この項目では、防衛省に実在する機関について説明しています。架空の機関については「防衛庁情報局」をご覧ください。
日本の行政機関情報本部
じょうほうほんぶ
Defense Intelligence Headquarters
情報本部長尾崎義典空将
情報本部副本部長今給黎学事務官
組織
上部機関防衛省
概要
所在地〒162-8801
東京都新宿区市谷本村町5番1号(防衛省内)
定員1936人
2021年度予算定員
年間予算758億円
(2021年度)
設置1997年(平成9年)1月20日
前身統合幕僚会議事務局第2幕僚室
陸上幕僚監部調査部調査第2課別室
ウェブサイト
情報本部
情報本部(じょうほうほんぶ、英語: Defense Intelligence Headquarters、略称:DIH)は、防衛省の情報機関である。 戦後設立された防衛庁においては、外国の軍事情報を防衛局調査第1・2課、統合幕僚会議事務局第2幕僚室、陸上・海上・航空の各幕僚監部調査部及び各自衛隊の専門部隊等で収集・分析を行っていたため、庁全体としての情報の収集・分析が非効率的であるという構造的欠陥を抱えていた。 この問題を解決すべく、統合幕僚会議第17代議長の石井政雄を長としたプロジェクトが発足し、アメリカ国防情報局(DIA)を参考に1995年(平成7年)に策定された防衛計画大綱に基づいて、1997年(平成9年)1月20日に設置された(創設時は約1,700名)。なお、防衛庁内のすべての情報機関が統合されたわけではなく、既存の組織はそれぞれ一部改編・縮小されたものの、引き続き存続した。 令和3年度(2021年度)現在約1,936名の要員を抱え、海外の軍事情報を始めとする各種情報を扱う防衛省の情報機関である。 下表は平成17年度(2005年度)からの情報本部職員数の推移である(出典:防衛省HP概算要求の概要)が、陸海空自衛隊の自衛官の定数が削減される一方で情報本部要員はほぼ毎年増員されていることから、情報分野の強化に努めていることが窺える。 情報本部職員数の推移年度自衛官事務官等合計 以下の沿革以前にも防衛省には情報組織があり、例えば情報本部の前身組織の一つである陸上幕僚監部調査部第2課別室(調別)はシギントを行う非公然組織であり、実質的に内閣情報調査室の下部機関で、歴代トップは警察官僚が占めていたとされている[1]。 情報本部長(指定職5号[注 1])には陸将、海将又は空将の自衛官が任命される。また、本部長は2009年(平成21年)6月3日に公布された「防衛省設置法の一部を改正する法律」に基づき新設された防衛会議の構成員となる。
概要
平成17年(2005年)度1,8464202,266
平成18年(2006年)度1,8864362,322
平成19年(2007年)度1,9034642,367
平成20年(2008年)度1,9064862,392
平成21年(2009年)度1,9095052,414
平成22年(2010年)度1,9075232,430
平成23年(2011年)度1,9075352,442
平成24年(2012年)度1,9075442,451
平成25年(2013年)度1,907
平成26年(2014年)度1,919
平成27年(2015年)度
平成28年(2016年)度
平成29年(2017年)度
平成30年(2018年)度1,9105922,502
平成31年(2019年)度1,918
令和2年(2020年)度1,932
令和3年(2021年)度1,936
任務
独自に収集する情報(電波情報及び画像情報等)
防衛省の情報本部以外の部署(自衛隊の情報部隊)からもたらされた情報
警察庁を始めとする他の省庁からもたらされる情報
関係国からもたらされる情報
沿革
1997年(平成9年)1月20日:統合幕僚会議の「事務局第2幕僚室」が廃止され、代わって情報本部が設置される。
2001年(平成13年)3月27日:技術官が廃止され、新たに緊急・動態部が設置される。
2004年(平成16年)3月29日:画像部が画像・地理部に改称される。
2006年(平成18年)3月27日:統合幕僚会議に代わり「統合幕僚監部」が新設されたのに伴い、統合幕僚会議下の組織から長官直轄組織(現・大臣直轄組織)へ改編。
緊急・動態部を廃止し、統合情報部を新設。
同日、各幕僚監部の調査部は廃止され新たに陸上幕僚監部と航空幕僚監部には運用支援・情報部情報課が、海上幕僚監部には指揮通信情報部情報課が新設された。
組織通信所