悪の華
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「悪の華」のその他の用法については「悪の華 (曖昧さ回避)」をご覧ください。

「悪の花」はこの項目へ転送されています。2020年のテレビドラマについては「悪の花 (2020年のテレビドラマ)」をご覧ください。

悪の華
Les Fleurs du mal
ボードレールによる書き込みがなされた1857年版『悪の華』扉。
作者シャルル・ボードレール
フランス帝国
言語フランス語
ジャンル詩集象徴主義
初出情報
初出18篇-『両世界評論』1855年
刊本情報
刊行初版:プーレ・マラシ社 1857年6月25日
第2版:1861年(定本)
日本語訳
訳者馬場睦夫
ウィキポータル 文学 ポータル 書物
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『悪の華』(あくのはな、フランス語: Les Fleurs du mal)は、シャルル・ピエール・ボードレールの詩集(『悪の花』とも)。はじめ題名は『冥府』となる予定だった。

詩人の生誕から死までを退廃的、官能的に表現する。ボードレール唯一の韻文詩集。象徴主義詩の始まりとされ、各国の詩人たちに多大な影響を与えた。  
概要カルロス・シュヴァーベによる『悪の華』イラストレーション、「死」(1900)

ほとんどの作品は1850年までに書かれた。初版は1857年に刊行。「憂鬱と理想」「悪の華」「反逆」「葡萄酒」「死」の5章に、序詩(読者へ)を含めた詩101篇を収録する。このうち6編が反道徳的であるとして、有罪・罰金処分を受け、該当詩の削除を命ぜられる。その6篇は『レスボス』、『地獄に落ちた女たち』『レーテー』『陽気すぎる娘へ』『宝石』『吸血鬼の変身』で、後に「禁断詩篇」と呼ばれた。

第2版は1861年に刊行。禁断詩篇6篇を削除し、32篇を追加。「パリ情景」を加えた6章構成として配列を変更し、全127篇を収録する。現在はこの第2版が定本となっている。

ボードレール死後の1868年に、友人たちが編集しゴーティエの序文論考[1] を加えた『悪の華』(ミシェル・レヴィ版全集第1巻)が刊行された。補遺詩集『漂着物』(1866年)の詩篇を含め152編を収録し、第3版と呼ばれる。ボードレール自身も第3版を構想していたが、全集は死後の刊行であり、必ずしもボードレール自身の意に沿ったものではないとされる。なお、禁断詩篇6篇は第3版にも収録されていない(1866年刊行の『漂着物』、1869年の『悪の華・補遺』に収録)。
日本語訳

『悪の花 註釈』全3巻(
京都大学人文科学研究所多田道太郎[2] 編、平凡社)

堀口大學訳『悪の華』(新潮文庫)、近年に改版

鈴木信太郎訳『悪の華』(岩波文庫)、近年に改版

安藤元雄訳『悪の華』[3]集英社、のち集英社文庫

阿部良雄[4] 訳『悪の華 ボードレール全詩集1』(ちくま文庫)、元版は「全集1」筑摩書房

杉本秀太郎訳『悪の花』(彌生書房

福永武彦訳『世界名詩集13 ボードレール 悪の華』(平凡社)、他に「全集1」人文書院

齋藤磯雄訳『悪の華』(三笠書房東京創元社、のち創元選書)

金子光晴訳『悪の華』(宝文館、のち「全集 第14巻」中央公論社


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