この項目では、新潟県の山について説明しています。大正時代の十両力士については「弥彦山国栄」をご覧ください。
弥彦山
栄PAより望む弥彦山(左)と多宝山(右)
標高634 m
所在地新潟県長岡市・西蒲原郡弥彦村
位置.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯37度42分17秒 東経138度48分32秒 / 北緯37.70472度 東経138.80889度 / 37.70472; 138.80889
弥彦山(やひこやま)は、新潟県の西蒲原郡弥彦村と長岡市[1]の境界にある標高634mの山である。 越後平野の日本海沿いに連なり、弥彦山塊、弥彦山脈と呼ばれる山並みの主峰。北は角田山 (482m) 、南は国上山 (313m) に連なる。弥彦山自身も、北に位置する多宝山 (634m) との双耳峰である。一連の山と共に佐渡弥彦米山国定公園に指定されている。弥彦山塊の地形図 新潟県の広い地域から見ることができ、弥彦神社の祭神・天香山命を祀った山として、古くから人々の崇敬を集め、山全体が弥彦神社の神域となっている。この弥彦山の近くには大河津分水が流れており、下越地方と中越地方の境として目印にもなって来た。 海岸よりいきなり突き出した山容をしており、かの深田久弥も著書『日本百名山』の後書きにて「名山には違いないが、絶対的な標高が足りなかった」と述べたように、標高の割に非常に秀麗な山容をしている。 地質的には安山岩、玄武岩、流紋岩など種々の火山岩が分布し、海岸側には枕状溶岩も見られるが、海底火山が隆起した物なのかそれとも別の成り立ちなのか、研究は殆どされていない現状である。彌彦神社の大鳥居の背後にそびえる弥彦山弥彦山山頂にある彌彦神社 御神廟9合目付近から望む多宝山山頂(右)と新潟地方気象台弥彦山「弥彦山気象レーダー観測所」(2020年6月) 登山道は中部北陸自然歩道のコースとなっており[2]、北側は弥彦神社の参道[3]、南側は雨乞山近くの八枚沢[4]に登山口がある。地元の小学生でも登る山であるが、途中に岩場などの難所もある。山稜には『弥彦山スカイライン』(新潟県道561号弥彦岩室線、冬期間は閉鎖)が通り、また、東側には麓から山頂付近まで弥彦山ロープウェイも架けられており[5]容易にアクセスが可能である。ロープウェイの駅には売店、レストハウス、遊園地があり、周辺には弥彦神社の奧社(御神廟)がある[6]。山頂からは日本海や越後平野を一望することができ、佐渡島に沈む夕日は秀逸である。 弥彦山は新潟県のほぼ中央に位置しているため、ここから送信することで新潟県の平野部をカバーできる。さらに、弥彦山から発信された電波は、秋田県の男鹿半島や会津盆地などでも受信が可能である。このため、山頂付近には新潟県内のNHK、民放各社のテレビ・FMラジオ送信所や、防災無線などの中継所が設置されている[7]。 各種送信所があることから、混信防止のため、日本アマチュア無線連盟新潟県支部では、1970年代より弥彦山でのアマチュア無線の運用自粛を呼びかけている。 送信エリアは、新潟市・燕市・長岡市など越後平野を広くカバーしている。しかし、県内の一部の地域には山間部も多く弥彦山からの電波が届かない地域もある。また、スピルオーバーが原因で秋田県内でデジタル混信が発生したため、秋田県の送信所である大森山公園に置かれている親局の一部で大幅なチャンネル変更を強いられた。 地上デジタルテレビ放送ID放送局名コール FMラジオ放送周波数 地上アナログテレビ放送チャンネル放送局名コールサイン空中線電力ERP放送対象地域放送区域内世帯数開局年月日閉局年月日 FMラジオ放送(閉局)周波数 マルチメディア放送放送局名周波数空中線電力ERP放送区域放送区域内世帯数開局日運用終了日 FM新潟は、NHKの設備と共同使用している。またUX (NT21) は、開局当初からTeNY (TNN) の鉄塔を共同使用していたが、地上デジタル放送開始を機に鉄塔・UHF送信アンテナをBSNの施設との共同使用に変更した(送信局舎は、開局時より単独)。 パノラマタワー 弥彦山頂上駐車場[14]には「パノラマタワー」と呼ばれる回転昇降式の展望塔があり、約8分かけて約100mの高さを昇降する客車から越後平野や佐渡島などを360度見渡すことができる[16]。この塔は新潟市中央区にあった「レインボータワー」、愛媛県愛南町にある宇和海展望タワーなどと類似した形状をしている。なお、新潟市のレインボータワーは既に廃業しているが、こちらのパノラマタワーは現在も営業している。 1972年(昭和47年)5月23日、昭和天皇が第23回全国植樹祭出席のために来県した際には、パノラマタワーも行幸先の一つとなった[17]。
概要
登山弥彦山頂より見た越後平野9合目(弥彦山ロープウェイ山頂駅付近)より見た越後平野 燕市方面(2020年6月)
