この記事は特に記述がない限り、日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。ご自身が現実に遭遇した事件については法律関連の専門家にご相談ください。免責事項もお読みください。
愛玩動物看護師法
日本の法令
法令番号令和元年法律第50号
種類環境法
効力現行法
成立2019年6月21日
公布2019年6月28日
施行2022年5月1日
所管農林水産省、環境省[1]
主な内容愛玩動物看護師の資格
関連法令獣医師法、愛玩動物看護師法施行令、愛玩動物看護師法施行規則
条文リンク愛玩動物看護師法
愛玩動物看護師法(あいがんどうぶつかんごしほう)は、国家資格[2][3]である愛玩動物看護師の免許、試験等、その資格について定めるとともに、その業務が適正に運用されるよう規律を定めた法律。本法は議員立法として制定された。 近年、多数の犬や猫等の愛玩動物がペットとして飼育され、家族の一員としてかけがえのない存在として大切にされるようになり、その長寿命化が顕著となったが、高齢化に伴い、がんや糖尿病等の慢性疾患を抱える愛玩動物が必然的に増加した。これに伴い、獣医師は従来よりも高度かつ多様な医療を求められるようになり、獣医師と動物看護師によるチーム獣医療の提供体制を整備する必要が生じていた[2][3][4][5]。しかし、獣医師法第17条の規定により、獣医師でない者は飼育動物の診療を業務とすることが禁じられていたので、民間資格の動物看護師は、獣医師の診療中に患者となる動物を動かないようにすること等しかできなかった[6]。 この状況を受け、本法は、愛玩動物看護師として必要な知識及び技能について試験を行い(第29条)、これに合格して免許を受けた者については(第3条)、愛玩動物に限定して、獣医師法第17条の例外として「診療の補助」を可能とすることとした(第40条第1項)ものである。 なお、近年、愛玩動物の多頭飼育崩壊が社会問題化していることもあり、愛玩動物看護師には、飼い主に対して適正な飼育に向けた助言や支援を行うことも期待されている[5][7]。
沿革
制度の詳細
試験・免許
試験には受験資格があり、愛玩動物看護師を養成する学校を卒業した者、動物看護師(民間資格)を要請する学校を卒業してから指定の研修を受けた者、愛玩動物の看護等の経験が5年あり予備試験に合格した者のいずれかである必要がある[8]。
試験は、愛玩動物看護師として必要な知識及び技能について行われる(第29条)。
具体的には、基礎動物学、基礎動物看護学、臨床動物看護学、愛護・適正飼養学について問わている[9]。