必殺仕事人V・風雲竜虎編
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必殺仕事人V・風雲竜虎編
ジャンル
時代劇
脚本吉田剛
保利吉紀
篠崎好
監督工藤栄一
原田雄一
松野宏軌
出演者藤田まこと
村上弘明
かとうかずこ
桂朝丸
山内としお
西田健
白木万理
菅井きん
三浦友和
ナレーター中村梅之助
オープニング作曲:平尾昌晃「我巷にて仕置せん」
エンディング川中美幸「愛は別離」[1]
時代設定江戸時代・天保年間 [2]
製作
製作総指揮山内久司(朝日放送)
プロデューサー奥田哲雄(朝日放送)
辰野悦央(朝日放送)
櫻井洋三(松竹
制作朝日放送

放送
放送国・地域 日本
放送期間1987年3月13日 - 7月31日
放送時間金曜22:00 - 22:54
放送分54分
回数19
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『必殺仕事人V・風雲竜虎編』[3](ひっさつしごとにんファイブ ふううんりゅうこへん)は、1987年3月13日から7月31日まで、テレビ朝日系で毎週金曜日22:00 - 22:54に放送された、朝日放送松竹(京都映画撮影所、現・松竹撮影所)共同製作のテレビ時代劇。全19話。主演は藤田まこと

必殺シリーズの第28作、必殺仕事人シリーズの第8作、中村主水シリーズの第14作である。
概要

前作『必殺仕事人V・旋風編』が、出門英のスケジュールによる降板と視聴率の低迷で打ち切りとなった直後の作品。前作の続編でレギュラー出演者や主題歌など、一部の要素は引き継がれている。

旋風編で降板した出門とひかる一平の後を受け継ぐ形で、大河ドラマ独眼竜政宗』に出演していた三浦友和と『テレビ三面記事 ウィークエンダー』に出演していた桂朝丸(現・2代目桂ざこば)を起用した。

視聴率はやや持ち直したが、次作『必殺剣劇人』を以て、『必殺仕掛人』以来、15年続いた必殺シリーズのレギュラー放送を休止することが決定した。
あらすじ

仲間の夜鶴の銀平、西順之助を失う結果となった、百軒長屋での大仕事から1年後。中村主水は焼失した百軒長屋の番所から、富岡八幡宮へ続く橋の番所勤めに配置換えとなり、橋の通行料の接収係になっていた。

ある日のこと、主水の目の前で、仕事人の元締 柳島の茂兵衛が殺害され、茂兵衛の持っていた仕事人の名簿が奉行所に流れたことで、大規模な仕事人狩りが行われる。鍛冶屋の政を含め、江戸の仕事人たちは功績が欲しい主水が裏切ったと考え、茂兵衛の妻のお絹が絵馬坊主の蝶丸に主水の殺しを依頼したことから、主水は仕事人たちから命を狙われることとなる。

大道芸人の影太郎を相棒として江戸に戻って来た、お玉は蝶丸から主水殺しの依頼を受け、主水に真相を問いただすが、主水は身の潔白を証明できない。しかし、影太郎は主水の嫌疑を否定し、白であることを直感する。

黒幕は裏稼業界を支配し、主水を仲間に引き込みたいと考えていた、松平葵の紋の殿様とお絹だと分かり、主水、政、影太郎、お玉は協力して、彼らを葬る。新たな仕事人グループが結成され、仕事を行っていく。
概説

本作では元締ではないが、裏の仕事を請け負い斡旋する人物として、絵馬坊主の蝶丸がいる。位置付けとしては、仕事の仲介役である仕置屋のおこうに近い[4]

頼み人は蝶丸が住む夜叉堂を訪れ、そこで恨みを晴らしたい人物と頼み人自身の名を「ご神水」と称する見えない墨(煙硝を水で溶いたもの)で赤絵馬の裏に書く[5]。その際に有り金の全てを賽銭という形で、蝶丸に支払う。

その絵馬を仕事を請け負う仕事人に渡し、それを炙ると相手の名前が浮かぶという趣向である。依頼の仕組みは仕事人の木更津のお助け地蔵に似ている。他の作品と違い、依頼も全話を通して前半で行っている。第2話以降は依頼人に対して「嘘偽りがあれば天罰ただちに我が身に返る」という忠告がされるが、誤解による依頼と判明した場合は特に咎めることはせず、真相を知った頼み人による依頼の取り消しにも応じる。表向きは神頼みの形を取っているため、亡霊退治という、本来なら仕事人が受けるものではない依頼も受けなければならないことがあった[6]

