座頭市物語
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座頭市物語

監督三隅研次
脚本犬塚稔
原作子母沢寛
出演者勝新太郎
天知茂
万里昌代
音楽伊福部昭
撮影牧浦地志
編集菅沼完二
配給大映
公開 1962年4月18日
上映時間96分
製作国 日本
言語日本語
次作続・座頭市物語
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『座頭市物語』(ざとういちものがたり)は、1962年日本映画勝新太郎の代表作、座頭市シリーズの第1作[1][2]
概要

子母沢寛の随筆集『ふところ手帖』に収録されているわずか数ページの短編「座頭市物語」を元に、浪曲「天保水滸伝」の題材として知られる侠客の抗争とその登場人物「平手の造酒(みき)」にからめ、ストーリー・キャラクター共々原作からは大きく離れたほぼオリジナルの作品になっている。主演の勝新太郎1954年(昭和29年)の大映入社から白塗りの二枚目ばかりを演じてきたが全く芽が出ずにいたが、1960年(昭和35年)の『不知火検校』でそれまでにないダーク・ヒーローを演じ新境地を開いた。

続く1961年(昭和36年)には『悪名』が公開されており、『不知火検校』のスマッシュヒットを受けて発展させた1962年(昭和37年)の本作、そして1965年(昭和40年)には『兵隊やくざ』と次々にヒットを飛ばして勝新三大シリーズが開幕したが、なかでも特に座頭市は勝新太郎を象徴するキャラクターとなっていった。
あらすじ

盲目でありながら居合いの達人であるヤクザの市は、下総飯岡の貸元・助五郎のもとに草鞋を脱いだ。助五郎は留守だったため雑魚部屋に通された市は、丁半博打で彼を騙そうとする飯岡の子分衆から逆に金を巻き上げる。飯岡一家に見切りをつけて出立しようとした市を殺そうと子分衆の一人・蓼吉が追うが、ちょうどそこに親分・助五郎が帰ってきた。助五郎は、笹川の繁造一家と対立中であり、かつて市の居合いを間近で見たこともあって市に長逗留を勧める。市の身の回りの世話には蓼吉が言いつけられた。

ある日、一人で釣りに出かけた市は、繁造一家の用心棒で労咳病みの浪人・平手造酒と出会う。対立する組にそれぞれ縁のある2人だが、互いに不思議な友情を感じあうのだった。

父親と小さな小料理屋を営むおたねは蓼吉の妹だが、別れた蓼吉の兄貴分にしつこく言い寄られ、難儀していたところを市に助けられる。他のヤクザと違う市のやさしさに触れたおたねは、市に好意を抱く。

数日後、笹川の用心棒・平手が喀血し倒れたことを知った助五郎は繁造一家への喧嘩の準備を始める。助五郎の狡猾さに嫌気がさしていた市は、この出入りに関わるつもりはなく、飯岡から出て行く。ちょうどその頃、病に臥せる平手のもとを繁造が訪れる。「用心棒の平手が倒れた今、飯岡側の座頭市を斬れる者がいない。市を斃すために鉄砲を使う」それを聞いた平手は無理を押して起つ。「俺が起きる代わりに、鉄砲は使うな」

ついに飯岡・笹川の出入りが始まる。平手が病を押して加わっていることを聞いた市は、おたねの制止を振り切ってその場に向かう。修羅の如く闘う余命いくばくもない平手は、市との一対一の剣の勝負を望んでいた。
スタッフスタッフ、キャスト

