悲しみは空の彼方に
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悲しみは空の彼方に
Imitation of Life
ポスター(1959)
監督ダグラス・サーク
脚本エレノア・グリフィン(英語版)
アラン・スコット(英語版)
原作ファニー・ハースト(英語版)
『Imitation of Life』
製作ロス・ハンター
出演者ラナ・ターナー
ジョン・ギャヴィン
サンドラ・ディー
音楽フランク・スキナー
主題歌「Imitation of Life」
サミー・フェイン(作曲)
ポール・フランシス・ウェブスター(作詞)
アール・グラント(唄)
撮影ラッセル・メティ
編集ミルトン・カラス(英語版)
製作会社ユニバーサル・ピクチャーズ
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
ユニバーサル日本支社
公開 1959年4月17日
1959年5月26日
上映時間125分
製作国 アメリカ合衆国
言語英語
製作費約2,000,000ドル
興行収入6,417,807ドル(北米配収)
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予告編より

『悲しみは空の彼方に』(かなしみはそらのかなたに、Imitation of Life)は、1959年アメリカ合衆国ドラマ映画ダグラス・サークの米国における最後の監督作品で、出演はラナ・ターナージョン・ギャヴィンなど。1934年に『模倣の人生』(ジョン・M・スタール監督、クローデット・コルベール主演)として映画化されているファニー・ハースト(英語版)の小説『Imitation of Life』の再映画化作品であり、ニューヨークコニー・アイランドを舞台に、黒人差別の実態と資本主義を謳歌するアメリカ社会を描いている。

1984年(昭和59年)にスイスの映画作家ダニエル・シュミットがサークの同年当時の姿と足跡を追うドキュメンタリー映画人生の幻影』を監督している[1]。同作の原題はフランス語で「Mirage de la Vie」であり、本作『悲しみは空の彼方に』のフランス語圏での公開タイトルと同一である[1]
ストーリー

1947年のニューヨーク。無名の女優であるローラ(ラナ・ターナー)は、賑わう海岸で娘のスージー(サンドラ・ディー)を見失った。黒人女性のアニー(ファニタ・ムーア)がスージーを保護したことで、知り合うローラとアニー。二人は共に夫を亡くし、幼い娘を育てるシングル・マザーだった。宿無しのアニー母娘をアパートに泊めたことから、長い同居生活が始まる二組の母娘。

黒人のアニーの亡夫は白人で、娘のサラ・ジェーン(スーザン・コーナー)は一見、白人に見える美少女だった。白人として扱われたい一心で、母親の存在を隠し続けるサラ・ジェーン。やがて成長したサラ・ジェーンは白人青年に恋をするが、彼女が黒人の娘だと知った恋人は激怒し、サラ・ジェーンに激しい暴行を加えた。

女優として成功したローラは、アニーに家の切り盛りを任せ、娘のスージーはサラ・ジェーンと姉妹のように成長して行った。母の友人であるスティーブへの恋心を募らせるスージー。しかし、スティーブは母親のローラを愛しており、スージーの恋は悲恋に終わった。

一方のサラ・ジェーンは、母親のお陰で大学に進学しながら、場末のキャバレーで踊る生活に堕ちていた。大学では「黒人」だが、キャバレーでは「白人」として振舞えたのだ。そんなサラ・ジェーンを探し出し、面会して、もう母親と主張しないと告げるアニー。アニーは病気を患い、死が迫っていたのだ。

ローラに仕えることで娘を育て、それなりに蓄えも得たアニーは、自分の葬式について完璧な計画を立てていた。その日、楽団付きの盛大な葬列が実行された。地域の黒人社会に貢献したアニーの為に、町中の黒人たちが葬列を見送った。そして、サラ・ジェーンも、涙ながらに駆けつけるのだった。
キャスト

役名俳優日本語吹替
NETテレビ
ローララナ・ターナー瀬能礼子
スージー(幼年)テリー・バーナム貴家堂子
スージー(16歳)サンドラ・ディー上田みゆき
サラ・ジェーン(幼年)カリン・ディッカー谷口真由美
サラ・ジェーン(18歳)スーザン・コーナー谷育子
アーニーファニタ・ムーア 鈴木光枝
スティーブジョン・ギャヴィン山内雅人
ルーミスロバート・アルダ(英語版)田口計
エドワーズダン・オハーリー寺島幹夫
フランキートロイ・ドナヒュー仲村秀生
監督相模武
警官(1)木原規之
警官(2)村越伊知郎
女教師稲葉まつ子
男(1)村松康雄
運搬人緑川稔
ロマノ細井重之
母親 花形恵子
牧師矢田耕司
ルイーズ浅井淑子
従業員(1)野本礼三

演出左近允洋
翻訳浅井寿子
効果赤塚不二夫
調整栗林秀年
制作グロービジョン
解説淀川長治
初回放送1971年6月20日
日曜洋画劇場
21:00-22:56

スタッフ

監督:ダグラス・サーク

製作:
ロス・ハンター

脚色:エレノア・グリフィン、アラン・スコット

音楽監督:ジョセフ・ガーシェンソン

音楽:フランク・スキナー

撮影:ラッセル・メティ

編集:ミルトン・カラス(英語版)

美術:アレクサンダー・ゴリツィン、リチャード・H・リーデル

装置:ラッセル・A・ガウスマン、ジュリア・ヘロン

衣裳:ビル・トーマス

ラナ・ターナーのガウン担当:ジャン・ルイ

ラナ・ターナーの宝石担当:LAYKIN et Cie

作品の評価
映画批評家によるレビュー

Rotten Tomatoesによれば、27件の評論のうち高評価は81%にあたる22件で、平均点は10点満点中7.6点、批評家の一致した見解は「ダグラス・サークは『模倣の人生』を豪華にリメイクし、人種差別への批判と鋭いエッジを加えて、破壊的な力を持つ挑戦的なメロドラマを生み出している。」となっている[2]Metacriticによれば、16件の評論のうち、高評価は15件、賛否混在は1件、低評価はなく、平均点は100点満点中87点となっている[3]
受賞歴

賞部門対象者結果
第32回アカデミー賞助演女優賞スーザン・コーナーノミネート
ファニタ・ムーア
第17回ゴールデングローブ賞助演女優賞スーザン・コーナー受賞
ファニタ・ムーアノミネート

ギャラリー

ラナ・ターナー

ジョン・ギャヴィン


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