形容語句(けいようごく、ギリシャ語:?π?θετον, ラテン語:epitheton〔エピテトン 「課された」の意〕, 英語:epithet〔エピセット〕)または添え名、あだ名とは、実在の人物、架空の人物、神々、物などにつけられた決まり文句(語・句)を指す。対象によってニュアンスは異なる。 言語学における形容語句は隠喩的で、基本的に同格の縮小または圧縮であることが多い。名誉のあだ名として人名に添えられたり、人名の代わりに用いられることもある。形容語句は長く使われることによってその名詞と結びつき、他では使われなくなることもある。あらゆる形容詞が形容語句に、ましてやクリシェ(常套句)になるわけではない。たとえば「雲を集めるゼウス(cloud-gathering Zeus)」という形容語句を嵐を喚起させること以外で用いた場合、その機能は装飾的である。ウォルター・バーカート(Walter Burkert
足の速いアキレウス(podas okus Achilleus) - ホメロス『イーリアス』第18歌.97
言語学
epitheton necessariumと呼ばれる形容語句は、在任中の君主を区別する必要から、名前の後につけられる序数詞(1世、2世)の代用として使われた。
リチャード1世(Richard I) → 獅子心王リチャード(Richard the Lionheart)
カール3世(Karl III) → 肥満王カール(Karl der Dicke)
シャルル2世(Charles II) → 禿頭王シャルル(Charles le Chauve)
epitheton ornansと呼ばれる形容語句は、とくに重大な混乱を招くことなく省略が可能である。たとえば、ウェルギリウスが『アエネアス』の中で、主人公アエネアスの部下アカーテスにつけられた形容語句「忠実なアカーテス(fidus Achates)」のようなものである。 形容語句は、ホメロス(Epithets in Homer 古代ギリシア・ローマのような多神教の宗教では、神の特性・役割を反映させた形容語句が作られた。もし特性・役割がひとつでなければ、形容語句も複数作られた。「アテーナーはポリアス(Athena polias)として都市を保護し、エルガネ(Athena ergane)として手仕事を監督し、プロマコス(Athena promachos
文学
宗教
他にも、地方に限定された、神話的な生誕地、特定の祭、特定の聖域のNumen
(神、精霊)に言及した形容語句がある。さらに、オリュンポスの神々に古き神々の名前が形容語句として与えられる場合もある。 くだけた使い方として、「形容語句」は誰かを侮辱するために使われる軽蔑的な語句を意味すると、Martin Manser[4]ら言語学者は指摘している。例として、「人種的形容語句(racial epithet
アルテミス・オルティア(Artemis Orthia)
くだけた使い方
脚注^ W. Burkert, The Orientalizing Revolution: Near Eastern Influence on Greek Culture of the Early Archaic Age 1992, p 116.
^ ⇒Epithet at literaryzone.com
^ Walter Burkert, Greek Religion (Harvard University Press, 1985) III.4.4. "The special character of Greek anthropomorphism", especially p. 184.
^ Manser, Martin H. (2007), Good Word Guide sixth edition, A&C Black, 147 ISBN 978-0-7136-7759-1
関連項目
枕詞(日本語)
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