性器ヘルペス
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性器ヘルペス

女性の性器ヘルペス。
概要
診療科感染症内科学
分類および外部参照情報
ICD-10A60, B00, G05.1, P35.2
ICD-9-CM054.0, ⇒054.1, ⇒054.2, ⇒054.3, ⇒771.2
DiseasesDB584133021
eMedicinemed/1006
MeSHD006561
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男性の性器ヘルペス。

性器ヘルペス (せいきヘルペス) は、単純ヘルペスウイルス(HSV: herpes simplex virus)によって発症する神経性性感染症である。性器ヘルペス症、陰部ヘルペスなどとも呼ばれる[1][2]

陰部に水疱ができ痛みや痒みを生じ、宿主の不調の度に再発を繰り返す[3]。2020年時点で抗ウイルス剤による抑制が最善の手であり、体内から完全なウイルスの駆除はできない。初回発病から1-2週間に最も重い症状が出て、全身倦怠感やリンパ節の腫れが起きる。性器に触れた手で目を触ることで角膜炎を起こすこともある[3]
病因

ヘルペスウイルス科アルファヘルペスウイルス亜科に属するDNAウイルスの単純ヘルペスウイルスが原因となる。

単純ヘルペスウイルスには1型 (HSV-1) と2型 (HSV-2) があり、口唇ヘルペスは1型で性器ヘルペスは2型に分類されるがオーラルセックスの一般化により必ずしも分類はされない。単純ヘルペスウイルスの形状は、電子顕微鏡で観察すると目玉焼きのような形態をしている。
症状

感染をすると、潜伏期 (2日-10日間) を経て、水泡を形成する[1]

初回の感染時では、水疱は数日でつぶれ、男性では潰瘍状になり病変から1週間後が症状のピークとなる[1]。女性では痛みが強く、2-3週間で症状は自然治癒する[1]。男性では、亀頭、陰茎、男性の同性愛では肛門周囲や直腸に、女性では陰唇や、膣前庭、会陰で、子宮や膀胱に達することもある[1]。女性の初感染では38度以上の高熱が出ることがある[1]

感染したウイルスの排除はできないため再発しやすく、再発時はより症状が軽く、病変も少なく、1週間以内で治癒し短い傾向がある[1]。高齢や免疫不全ではその限りではない[1]

また、患部近くの神経麻痺を起こす可能性があり、排尿障害や排便障害などの機能障害を来たすことがある。

初感染者の相手 (セックスパートナー) の70%が無症状という報告があるので無症候性 (症状が出ない) 性器ヘルペス患者が多い[1]。固定したカップルでの1年間の感染率は10%[1]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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