高齢者(こうれいしゃ、Elderly)は、社会の中で他の成員に比して年齢が高い一群の成員のことである。
日本語においての高齢者について、同義語として老人(ろうじん)、年寄り(としより)、お年寄り(おとしより)などの言葉がある。また、この世代を老年(ろうねん)と称する場合がある。 高齢の線引きは曖昧且つ主観的な部分があるが、世界保健機関の定義では、65歳以上[注 1][2]の人のことを高齢者としており、また、定年退職者もしくは老齢年金給付対象以上の人を言うことも考えられる。 64歳以下を現役世代、65?74歳を前期高齢者(准高齢者)、75歳以上を後期高齢者[3]とされる。75?84歳を中期高齢者と呼ぶこともある。 高齢者の医療の確保に関する法律、およびそれに付随する各種法令[4]では、65 - 74歳までを前期高齢者、75歳以上を後期高齢者と規定している。 各種公的機関が行う人口調査では、64歳以下を「現役世代」(1歳未満を乳児、1 - 5歳を幼児、6 - 14歳を児童、15 - 44歳を青年、45 - 64歳を壮年)、65 - 74歳を「前期高齢者」(准高齢者)、75歳以上を「後期高齢者」(85歳以上を超後期高齢者)と区分している[6]。 過度の社会保障受益や認知機能や身体機能が低下し、認知症・寝たきりなど疾病に掛かり易い高齢者に対する介護の疲れや社会的負担から、高齢者に対する嫌悪や高齢者虐待 (Ageism なお、従来、老人という言葉が広く使われてきたが、最近、差別用語ではないかという意見がある[7]。特に英語圏において「老人」に相当する「Old people」は、少なくとも北米圏では立派な差別用語として認知されている。 日本の公共交通機関には高齢者・障害者・病人・怪我人・妊婦などのための優先席が設けられているが、日本国有鉄道や東京都交通局など一部の事業者は、これを「シルバーシート」と表現していた。ここから、日本においては高齢者のことをシルバーとも呼ぶようになった。また、高齢者が自身を「シルバー」と表現することも多く見受けられる。高齢者の職業技能を生かすための、「シルバー人材センター」という名称の施設が各地に存在している。 認知症有病率は、65歳未満の労働年齢層では2-10%とまれであるが[8]、80歳を超えると急に高まり、95歳以上になると欧州では約半数が罹患している[8]。OECDはもし年齢別有症率が現在のペースのままであれば、20年後の欧州は認知症患者数が現在の1.5倍になると予想している[8]。
定義
医療制度における規定
高年齢者雇用安定法における定義
高年齢者 - 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(略称:高年齢者雇用安定法)における「高年齢者」とは、55歳以上の者を言う[5]。
高年齢者等 - 「高年齢者」、および55歳未満の「中高年齢者」(45歳以上の者[5])である求職者、および55歳未満の「中高年齢失業者等」(45歳以上65歳未満の失業者その他就職が特に困難な失業者、具体的には身体障害者、刑法等の規定により保護観察に付された者等で、その者の職業のあっせんに関し保護観察所長から公共職業安定所長に連絡があった者[5]で「高年齢者」に該当しないものを言う)を言う。
人口統計における区分
呼び方
医学的側面OECD各国の人口千人あたり認知症者詳細は「老年医学」を参照
性格特性・レイチャードの5類型
円熟型 - 過去を後悔することもなく未来に対しても希望をもつタイプ。寛大。
ロッキングチェアー型(依存型) - 現実を受け入れるタイプ。物質的、情緒的な支えを与えてくれる人に頼る傾向がある。安楽に暮らそうとする。
防衛型(装甲型) - 若い時の活動水準を維持しようとするタイプ。老化を認めない。
憤慨型(敵意型) - 老いに対する不満が他者への攻撃となってあらわれるタイプ(花火、自動車)。人生の失敗を他人のせいにする。
自責型 - 人生を失敗だったと考えてふさぎこむタイプ。自分の至らなさのせいであったと考える。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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