性格俳優(せいかくはいゆう、英: character actor)は、助演俳優のうち、劇中人物の性格を巧みに演じたり、個性のある役を得意とする俳優である[2]。性格俳優は一風変わっていたり、興味深いキャラクターを演じることも多い[3][4][5][6]。 この単語は、しばしば主演俳優と対比して用いられるが、やや抽象的で解釈に開きがある[7]。文字通りの意味に取れば、どんな俳優も何らかの「キャラクター」を演じるので、ある意味での「性格俳優」ということになる[8]。しかし一般的な意味では、特異的で重要なキャラクターの助演俳優を指すことが多い[1][9]。 また、時には自分自身と大きくかけ離れた役を演じる俳優を指すこともあるが、一方で脇役を専門にしている俳優を指すこともある。どちらの場合も、性格俳優が演じるのは、端役や台詞の無いエキストラよりは重要な役である、との認識は変わらない。元々この言葉は、テレビや映画で活躍する俳優を指すため用いられており、舞台俳優を指すことは稀である[10]。この言葉が使われ出した頃の用例としては、1883年版の『ステージ
性格俳優とは
主演俳優とは異なり[5][8]、性格俳優たちはそこまで魅力的とは限らない[6]。ロマンスを演じるため、主演俳優には外見的美しさが求められがちなのに対し[13]、性格俳優は、身長・体型・年齢・頭髪・外見など、何かしら外見的欠点を持っていることもある。例えば、シカゴ出身の性格俳優、ウィリアム・シュルツ(英: William Schutz)は、5歳の時に交通事故に遭い、外見を損なうような怪我を負ったが、再建手術でも治せなかった面構えは、逆に映画の観客にとって独特で記憶に残るものとなった[14]。
概して、性格俳優の名前は映画やテレビの宣伝広告では大きく扱われず、映画の観客にとって魅力的であることも求められてはいない[15]。主役俳優にはフルネームの役名(「ジャック・スパロウ船長」など)が与えられるのに対し、性格俳優が映画やテレビで演じる役柄は、例えば「フレッド巡査」(Officer Fred) などと、名字か名前のどちらかしか分からないことも多い[10]。