乳類も、大脳辺縁系の構造はヒトと類似していること、辺縁系各部位に対する電気刺激や神経作用物質の投与により、不安・恐怖・怒りなどヒトの情動反応に類似した反応をみせることが古くから知られ、これらの動物にも感情(情動)があると推測されることも多い。ただし、比較認知科学的には研究が始まったばかりであり、あくまでも刺激行動の相関関係が観測されているだけにすぎない、とする主張もある。

生活文化においては、単に「情」と略する事がある。他人の感情を深くくみ取り(感受性が高い)、場合によってはそれに伴った感情を態度(涙を流すなど)や行動に表すほどに心が豊かな事を「情に厚い」という。「情に厚い江戸っ子気質」などの語句に使用され、江戸っ子いきの一つともされている。
感情の生物学

生物学的には感情は大きく四つの要因に分ける事ができる。(1)感情を引き起こす脳科学的メカニズム、(2)感情の社会的メカニズム、(3)個人の感情を形作る感情の個体発達、(4)種に普遍的な感情を形作った進化的機能である。前二者は至近要因、後二者は究極要因と呼ばれる。
至近要因-感情の脳科学

生理学的には、感情には身体感覚に関連した無意識な感情(emotion, 情動)と意識的な感情(feelingもしくはemotional feeling)と分類されることが多い。意識的感情(feeling)には、大脳皮質(大脳の表面)とりわけ帯状回前頭葉が関与している。無意識感情には、皮質下(脳の中心の方)の扁桃体視床下部脳幹に加えて、自律神経系、内分泌系、骨格筋などの末梢系(脳の外の組織)が関与する。しかし、感情も情動も皮質と帯状回のみで成立する、という反論も存在する(Rollsたち)。

emotionについては情動を参照のこと。

たとえば我々が恐怖を感じるとき、同時に脈がはやくなり、口が渇き、手に汗を握るのを感じる。恐怖を感じているのは皮質であり、末梢の反応(動悸など)を起こすのは皮質下である。しかし感情について考えるとき、両者を切り離して考えることはできない。

アントニオ・ダマシオらは、スタンレー・シャクターらの感情の二要因説を発展させ、感情を体験・認識することは、刺激に対して発生した身体反応を説明するために皮質が作るストーリーであると主張している。例えば、被験者にアドレナリンを注射した後で不快な環境に置いたところ、アドレナリンの副作用を知らされていない被験者は、アドレナリンにより起こった動悸や冷や汗などの反応を環境のせいにし不快がったが、副作用を知らせておいた被験者はアドレナリンのせいだと判断し、不快さも少なかったという。つまり皮質が、身体の反応を、前後の文脈と照らし合わせて解釈し感情というストーリーを作ったということになる。

(注)シャクターらは、感情2要因説を1960年代に唱えたが、その後2要因となるような直接の証拠が得られなかったため、彼は自身の仮説を修正して、生理的基盤(=情動)に基づいてその後感情が形成される、という感情の2段階説を唱えた(1982年)。これを発展させたのが、Lazarusたちで、感情を社会性も含めたより複雑なものとして定義した(罪悪感、やきもち、嫉妬、なども含めた)。

マグダ・アーノルドの感情理論では、外界からの刺激に対して、まず危険であるか有益であるかを皮質下および帯状回で無意識に判断し、次に皮質でどう行動するかを判断する。その判断に基づいて末梢の反応(交感神経の興奮、骨格筋の緊張など)が起こり、最後に皮質にてそれを意識的な感情として認識する。この説の根拠となる実験的証拠は、強い感情を惹起する視覚刺激を短時間(30ms以下)呈示すると、意識上は認識できない(サブリミナル効果参照)にもかかわらず末梢では反応が見られるという事実である。しかし意識に関して、どこでどのように感情意識が発生しているか、という点については、いまだ諸説あり、詳細は不明である。

補足1上記したような身体と感情の密接なつながりは、感情に関係する日常的な言葉にもよくみられる。例えば、「胸が痛む」、「断腸の思い」、「血湧き肉躍る」、「手に汗握る」、「胸をおどらせる」、「腹が立つ」、「はらわたが煮えくり返る」、「頭に血が上る」、「むかつく」、「苦々しい」、「鉛を呑んだような」、「ちむぐりさ(=肝苦しい、沖縄方言)」など。このうちの幾つかは典型的な交感神経亢進反応であり、幾つかはそれらに起因するかもしれない消化管症状である。

補足2精神疾患の治療に用いられる認知行動療法は、「認知の仕方を変えることによって感情を調整する」という理論に基づいており、皮質と皮質下の相互作用を応用した好例と言える。また、自律訓練法は「手が暖かい」「気持ちがおちついている」など、リラックスした身体状態をイメージしながら心身の緊張をとる訓練法であり、ストレス解消、心身症、神経症などの治療に用いられる。これも末梢の自律神経反応と感情の相互作用を応用した一例である。

2012年10月、脳神経外科の世界的権威であるエベン・アレグザンダーは「死後の世界は存在する」と発言した。かつては一元論者で死後の世界を否定していた人物であったが、脳の病に侵され入院中に臨死体験を経験して回復した。退院後、体験中の脳の状態を徹底的に調査した結果、昏睡状態にあった7日間、脳の大部分は機能を停止していたことを確認した。そしてあらゆる可能性を検討した結果、「あれは死後の世界に間違いない」と判断して、自分の体験から「脳それ自体は意識を作り出さないのでは?」との実体二元論の仮説を立てている。

個体発達

幼い赤ん坊でも生後数日で母親の表情に反応するようになる。また宙に浮いた物体を見せると長く見つめるなど、何らかの感情を持っていると考えられる。主要な感情は4歳頃までには形成される。
進化心理学で想定する要因

進化心理学では、感情の仕組みは、環境に応じて素早く行動を決定するための生物学的適応であり、進化の過程で形成されたと考える。進化心理学者は親族間の愛情は血縁選択によって、親子間、夫婦間の愛情と反目は親子の対立性的対立の要因によって進化したと考えている。またレダ・コスミデスのような研究者はそれぞれの感情が異なる選択圧によって形成され、異なる機能を持ち、したがって異なる神経的基盤あるいはモジュールを持つと考えている。ロバート・トリヴァース、リチャード・アレグザンダー、マーティン・ノヴァクといった進化生物学者とゲーム理論家は、友情、協力、裏切り、罪悪感、公平さ、道徳観などを引き起こす動機として一部の感情が進化し、それは互恵的利他主義間接互恵性一般互酬性の理論から導きだせると考えている。このような視点からは、感情は少なくとも部分的には生得的であり、一般認知能力からある程度独立しており、内外の刺激に対して瞬時に自律的に発動すると考えられる。この生物学的適応という視点は機能主義心理学にも遡ることができる。
感情の分類詳細は「感情の分類」を参照プルチックの感情の輪。


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