前方優先道路とは異なります。
徐行(じょこう)とは、運転における交通法規の用語のひとつ。英語が併記された徐行の道路標識(329-A)。 徐行は道路交通法第二条で「車両等が直ちに停止することができるような速度で進行することをいう。」と定義されている。最高速度規制と同様に速度を制限するが同法に具体的な速度は示されていない。 ただ、自転車が歩道を通行するときの「徐行」の例示として「時速4、5キロぐらい」とする警察庁交通局交通企画課長の国会発言がある[1]。俗に「最徐行」という言葉もある[2]が法律では定義されておらず「徐行よりさらに気をつけて通過してほしい」という強調の際に使われる言葉である。 ただし道路交通法施行規則第1条の4に規定するシニアカーを含む「原動機を用いる身体障害者用の車いす」が歩道を走行する際の最高速度が時速6km/hと規定されていることから「最徐行=時速6km/h」と定義されていると考え得る。 道路交通法第四十二条により、車は次のような場所を通行するときは徐行しなければならないと定められている。 前述の通則のほか、各場面において、道路交通法により車は次のような場合は徐行しなければならないと定められている。 徐行区間の始まりと終わりの地点の左側に徐行標識を設置し、始まりの地点に始まりの補助標識、終わりの地点に終わりの補助標識をそれぞれ併せて設置する。 ただし、規制区間がおおむね30メートル未満の場合には始まりの補助標識の代わりに「ここから○○m」の補助標識を設置することで終わりの標識を省略することができる[4]。 徐行は日本独自の規制であるが、類似の最高速度規制は世界中で見られる。
定義
徐行すべき場所(通則)
「徐行」の道路標識等があるところ。
左右の見通しが利かない交差点に入ろうとするとき。(信号機や警察官等の手信号による交通整理が行われている場合及び優先道路を通行している場合を除く[3])。
交差点内で左右の見通しが利かない部分を通行しようとするとき(信号機や警察官等の手信号による交通整理が行われている場合及び優先道路を通行している場合を除く[3])。
道路の曲がり角付近。
上り坂の頂上付近。
勾配の急な下り坂。
徐行すべき場合(各条)
警察署長の許可を受けて歩行者用道路を通行するとき。(第九条)
歩行者等の側方を通過するときに安全な間隔がとれないとき。(第十八条)
道路外に出るため右左折するとき。(第二十五条)
乗客が乗降するために停止中の路面電車の側方を通過するときに安全地帯があるとき。または乗降客が居ない停止中の路面電車との間に1.5メートル以上の間隔があるとき。(第三十一条)
交差点で右左折するとき。(第三十四条)
環状交差点に入り、環状交差点内を通行し、環状交差点を出るまで。(第三十五条の二)
交差道路が優先道路や道幅の広い道路であってそれに進入するとき。(第三十六条)
緊急自動車が法令の規定により停止しなければならない場所を通過するとき。(第三十九条)
普通自転車が歩道を通行するとき。(第六十三条の四)このほか普通自転車通行指定部分も参照のこと。
ぬかるみや水たまりの場所を通行するとき。(第七十一条一)
身体障害者(車いす、つえ、盲導犬)や保護者が付き添わない児童、幼児、高齢者の通行を妨げないようにするとき。(第七十一条二、二の二)
児童、幼児などが乗降するため停止中の通学通園バスの側方を通過するとき。(第七十一条二の三)
道路の左側部分に設けられた安全地帯の側方を通過する場合において、当該安全地帯に歩行者がいるとき。(第七十一条三)
標識等による指定公安委員会ではなく、道路管理者によって範囲が指定されない標識が設置されることがある。
罰則
道路交通法第八章各条に基づく罰則が科せられる。
反則行為の一覧の各反則行為が適用される。
日本以外での徐行
韓国では日本と同様の徐行標識が使用されており、ゆっくりと進まなければならない
Living streetの制限速度は国によって異なるが、オーストリアでは人が歩く速度と定義している
ドイツでも人が歩く速度と定義しており判例では4 - 7 km/h程度である[5]自転車にも適用される
スウェーデンのGangfartsomrade(Walking speed area)も人が歩く速度と定義している
5 km/hの道路
チェコ
ゾーン5区域
チェコ
5 km/hの標識
ジブラルタル
5 km/hの標識
イタリア
5 km/hの標識
オランダ
5 km/hの標識
ポーランド
5 km/hの標識
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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