必殺仕事人V
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この項目では、『必殺仕事人V』の第 1作について説明しています。

その他については「必殺仕事人V (曖昧さ回避)」をご覧ください。

必殺仕事人V
ジャンル時代劇
脚本放送日程参照
監督放送日程参照
出演者藤田まこと

ナレーター中村梅之助
エンディング藤田絵美子「さよならさざんか」
製作
製作総指揮山内久司(朝日放送)
プロデューサー辰野悦央(朝日放送)
櫻井洋三(松竹)
制作朝日放送

放送
放送国・地域 日本
放送期間1985年1月11日 - 7月26日
放送時間金曜日22:00 - 22:54
放送分54分
回数26
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『必殺仕事人V』(ひっさつしごとにん ファイブ)は、1985年1月11日から7月26日まで、テレビ朝日系で毎週金曜日22:00 - 22:54に放送された、朝日放送松竹(京都映画撮影所、現・松竹撮影所)共同製作のテレビ時代劇。全26話。主演は藤田まこと

必殺シリーズの第23作、必殺仕事人シリーズの第5作、中村主水シリーズの第11作である。



概要

このシリーズより、組紐屋の竜を演じる京本政樹花屋の政[1]を演じる村上弘明が登場。ともに当時二十歳代で独身だった彼らは、前・主水シリーズまでの飾り職人の秀を演じる三田村邦彦三味線屋の勇次を演じる中条きよしのコンビ以上にアイドル的人気を得た。なお村上は、前年放送の『必殺仕事人IV』第14話に政のパイロット版とも言える殺し屋小平次役としてゲスト出演している。

京本にとって、初の必殺シリーズへの出演となり、彼の存在が世間に広く知られたことで本作は特に有名ではあるが、前年の1984年に必殺シリーズと全く同じスタッフで作られた連続テレビドラマ『京都マル秘指令 ザ新選組』にレギュラー出演している。当時の京本は時代劇を中心に出演していたため、現代劇への出演依頼に当初は躊躇しつつも、かねてから自らがファンであった必殺シリーズへの出演の約束をプロデューサーらから提示され、それを条件に出演を果たした。

京本は当初、自分の役柄が秀と同じ「首筋刺し」の技を使う殺し屋と思い、技の型の研究などをして撮影に挑んだが、制作スタッフから勇次と同じ「絞殺型」の技を使う殺し屋役に決定したと聞き、非常に驚いたと言う。

なお政、竜とも、初登場は第1話の前週に放送されたスペシャル『必殺仕事人意外伝 主水、第七騎兵隊と闘う 大利根ウエスタン月夜』であり、同作が実質的な『仕事人V』の序章となっている。そのため、第1話開始の時点で既に政、竜の新規組と主水、加代ら継続組は仲間になっている設定である。

コメディリリーフとして、相変わらず順之助に迫るオカマの玉助に加え、順之助の親が決めた許嫁のお新が登場し、順之助を巡って、二人のいさかいとなる場面が毎回挿入された。

第9話「主水、キン肉オトコに会う」では当時、大ブームとなった漫画『キン肉マン』の作者、ゆでたまごの二人がゲスト出演した。シリーズのファンである二人と藤田の雑誌対談[2]が出演のきっかけとなった[3]。ゆでたまごは1シーンだけのカメオ出演ではなく、この回のメインゲストであり、仕事人たちにこの世で晴らせぬ恨みを託し、死ぬまでを演じている。

本放送時期に上映された映画『必殺! ブラウン館の怪物たち』の撮影で、竜役の京本が右脚を骨折。本作の撮影にも支障を来たすこととなり、第21話以降、竜の出演シーンは仕事料の分配と殺しの場面のみとなり、京本自らの嘆願により、大竹修造が代役で竜の全身シーンを演じた[4]。この影響もあり従来の仕事人シリーズより短い全26話で終了となった。

最終回となった第26話「主水、下町の玉三郎と出会う」は次々作『必殺仕事人V・激闘編』で、はぐれ仕事人・弐を演じる梅沢富美男が、仕事人・早変わりの梅富[5]役でゲスト出演した。また、『必殺仕事人2015』以降、仕事人・瓦屋の陣八郎役でレギュラー出演する遠藤憲一が悪役として出演している[6]
あらすじ

