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愛天使伝説ウェディングピーチ
ジャンル魔法少女(バトルヒロイン)
漫画:ウェディングピーチ
原作・原案など富田祐弘
作画谷沢直
出版社小学館
その他の出版社
Viz Media
Egmont Manga & Anime
Star Comics
Editorial Ivrea
掲載誌ちゃお
レーベルフラワーコミックス
発表号1994年3月号 - 1996年4月号
巻数全6巻[1]
アニメ:愛天使伝説ウェディングピーチ
原作富田祐弘、谷沢直、テンユウ
監督湯山邦彦
シリーズ構成富田祐弘
キャラクターデザイン只野和子
音楽長谷川智樹、神津裕之
アニメーション制作ケイエスエス
製作テレビ東京、NAS
放送局 テレビ東京系列 ほか
《日本国外での放送局》
アニメネットワーク
RTL II
Italia 1
Buzz Channel・アンテナ3
MBC・SBS・トゥーニバース
TVB Jade
中華電視公司
ABS-CBN・Solar USA
Indosiar
チャンネル3
放送期間1995年4月5日 - 1996年3月27日
話数全51話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画、アニメ
ポータル漫画、アニメ
『愛天使伝説ウェディングピーチ』(あいてんしでんせつウェディングピーチ)は、漫画とテレビアニメを中心に展開された富田祐弘の原作・原案のメディアミックスプロジェクト作品。メディア展開の企画はテンユウ(TENYU)によって取り仕切られた。
原作として扱われる漫画版は、小学館の少女漫画雑誌『ちゃお』に連載され、作画は谷沢直が担当していた。テレビアニメ版は湯山邦彦を監督として漫画版の連載開始から1年後にテレビ東京系列局で放送され、漫画版の終了とほぼ同時期に終了した。全51話。
漫画版とテレビアニメ版の終了後には、OVA『ウェディングピーチDX』(ウェディングピーチ デラックス)全4話が発売された(現在は廃盤)。 テレビアニメ『美少女戦士セーラームーン』の初代シリーズ構成およびメイン脚本担当者の富田祐弘が、以前の仕事で付き合いのあった日本アドシステムズ(子会社であるテンユウを含む。『ゲンジ通信あげだま』など)を中心として、トミー(現在のタカラトミー。『伝説巨神イデオン』など)や小学館(『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』小説版など)などの支援を得て立ち上げた戦闘美少女もののオリジナル企画作品。アニメ版の企画初期より、『セーラームーン』の初代キャラクターデザイナーである只野和子が関わっている。この経緯から、『セーラームーン』の実質的な派生・姉妹作品として扱われることもある。 ただし、企画そのものは本作開始の7年以上前(1988年以前)から富田自身が試行錯誤を繰り返しながら温めていたものである[2]。企画当初は後述もするように「植物と自然をベースとした天使と悪魔の戦い」と、それに絡む『ロミオとジュリエット』をオマージュ元に置いた「ラブロマンス」という2つの要素を主軸に置いた企画としてスタートしたもので富田としては当初、小説(ライトノベル)として発表することを考えていた作品であった[2]。その後、独自性を模索する中で当時の日本ではまだあまり知られていなかった結婚式に使われるサムシング・フォーの事を知って「まだ誰も知らないならばモチーフに使える」と考えて、これをもうひとつの要素としてラブロマンスにミクスチャーすることで「愛情」というテーマに行き当たり、さらに1990年代のアニメブーム(アニメバブル)の勢いに乗ってアニメ企画の素案へと動いたものである[2]。 本作は一般に派生元とされる『セーラームーン』や当時の他作と比して、特に基礎的な恋愛と愛情(主には異性愛を中心に置いた、愛情の継承・多様な恋愛の形質など)を主要素として置いており、主人公を中心とした物語の初期からの登場となる3人の少女たちには、それぞれ個々に異なる恋愛模様や愛情の形を示すストーリーラインが与えられている。また、富田は本作の主テーマを「一途な愛」である、としている[2]。そして彼女ら主人公たちは、自身の愛情の究極の顕現として防護形態を兼ねたウェディングドレスをまとい、そこからさらに「お色直し」をする事で、防護を弱めて攻撃に特化した戦闘服へと可逆の再変身を行える。他にもサムシング・フォー、乾杯アクション、花束(ブーケ)贈呈、結納返しなど「愛情の究極の形」としての結婚(結婚式)を意識し、これをモチーフとして各所に取り入れたアクションやストーリーによる制作がなされている。 一方で企画当初の設定においては、いわゆる自然破壊を起点に置いた、自然の暴走によって生まれた自然公害をモチーフとする「悪魔」と、そうした存在に脅かされる植物をモチーフとする「天使」という構図で製作が進められていた[3]。主人公たちに植物の意匠が設けられている事、当初に登場する敵の名が「プリュイ」「レインデビラ」と、それぞれに「雨」がつく[4] のは、企画当初に酸性雨およびそれが原因で起こる公害(植物枯死による農林被害)のイメージがあったためで、その名残である[3]。 2016年に韓国のコスメティックメーカーであるETUDE HOUSE(エチュードハウス)より、コラボレーションコスメが発売された[5]。 アニメ放映に先駆け、漫画版が小学館の『ちゃお』ならびに同社の刊行する各学年誌・幼年誌に連載された。連載期間は各雑誌によって異なるが、もっとも代表的な『ちゃお』版の期間は1994年3月号からアニメ放映終了年の1996年4月号まで。原作担当は富田祐弘、執筆作画担当は谷沢直。