法則
質量保存の法則
運動量保存の法則
エネルギー保存の法則
クラウジウスの不等式
固体力学
(英語版)流体力学
流体 ・ 流体静力学
流体動力学(英語版) ・ 粘度 ・ ニュートン流体
非ニュートン流体
表面張力
科学者
ニュートン ・ ストークス ・ ナビエ ・ コーシー ・ フック ・ ベルヌーイ
表・話・編・歴
流体力学における循環 (じゅんかん、英: circulation) とは閉曲線上での流体の速度の線積分である。循環は Γ と表されることが多い。渦の強さを表し、非粘性バロトロピック流体の保存外力下では流れにそって保存する。
閉曲線 C に沿った循環 Γ は、流体の速度を v 、曲線の微小線要素ベクトルを dl として、線積分 Γ = ∮ C v ⋅ d l {\displaystyle {\it {\Gamma }}=\oint _{\mathrm {C} }{\boldsymbol {v}}\cdot \mathrm {d} {\boldsymbol {l}}}
で表せる[1]。 ストークスの定理によって、循環は渦度と以下のように関連付けされる。 Γ = ∮ C v ⋅ d l = ∫ S ( r o t v ) ⋅ d S = ∫ S ω ⋅ d S {\displaystyle {\begin{aligned}{\it {\Gamma }}=\oint _{\mathrm {C} }{\boldsymbol {v}}\cdot \mathrm {d} {\boldsymbol {l}}=\int _{\mathrm {S} }({\boldsymbol {\mathsf {rot}}}\,{\boldsymbol {v}})\cdot \mathrm {d} {\boldsymbol {S}}=\int _{\mathrm {S} }{\boldsymbol {\omega }}\cdot \mathrm {d} {\boldsymbol {S}}\end{aligned}}} ただし、積分経路 C は閉曲線であるだけでなく、面積要素 S の境界 C = ∂S でなければいけない。ここで ω = ∇ × v = r o t v {\displaystyle {\boldsymbol {\omega }}=\nabla \times {\boldsymbol {v}}={\boldsymbol {\mathsf {rot}}}\,{\boldsymbol {v}}} は渦度である。 以下の定理が成り立つ。
目次
1 循環と渦度
2 循環と渦定理
3 循環と揚力
4 関連項目
5 出典
循環と渦度
循環と渦定理
ケルビンの渦定理 「非粘性バロトロピック流体の保存外力下での流れにおいて、流体とともに動く閉曲線に沿う循環は時間的に不変である[1]。」
ヘルムホルツの渦定理
「非粘性バロトロピック流体の保存外力下での流れにおいて、渦管は渦管として行動し、かつ、その強さは一定不変である[2]」 フレデリック・ランチェスター、マーティン・ウィルヘルム・クッタ
ラグランジュの渦定理 「非粘性バロトロピック流体の保存外力下での流れにおいて、渦は不生不滅である[2]。」
循環と揚力
非粘性流体の二次元非回転非圧縮流れにおいて、水平方向(x 方向)に一様な速度 U の流れを考える。奥行き方向単位長さあたりの物体にかかる力の鉛直成分(y 成分)、すなわち、揚力 L は物体を囲む閉曲線に沿った循環 Γ と流体の密度 ρ とを使って L = − ρ U Γ {\displaystyle L=-\rho U{\it {\Gamma }}}
で表される。これはクッタ・ジュコーフスキーの定理と呼ばれる[3]。
関連項目
渦度
ビオ・サバールの法則
クッタの条件(英語版)
クッタ・ジュコーフスキーの定理
ケルビンの渦定理
ヘルムホルツの渦定理(英語版)
ラグランジュの渦定理
出典^ a b 巽友正 『流体力学』 培風館、1982年 4月15日初版発行。ISBN 456302421X。
^ a b 今井功 『流体力学(前編)』 裳華房、1973年11月25日発行。ISBN 4785323140。
^ a b P.K. Kundu; I.M. Cohen; D.R. Dowling (2011). Fluid Mechanics Fifth Edition. Academic Press. ISBN 0123821002.
更新日時:2016年9月28日(水)20:31
取得日時:2019/01/10 14:19