前作と仕事人V?新仕事人、商売人、仕業人以前と違い、主水らが依頼人から直接金を受け取って仕事をすることはできないが、元締の制度自体は別に存在し、第1話の柳島の茂兵衛と最終回の旅芸人一座の座長 雲龍が存在し、雲龍は主水に仕事の斡旋をしている。
登場人物
仕事人
中村主水
演 - 藤田まこと南町奉行所の定廻り同心。本作では、前作最終話での百軒長屋の火災の責任を取らされ、富岡八幡宮へ続く橋の番所勤めへ異動となり、以前にも増して左遷された状態にある。第8話では3カ月の勤務予定だったはずが評判がいいらしく、更に3カ月 延長となる。
鍛冶屋の政
演 - 村上弘明前作の銀平の死を受けて、裏稼業から足を洗っていたが、主水が裏切りを働いたとの誤解から仕事人に復帰する。主水の潔白が証明された後は彼と組み、仕事を行う。鍛冶屋としての腕前を上げており、第17話では依頼に応じ、筋力増強のためのブルワーカーを連想させる運動器具を作り上げた。最終回で捕り方に捕まった影太郎を助けたことで足が付き、仲間たちに別れを告げ、江戸を旅立つ。
かげろうの影太郎
演 - 三浦友和[7]お玉とコンビを組んでの大道芸(南京玉すだれ)を表稼業としている。暢気な性格の色男で女性からの人気は高いが、世間知らずな一面を持つ。冷静沈着で頭の回転が早く、軽率な行動を取ることは少ない。直情的な政の抑え役になっている。その素性は不明で、お玉は知らなかったが、正体は高遠藩の跡取りの双子の弟・本多忠次であるという事実が明かされる。双子は不吉として、子供の頃は寺に預けられていたため、家族への羨望を持つ。第18話で、高遠藩の内紛を治めるために兄の身代わりを務め、仕事を行う。最終回で現場に残った玉すだれの残骸から足が付き、奉行所に捕縛されかけたところを政の助けで事無きを得る。その後、仲間たちに別れを告げ、江戸を旅立つ。演じた三浦は次回予告を担当している。
お玉
演 - かとうかずこ仕事人の密偵。百軒長屋の大火事騒動の後、便利屋を廃業し、今作では大道芸人となり、影太郎の相棒を務める。主に情報収集と蝶丸から依頼を受けるのは彼女の役割となっている。第1、2話は前作と髪型が変わっていた。3話からは前作の髪型を小さくした髪型になっている。金粉を使い、影太郎の殺しをサポートするが、前作で見せた跳躍は行わない。最終回で仕事料の残りの半金を取りに雲龍に会っていた所を奉行所に見つかり、さらに懐に持っていた金粉から足が付いてしまうが、主水の機転で事なきを得た。その後は主水、政、影太郎と別れ、江戸を旅立つ。
絵馬坊主の蝶丸
演 - 桂朝丸夜叉堂を拠点とする上方出身の坊主で、頼み人より仕事を請け負う。女好きのお調子者で、お玉にセクハラを毎回 行うが、全く相手にされていない。作中では、お仙と後に一緒に暮らす様になるが、あっけらかんとしている彼女に対しては女好きの彼も扱いに困っていた。お玉に対し、紙芝居仕立てで頼み人の依頼理由を解説する。これは蝶丸役の桂朝丸が出演していた『テレビ三面記事 ウィークエンダー』のパロディーである。第15話では親友の不覚の恨みを晴らすべく、自らが頼み人となる。最終回で、お仙に愛想を尽かされた挙句、逃げられてしまい、主水たちよりも一足早く、江戸から逃走した。
その他
中村せん
演 - 菅井きん主水の姑。相変わらず、婿養子の主水をいびる。
中村りつ
演 - 白木万理主水の妻。せんとともに、相変わらず婿養子の主水をいびる。主水が左遷中のため、隣近所に肩身の狭い思いをしている。
筆頭同心 田中
演 - 山内としお南町奉行所の筆頭同心で、主水の上司。前作同様、上司の鬼塚と一緒にいることが多く、主水を口煩く注意する。
与力 鬼塚
演 - 西田健南町奉行所の与力で、田中の上司。前作同様、田中と一緒に登場することが多い。成果を上げない部下を叱咤して、昼行灯の主水を大声で叱り飛ばすなど、名前通りの厳しさである。
お仙
演 - 小林千絵[8]第13話から登場した素性の知れない少女で、自称「フーテンのお仙」。夜叉堂に突然現れ、蝶丸から金を貰って住み着き、絵馬が仕事人への連絡とは知らずに手伝いをする様になる。女好きの蝶丸を無邪気に翻弄して悶々とさせたりもする。最終回で、蝶丸に愛想を尽かし、何処へ旅立ってしまった。
六平


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