悪徳学園
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『悪徳学園』(あくとくがくえん)は、平井和正の短編SF小説早川書房SFマガジン』1969年10月臨時増刊号に掲載された。本作を表題作とした短編集も刊行されている。本項では主に短編小説について扱う。目次

1 あらすじ

2 登場人物

3 『狼の紋章』との対比

4 他の平井和正作品との関係

5 収録

6 短編集

7 関連項目

あらすじ

この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。あらすじの書き方を参考にして、物語全体の流れが理解できるように(ネタバレも含めて)、著作権侵害しないようご自身の言葉で加筆を行なってください。(2019年4月)(使い方

東京の私立中学校・博徳学園。だが、「博徳」とは名ばかりで、実際は腐敗・堕落した悪徳学園だった。転校生・犬神明は、ここで卒業を待つつもりだったが、女性教師・斎木美夜が赴任してきてから騒動に巻き込まれる。
登場人物
犬神明(いぬがみ あきら)
主人公。語り手も兼ねている(『
アダルト・ウルフガイ』シリーズと同じ一人称小説)。狼男で、あだ名はウルフ。敵視する人物は「ワン公」などと呼ぶ(他の犬神明と共通)。中学3年生。クラスは〈はきだめ教室〉、席は最後尾。「学校無宿」を自認しているほど転校を重ねている。博徳学園には半年前に転校してきた。
斎木美夜(さいき みや)
新任の女性教師。〈はきだめ教室〉のクラス担任。担当科目は国語。四国出身。そのため犬神伝承を聞かされて育った。犬神明の正体に薄々気がついており、親近感を持っている。犬神明は、彼女のロングヘアーを西田佐知子になぞらえた。また「はきだめに鶴」とも。
郷明日子(ごう あすこ)
博徳学園の生徒。犬神明の恋人を自認している。学年・クラスは不明。
山本勝枝(やまもと かつえ)
犬神明の伯母で大富豪。渡欧中で作中には登場しない。
〈七人衆〉
学園を牛耳る不良グループ。7人とも〈はきだめ教室〉の生徒(彼らを集めたため〈はきだめ教室〉と呼ばれている)。授業中に喫煙を行う、音楽を大音量でかける、などは日常的に行っている。教師への闇討ちも辞さないため、教師からも恐れられている。
鏡(かがみ)
リーダー格で刃物キチガイ。ニキビ面。郷明日子を暴行した。
野村(のむら)
通称ノム。身長188cm、体重88kgの巨漢。
黒田(くろだ)
通称クロ。小柄で非力だが、性格は偏執的で残忍。
その他のメンバー(氏名不詳)
キタロウ、シゲの2名以外は通称も不明。
その他の教師

沢村(さわむら)
教頭。小柄で気が弱い。
ハゲクマ
斎木の前任の担任。本名不明。30代半ばにして禿頭。
田所(たどころ)
生活指導の教師。
校長
犬神明に休学を申し出る。犬神明によると「イレブン・ドクターに似ている」、「エッチな話の方が似合う」。
『狼の紋章』との対比

犬神明と山本勝枝と田所と〈七人衆〉の黒田の4名を除いた登場人物の個人名の違い(斎木美夜と青鹿晶子など)や、名前やキャラクターの入れ替えなどがある。最も大きい相違点は、羽黒獰は暴力団組長(正確には組長代理の幹部)の息子だが、〈七人衆〉の鏡には暴力団とのつながりがないこと(「ある」とは明言されていない)。また、本作には神明(もしくは対応する人物)が登場しない。

本作の犬神明は、登場順では2番目であるが、シリーズを持たないため、他の2名より知名度は低い。
他の平井和正作品との関係
アダルト・ウルフガイシリーズ
本作の原型。
狼の紋章』(ウルフガイシリーズ)
本作の設定を利用した作品。
ウルフランド
大学生となった犬神明(本作の)が登場する(『あいつと私』、『ウルフランド消滅』)。
魔女の標的
短編。斎木美夜が赴任してきた時の描写が、同作の女性教師(三輪真名児)赴任時の描写と似ている(池上遼一版『スパイダーマン』の『金色の目の魔女』も同じく)。
あとがき小説「ビューティフル・ドリーマー」
本作の主人公が超常現象研究家として登場。犬神明が“一刻館”に入居するという小説の構想もあったらしい。
女神變生
本作の主人公が大日高校“七人衆”の一人として登場。
地球樹の女神
妻木美夜(さいき みや)が鷹匠中学の女性教師として活躍。
収録

エスパーお蘭 (早川書房 1971年)

悪徳学園 (
ハヤカワ文庫JA 1974年、角川文庫 1975年)

月光学園 (出版芸術社 1994年)

日本SF傑作選4 平井和正 虎は目覚める/サイボーグ・ブルース日下三蔵編集 ハヤカワ文庫JA 2018年)

短編集

SF短編小説集『悪徳学園』は、1974年にハヤカワ文庫JAから刊行され、翌1975年に角川文庫版が刊行された。すでに単行本で刊行していた短編集『虎は目覚める』 (1967年)、『エスパーお蘭』(1971年)の文庫化に際し、(分量が多かったため)3冊に再編したうちの2冊目にあたる。具体的には次のように再編された。

悪夢のかたち(1973年) - 『虎は目覚める』から一部を割愛し、タイトルも変更

悪徳学園 - 『エスパーお蘭』から一部を割愛し、タイトルも変更

虎は暗闇より(1974年) - 『虎は目覚める』『エスパーお蘭』から上記で割愛された作品を収録

ハヤカワ文庫JA版のあとがきで、平井は「これで、『悪徳学園という単行本はない』と説明する必要がなくなった」と述べている。

短編集『悪徳学園』には以下の作品が収録された。

悪徳学園

星新一の内的宇宙(インナー・スペース)

転生

エスパーお蘭

親殺し

「星新一の内的宇宙」は、星新一や平井たちSF作家仲間の集まりを題材にしたショートショートであるが、「『狼男だよ』改竄事件」について触れている箇所がある。

なお、上述の『日本SF傑作選4 平井和正』に、これら5作のうち「親殺し」を除く4作が収録されている。
関連項目

犬神

狼男

獣人

学級崩壊

授業崩壊










平井和正
小説

ウルフガイ

アダルト・ウルフガイ・シリーズ

ウルフガイ・シリーズ

月光魔術團シリーズ

悪徳学園

女神變生

幻魔大戦

新幻魔大戦

真幻魔大戦

幻魔大戦 (小説)

ハルマゲドン

ハルマゲドンの少女

その日の午後、砲台山で

幻魔大戦deep

幻魔大戦deep トルテック

長編

メガロポリスの虎

アンドロイドお雪

サイボーグ・ブルース

超革命的中学生集団(超人騎士団リーパーズ)

死霊狩り(ゾンビー・ハンター)

悪霊の女王

地球樹の女神

ボヘミアンガラス・ストリート

インフィニティー・ブルー(BLUEシリーズ)

アブダクション・シリーズ(時空暴走きまぐれバス)

短編集

虎は目覚める

美女の青い影

エスパーお蘭

悪夢のかたち

悪徳学園

虎は暗闇より

魔女の標的

怪物はだれだ

虎はねむらない

月光学園

ストレンジ・ランデヴー

全集・選集

平井和正全集

日本SF傑作選4


漫画原作



超犬リープ


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