この項目では、国鉄・JR西日本・JR九州が運転していた寝台特別急行列車「彗星」およびそれに関連するを関西地区対日豊本線優等列車の沿革について説明しています。国鉄が東京駅 - 大阪駅間で運行していた夜行(寝台)急行列車「彗星」については「銀河 (列車)」をご覧ください。
彗星
ED76牽引寝台特急「彗星」
(日豊本線、日向新富駅 - 佐土原駅間)
概要
国 日本
種類寝台特別急行列車
現況廃止
地域京都府・大阪府・兵庫県・岡山県・広島県・山口県・福岡県・大分県・宮崎県
運行開始1968年10月1日
運行終了2005年10月1日
運営者日本国有鉄道(国鉄)→
西日本旅客鉄道(JR西日本)
九州旅客鉄道(JR九州)
路線
起点京都駅
終点南宮崎駅
営業距離958.3km
使用路線JR西日本:東海道本線(JR京都線・JR神戸線)・山陽本線(一部JR神戸線)
JR九州:山陽本線・鹿児島本線・日豊本線
車内サービス
クラス
彗星(すいせい)は、かつて京都駅 - 南宮崎駅間を東海道本線・山陽本線・日豊本線経由で運行されていたJRの寝台特別急行列車である。本項では、京阪神と日豊本線の沿線各都市を結んでいた優等列車の沿革についても記述する。 寝台特急「彗星」は、1968年10月に新大阪駅 - 宮崎駅間で運転を開始、時間の経過ともに運転区間の拡大と増発を繰り返し、最大5往復運転されていた。1975年から運転本数の削減が始まったが、1989年の平均乗車率は93%と高い数値を記録していた[1]。しかし、1980年代以降は新幹線・航空機・フェリー・格安の夜行バスに客足を奪われ[1]、2000年3月には単独運転から「あかつき」と併結されるようになったものの、2004年の平均乗車率は30%まで落ち込んでいたこともあって[1]、2005年9月に廃止された。 列車名は、天体の彗星に由来している。「夜行列車は天体から」という慣例があるが、この「彗星」の名称は1950年から1956年までと1957年から1964年まで東京駅 - 大阪駅間を東海道本線経由で運行する夜行急行列車の名称として使用されていた。 列車番号は運転線区で変更がなく、下りが33、上りが34 であった。 京都駅 - 新大阪駅 - 大阪駅 - 三ノ宮駅 - 姫路駅 - 岡山駅 - 倉敷駅 - 福山駅 - (尾道駅) - (三原駅) - 〔新山口駅〕 - 〔宇部駅〕 - 〔厚狭駅〕 - 下関駅 - 門司駅 - 小倉駅 - 中津駅 - 宇佐駅 - 別府駅 - 大分駅 - 臼杵駅 - 津久見駅 - 佐伯駅 - 延岡駅 - 南延岡駅 - 日向市駅 - 高鍋駅 - 宮崎駅 - 南宮崎駅 下りの別府駅→南宮崎駅間、上りの南宮崎駅→延岡駅間は立席特急券でB寝台を座席として利用できた(寝台券も参照)。 2005年2月時点の編成図表・編 列車名 客車は、JR西日本の京都総合運転所に所属する14系15形客車を使用していた。なお、季節によっては「彗星」の開放式B寝台車2両、「あかつき」の開放式B寝台車1両を減ずる運行となっていた。 電気機関車は、京都駅 - 下関駅を下関車両管理室配置のEF66形が、下りの下関駅 - 大分駅と上りの門司駅 - 下関駅間は大分運転所配置のEF81形が、下りの大分駅 - 南宮崎駅間と上りの南宮崎駅 - 門司駅間を大分運転所配置のED76形が牽引していた。「あかつき」併結化以前の下関以東はJR東日本田端運転所配置田町車両センター常駐で「出雲」間合いのEF65形が牽引していた。 運転士は自社区間を担当していた。全区間九州旅客鉄道(JR九州)の車掌が乗務し、京都駅 - 小倉駅間は門司車掌区、小倉駅 - 南宮崎駅間は大分車掌センターが担当していた。 ※門司車掌区は小倉駅に設置のため、小倉駅で交代する
概要
列車名の由来
末期の運行概況
停車駅
( )は下り列車のみ停車、〔 〕は上り列車のみ停車
使用車両・編成
彗星・あかつき
← 南宮崎・長崎京都 →
運転区間「彗星
京都駅 - 南宮崎駅間「あかつき」
京都駅 - 長崎駅間
号車12(3)(4)567(8)91011121314
座席BB1BBBBBBBBCBA1B1/B2L
京都駅 - 門司駅間で併結運転。
( ) は繁忙期のみ連結。
凡例
A1=1人用個室A寝台「シングルデラックス」B1=1人用個室B寝台「ソロ」B1/B2=1人用個室B寝台「シングルツイン」・2人用個室B寝台「ツイン」合造車BC=簡易4人用B寝台「Bコンパートメント」B=開放式B寝台L=普通車座席指定席「レガートシート」(座席車・女性専用席設置)
担当乗務区所
京阪神対日豊本線夜行優等列車沿革ヘッドマーク
(2005年撮影)「山陽本線優等列車沿革」も参照
1959年(昭和34年)9月22日:京阪神と九州東部を結ぶ夜行急行列車として、「くにさき」が京都駅 - 大分駅間で運転開始。