ある一家の恨みを晴らすため、主水、加代、順之助、おりく、組紐屋の竜、花屋の政が下総での大仕事を完遂してから、数カ月後。主水のグループに竜、政が加入。新生「仕事人」グループが誕生した。
登場人物
仕事人
中村主水
演 - 藤田まこと南町奉行所の定町廻り同心。表と裏の投げやりな態度は相変わらずだが、竜と政を仲間に加え、仕事に挑む。
何でも屋の加代
演 - 鮎川いずみ何でも屋で、仕事人の密偵。本作から金儲けはより一層一段とがめつくなり、人を踏み台にした外道まがいの商売も平気でやる、(情にもろい仕事人W前半までとは違って)情の欠片も無い誇張した守銭奴的キャラとして描写されている。一時期は首にギプスを巻いていた(第8話 - 9話)。[7]第4話以降は殺しの衣装に着替えて出陣する。最後の仕事を終えた後は主水に見送られ、江戸を去って行った。(第26話)
組紐屋の竜
演 - 京本政樹組紐屋。中性的な外見の青年。伊賀の忍 九十九一族の出身で抜け忍となり、江戸に渡って来た。里の忍たちが自身を狙っていることを知った際は主水たちに迷惑を掛けたくないという一心で敢えて無愛想になり、江戸を抜けようとしたが主水たちの協力で忍者軍団と戦い、九十九一族を葬った(第12話)。最後の仕事を終えた後は主水に見送られ、江戸を去って行った(第26話)。
花屋の政
演 - 村上弘明花屋。加代の借家の一階に住み、加代に花屋の商売を手伝わせることがある。主水たちと組む前は竜とコンビを組み、裏の仕事を請け負っていた。情に流されやすいが初期は嫌味な部分があった。曲がったことを嫌う熱血漢で自身の身内が殺された時などは一人で暴走して、主水と対立することがあった。最後の仕事の際は殺害相手を警護していた御庭番に顔を見られ、命を狙われたが生き延びた。その後は主水、加代、竜が集まった場所に姿を見せて旅立った。(第26話)
西順之助
演 - ひかる一平西洋医学所に合格する為に日々、勉学に励む受験生。許婚のお新と玉助の執拗な求愛に辟易している。加代と同じく、第4話以降は殺しの衣装に着替えて出陣する。最終話で西洋医学所の試験に合格したのを機に仕事から外されるが、加代と合流して最後の仕事を遂行。その後は長崎へ留学するために江戸を去るが遠くから他の仲間の旅立ちを一人で見送ってた。
おりく
演 - 山田五十鈴[8][9]仕事人の元締。今回は三味線屋を営まず、流しの三味線弾きとなっている。家も勇次と住んでいた店ではなく、荒れ寺に住んでいる。第11話を最後に姿を消す。映画『必殺! ブラウン館の怪物たち』には登場している。裏の仕事のために京都へ旅立つが江戸の元締に先手を打つ為、江戸へ一足先に戻っており、異人屋敷での死闘に参戦していない。
その他
中村せん
演 - 菅井きん主水の姑。あいかわらず婿養子の主水をいびるが、第24話では主水に怒られてしまう。
中村りつ
演 - 白木万理主水の妻。せんとともに、婿養子の主水をいびる。
筆頭同心 田中
演 - 山内としお南町奉行所の筆頭同心で、主水の上司。いつも主水に怒鳴っている上、面倒な仕事は主水に押し付けている。中性的な喋り方だがオカマという自覚はなく、第5話で玉助に懐かれた際はその気持ち悪さに引き気味であった。
溝呂木頼母
演 - 妹尾友信南町奉行所の定町廻り同心。上司の田中が何か言うごとに「おっしゃる通りです」とお追従を並べる腰巾着的存在で、主水にとっては迷惑な人物。ただし、主水を嫌っている訳ではなく、主水の意見に賛同することもある。
玉助
演 - 梅津栄前作『必殺仕事人IV』から引き続き登場。順之助に付きまとうオカマの中年男性で、本作では神出鬼没に磨きが掛かり、様々な変装で現れるようになった。順之助の受験合格には喜んでいたが塾に来ることは無いと知り、悲しんだ。怒ると男の自我を取り戻して怖い一面を見せる。
お新
演 - 灘陽子順之助の両親が決めた許婚。早熟で色事に興味を持ち、お医者さん ごっこと称して順之助に迫っては迷惑がられる。順之助の前ではお淑やかな娘を装うが勝気な性格で腕っ節がも強く、玉助が現れると本性をむき出しにした取っ組み合いの痴話喧嘩となることがあった。


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