放送局の送信所9合目から山頂にかけて並ぶ電波塔群(左)
右は後述のパノラマタワー(2020年6月)
サインチャンネル空中線電力ERP放送対象地域放送区域
内世帯数開局年月日
1NHK
新潟総合JOQK-DTV153kW26kW新潟県62万2468世帯2006年4月1日
2NHK
新潟教育JOQB-DTV13全国
4TeNY
テレビ新潟放送網JOPI-DTV2630kW新潟県2006年10月1日
5UX
新潟テレビ21JOUX-DTV2327kW
6BSN
新潟放送JODR-DTV1729kW2006年4月1日
8NST
NST新潟総合テレビJONH-DTV1930kW
(MHz)放送局名コールサイン空中線電力ERP放送対象地域放送区域内世帯数開局年月日備考
77.5エフエムラジオ新潟JOXU-FM1kW5.2kW新潟県約-世帯1987年10月1日なし
82.3NHK
新潟FMJOQK-FM5.6kW約-世帯1964年7月1日
92.7BSN
新潟放送(BSN新潟FM)3.3kW67万6672世帯2015年11月1日[8]FM補完中継局[9]
閉局した送信所
5BSN
新潟放送JODR-TV映像5kW
/音声1.25kW映像37kW
/音声9.3kW新潟県不明1958年12月24日2011年7月24日
8NHK
新潟総合JOQK-TV1958年12月1日
12NHK
新潟教育JOQB-TV全国1962年11月1日
21NT21→UX
新潟テレビ21JOUX-TV映像30kW
/音声7.5kW映像290kW
/音声71kW新潟県1983年10月1日
29TNN→TeNY
テレビ新潟放送網JOPI-TV映像300kW
/音声75kW1981年4月1日
35NST
新潟総合テレビJONH-TV1968年12月16日
※NHK新潟総合は開局当初から1962年3月31日までは、2chで放送されていた。
(MHz)放送局名コールサイン空中線電力ERP放送対象地域放送区域内世帯数開局年月日閉局年月日備考
79.0新潟県民エフエム放送JOWV-FM1kW4.9kW[10]新潟県51万9014世帯2000年12月20日2020年6月30日
ジャパン・モバイルキャスティング
「NOTTV」214.714286MHz12.5kW-kW下越地方・中越地方の平野部、上越市と佐渡市の一部[11]約69万世帯[11]2013年9月27日2016年6月30日[12]
送信所施設について
その他クライミングカー(左)とパノラマタワー(右)駐車場付近から佐渡島を望む。「山頂」の表記があるが、ここは9合目である。
弥彦山スカイラインにて、実写版頭文字Dの撮影がされた。
標高634mは同じくテレビ電波送信所である東京スカイツリーと同じ高さであり、現地案内板や弥彦観光協会のサイトでは大々的にPRしている[13]。大阪地区テレビ電波送信所がある生駒山より8m低いだけであり、2大都市圏のテレビ電波送信所とほぼ同じ。
かつて山系の東側は低湿地であり、慢性的な水害に悩まされたことから、山系を横断する大規模なトンネル放水路(樋曽山放水路、新樋曽山放水路、新々樋曽山放水路、矢川放水路、国頭放水路)が多数設置されている。
弥彦山頂上駐車場と弥彦山ロープウェイ山頂駅のりばの間にはクライミングカーと呼ばれる斜行エレベーターが運行されている[5][14]。
パノラマタワー
パノラマタワー
情報
施工日本ケーブル[15]
管理運営弥彦観光索道
高さ約100 m[16]
竣工1969年[15]
開館開所1970年(昭和45年)6月[16]
所在地新潟県
座標北緯37度42分37秒 東経138度48分36秒 / 北緯37.71028度 東経138.81000度 / 37.71028; 138.81000 (パノラマタワー)
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周辺の山
角田山
国上山
脚注[脚注の使い方]^ 旧三島郡寺泊町
^ “ ⇒中部北陸自然歩道A-7 彌彦神社をたずねるみち ルート図” (PDF). 弥彦村. 2018年5月8日閲覧。
^ “ ⇒弥彦山・弥彦神社登山口”. 新潟県観光協会. 2018年5月8日閲覧。
^ “ ⇒弥彦山・八枚沢登山口・中部北陸自然歩道”. 新潟県観光協会. 2018年5月8日閲覧。
^ a b “ ⇒弥彦山ロープウェイ”. 弥彦観光索道株式会社. 2018年5月8日閲覧。
^ “ ⇒御神廟”. 彌彦神社. 2018年5月8日閲覧。
^ アンテナ建設の時には、「信仰の対象である山に、アンテナは相応しくない」との反対意見もあった。
^ 株式会社新潟放送の災害対策用FM補完中継局に免許を付与
^ 『株式会社新潟放送の災害対策用FM補完中継局に予備免許-信越初のFM補完中継局に対する予備免許-