漫画連載版のタイトルには『愛天使伝説』の文字は無く、その代わりとして『愛の超天使伝説』のサブタイトルがつけられている。コミックスにおいてはこれらのサブタイトルは全て削除され『ウェディングピーチ』のみのタイトルで書籍化された。ちゃお連載分については、小学館・ちゃおフラワーコミックスから単行本全6巻が発刊され、その後、北米・西欧域などで翻訳版が発刊された。 アニメ企画から漫画版が作られてはいるが、通常においてはウェディングピーチはちゃお漫画版を原作とする(いわゆる原著作権を付与された漫画化作品である)。また、原作者の富田と谷沢は、アニメ版ピーチにおいてもそれぞれメイン脚本家(富田)、ゲストキャラクターデザイン(谷沢)としてスタッフ参加している[注 1]。 小学館の幼年誌・学年誌では、1994年度と1995年度に『幼稚園』『小学一年生』『小学二年生』『小学三年生』『小学四年生』で漫画連載された。作画担当者は各誌で異なり、『小三』では原作漫画担当者の谷沢直が、『幼稚園』では此路あゆみが、『小一』ではうえだ未知(10月号以降は、渡辺真由美・KSS作画によるアニメ絵柄に変更されている)が、『小二』では藤井みどりが、『小四』ではたちばな真未が担当した。 単行本は、1994年度版『小四』に連載されていたものがてんとう虫コミックススペシャルより『愛天使伝説ウェディングピーチ 愛天使誕生編』のタイトルで発売された。内容は原作版のプリュイ編(原作単行本3巻の中盤まで。初期設定状態の愛天使たちがアニメに準じたコスチュームにパワーアップするまでの内容)を叩き台にしたものが使用されている。一方、谷沢の担当した1994年度の『小三』と1995年度の『小四』に連載されていたものに関しては、海外版のみにおいて既述した原作版の「第7巻」として単行本化されている。内容は「プリュイ(氷室)編→イグニス編→ポタモス編→ヴィエント(カチューシャ)編→最終決戦」となっており、たくろうが登場しないなどの簡略化が成されている。 原作漫画担当者の谷沢と『小四』版担当者のたちばなは、テレビアニメ版の放送時期に2人で同人サークル「まんどりる」を結成し、アニメ版ピーチのギャグ中心同人誌『爆裂桃嫁』を執筆・発行・頒布した。 聖花園学園中等部に通う花咲ももこは新聞部に在籍する夢見る中学生。同じく新聞部に在籍する谷間ゆりと珠野ひなぎくの2人と共に部活動の一環としてサッカー部の試合を見に行き、憧れの柳葉和也先輩の取材を行おうとしたが、同学年の補欠キーパー・風摩ようすけに対個人取材についてダメ出しをされ、仕方なく試合会場を後にした。 その帰り道、三人はプリュイと名乗る怪しい男に襲われる。プリュイは使い魔のじゃ魔ピーを気絶したひなぎくとゆりに取り憑かせ、ももこを襲わせる。プリュイの狙いはももこがいつも指にはめている、母の形見の指輪だった。ももこは窮地に陥ったが、天空より現れた天使リモーネによって助けられる。リモーネから聖手鏡(セント・ミロワール)なるミラーコンパクトを渡されて開くとそこには天使たちの長たる女神・アフロディーテの姿が現れる。ももこは「愛天使ウェディングピーチ」に変身して友を救うようにと促され、導きに従い愛天使に変身して敵を撃退した。ももこの指輪は天使界を支える聖なるアイテムである「セント・サムシング・フォー」の1つだった。悪魔たちの狙いは「セント・サムシング・フォー」の破壊であり、これが成されれば、あらゆる世界から愛が失われ、全てが憎しみと破壊の闇に閉ざされるという。 後に仲間となる愛天使たちも見つけ出し、ももこたちは世界の愛とそれを支える「セント・サムシング・フォー」を守り、探し出すために悪魔を浄化する戦いに身を投じていくことになる。
概要
原作漫画版
学年誌漫画版
あらすじ
登場人物
メインキャラクター
花咲 ももこ(はなさき ももこ) / ウェディングピーチ
声 - 氷上恭子本作の主人公。1983年3月3日生まれ。身長154センチ・メートル。体重40キロ・グラム。スリーサイズはB75、W57、H78センチ・メートル。血液型はO型。好きな色は桃色。好きな食べ物はアイスクリーム。趣味は写真撮影。苦手な教科は地理。聖花園学園中等部に通う1年生で、自称「恋する乙女」。新聞部に所属。明るく社交的で、おっちょこちょいな所もある単純明快な性格。やや天然。持ち前の心優しさは長所でもあり短所で、災いと化すことも。ヘマをやらかした際に言う「ほてきゅーん…」が口癖。ひなぎくいわく料理は下手らしいが、実際には結構手先は器用。容姿はピンクのロングヘアで、頭の左右に黄色いリボンをしている。父親はカメラマンで、父の助手をすることもある。自分が幼い頃、急にいなくなった母親が残していった指輪を大切にしているが、それが物語の始まりとなる。風摩ようすけとは、最初はようすけが彼女への想いを紛らわすために「ももピー」、「ももフグ」と呼んで、その度彼女の方もムキになってぶつかってばかりいたが、後にようすけの想いを悟り、次第に相思相愛の関係になり、お互いの愛を強めていった。ようすけの正体が悪魔ヴィエントであることを知ってからは悲しみと辛さに溺れたが、最終的に彼女の優しさがようすけとの確執を終わらせ、共にレインデビラを倒して改めて愛の絆を強めた。原作者の富田いわく「(前世や出自・血筋という抗い難い運命に対して、あえて抗い自身の愛情を貫くために)戦う(困難に敢然として立ち向かう)ジュリエット」として想定されたキャラクターであり[6] その通りに上述した困難を乗り越えていった。原作のラスト(10年後)ではようすけと結婚する。
谷間 ゆり(たにま ゆり) / エンジェルリリィ
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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