愛国者のゲーム
Patriot Games
著者トム・クランシー
訳者 井坂 清
イラスト 装画 野中 昇
発行日 1987年
1989年5月10日
発行元 G.P. Putnam's Sons
文藝春秋
ジャンル
テクノスリラー
サスペンス
en:Crime fiction
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『愛国者のゲーム』(あいこくしゃのゲーム、原題:Patriot Games)は、アメリカ合衆国のベストセラー作家、トム・クランシーが執筆し1987年に出版されたスリラー小説である。ニューヨーク・タイムズのベストセラーリストで初登場1位となった[1]。ハリソン・フォードがライアン役で主演した映画『パトリオット・ゲーム』が1992年に公開された。 本作は、ジャック・ライアンシリーズ内の時系列で『容赦なく』の間接的な続編にあたり、シリーズの主人公であるジャック・ライアンを主役にした作品として時系列的に最初の本である。この小説は、ライアンがロンドンでイギリス皇太子夫妻の誘拐を阻止したために、アイルランドの架空のテロリストグループ「アルスター解放軍」(ULA:Ulster Liberation Army)の標的にされることに焦点を当てている。 イギリス皇太子夫妻とその幼い息子に対する誘拐の試みがロンドンのザ・モールで起こった。この襲撃は、アイルランド共和軍暫定派(PIRA:Provisional Irish Republican Army)から分裂したイデオロギー的に毛沢東思想で超過激なアイルランドのテロリストグループである、アルスター解放軍の構成員によって画策された。しかし、たまたま近くにいたジャック・ライアンが彼らの作戦を妨害し、襲撃者の1人であるショーン・ミラーを無力化し、もう1人のジョン・マイケル・マクローリーを殺害した。銃撃戦のさなか、ライアンは交戦しながらマクローリーに肩を撃たれてしまう。ミラーは後で逮捕された。 ライアンが肩の負傷を治している間に、ライアンは英国政府から名誉を与えられ、のちに勲爵士になる。一方、ミラーは誘拐未遂の罪で終身刑を宣告されるが、ゲヴィン・オドネル率いるアルスター解放軍の同胞が、ワイト島の厳重警備の刑務所に移送される途中でミラーを解放した。その後、彼らは北アフリカの砂漠にある秘密の訓練キャンプにリビアの協力者の支援で逃げ込む。ミラーは、最近の作戦を失敗させたライアンへの復讐を誓う。 ライアンは、メリーランド州アナポリスにあるアメリカ海軍兵学校で歴史の教職に戻り、アルスター解放軍が米国で彼を襲撃しないという事実に安堵した。彼の知らないうちに、ミラーはライアンと彼の家族を標的にした米国での作戦を始めることについて上司のオドネルを説得し、それを実行に移すため、「運動」と呼ばれるアフリカ系アメリカ人の国内テロリストグループの協力を得ていた。その作戦は復讐のための行動ではあるものの、それと同時に、対抗勢力であるアイルランド共和軍暫定派がその攻撃の原因とされることで、アメリカ人からの支援を減らすように計画された。ライアンを職場で殺すために送られた暗殺者は、その任務をやり遂げる前に兵学校の警衛に怪しまれ、拘束される。しかしライアンの妻のキャシーと娘のサリーは、ミラーの銃撃で2人の乗った車が高速道路で衝突させられたときに重傷を負い、その後、治療のためにヘリコプターでメリーランド大学医療センターに搬送された。
概要
あらすじ