企画:久保寺生郎

原作:子母沢寛

脚本:犬塚稔

監督:三隅研次

撮影:牧浦地志

録音:大谷巌

美術:内藤昭

照明:加藤博也

音楽:伊福部昭

編集:菅沼完二

装置:梶谷和男

擬斗:宮内昌平

邦楽:中本敏生

スチール:松浦康雄

助監督:国原俊明

製作主任:田辺満

出演

座頭市:
勝新太郎

平手造酒天知茂

おたね:万里昌代

飯岡助五郎柳永二郎

笹川繁造島田竜三

松岸の半次:三田村元

飯岡の乾分・猪助:中村豊

飯岡の乾分・蓼吉:南道郎

飯岡の乾分・政吉:千葉敏郎

飯岡の乾分・清助:守田学

飯岡の乾分・安七:浜田雄史

飯岡の乾分・為造:西岡弘善

飯岡の乾分・音七:細谷新吾

飯岡の乾分・羽子造:馬場勝義

飯岡の乾分・磯次:結城要

笹川の乾分・与五郎:舟木洋一

笹川の乾分・茂吉:市川謹也

笹川の乾分・利兵衛:尾上栄五郎

笹川の乾分・金治:堀北幸夫

笹川の乾分・大八:福井隆次

笹川の乾分・伊七:千石泰三

笹川の乾分・友蔵:谷口昇

笹川の飯炊・お兼:小林加奈枝

半次の女房・お芳:真城千都世

繁造の女房・お豊:毛利郁子

蓼吉の父親・弥平:山路義人

西光寺住職・瑞念:長岡三郎

脚注^ “座頭市物語 : 作品情報”. 映画.com. 2023年9月30日閲覧。
^ allcinema『映画 座頭市物語 (1962)について 映画データベース - allcinema』。https://www.allcinema.net/cinema/140401。2023年9月30日閲覧。 

外部リンク

座頭市物語
- allcinema

座頭市物語 - KINENOTE

座頭市物語 - オールムービー(英語)

座頭市物語 - IMDb(英語)










三隅研次監督作品
1950年代

丹下左膳 こけ猿の壺 (1954)

花の兄弟 (1956)

桃太郎侍 (1957)

1960年代

女妖 (1960)

大菩薩峠 (1960)

大菩薩峠 竜神の巻 (1960)

釈迦 (1961)

婦系図 (1962)

座頭市物語 (1962)

斬る (1962)

青葉城の鬼 (1962)

新選組始末記 (1963)

女系家族 (1963)

眠狂四郎勝負 (1964)

(1964)

無宿者 (1964)

座頭市血笑旅 (1964)

眠狂四郎炎情剣 (1965)

無法松の一生 (1965)

剣鬼 (1965)

座頭市地獄旅 (1965)

大魔神怒る (1966)

眠狂四郎無頼剣 (1966)

古都憂愁 姉いもうと (1967)

なみだ川 (1967)

座頭市血煙り街道 (1967)

座頭市喧嘩太鼓 (1968)

とむらい師たち (1968)

二匹の用心棒 (1968)

鬼の棲む館 (1969)

尻啖え孫市 (1969)

1970年代

座頭市あばれ火祭り (1970)

新女賭博師 壷ぐれ肌 (1971)

狐のくれた赤ん坊 (1971)

子連れ狼 子を貸し腕貸しつかまつる (1972)

子連れ狼 三途の川の乳母車 (1972)

子連れ狼 死に風に向う乳母車 (1972)

御用牙 (1972)

桜の代紋 (1973)

子連れ狼 冥府魔道 (1973)

狼よ落日を斬れ (1974)

テレビドラマ

天皇の世紀 (1971)

木枯し紋次郎 (1972)

必殺仕掛人 (1972)

助け人走る (1973)

暗闇仕留人 (1974)

座頭市物語 (1974)

必殺必中仕事屋稼業 (1975)

必殺仕置屋稼業 (1976年、13話、遺作)










座頭市シリーズ勝新太郎主演映画)
シリーズ

座頭市物語 - 続・座頭市物語 - 新・座頭市物語 - 座頭市兇状旅 - 座頭市喧嘩旅 - 座頭市千両首 - 座頭市あばれ凧 - 座頭市血笑旅 - 座頭市関所破り - 座頭市二段斬り - 座頭市逆手斬り - 座頭市地獄旅 - 座頭市の歌が聞える - 座頭市海を渡る - 座頭市鉄火旅 - 座頭市牢破り - 座頭市血煙り街道 - 座頭市果し状 - 座頭市喧嘩太鼓 - 座頭市と用心棒 - 座頭市あばれ火祭り - 新座頭市・破れ!唐人剣 - 座頭市御用旅 - 新座頭市物語 折れた杖 - 新座頭市物語 笠間の血祭り - 座頭市
関連人物

勝新太郎 - 三隅研次 - 森一生 - 田中徳三 - 安田公義 - 池広一夫 - 井上昭 - 山本薩夫 - 岡本喜八 - 伊福部昭 - 牧浦地志 - 菅沼完二
カテゴリ










勝新太郎
家族・親族

杵屋勝東治(父)

若山富三郎(兄)

中村玉緒(妻)

鴈龍(長男)

奥村真粧美(長女)

若山騎一郎(甥)

2代目中村鴈治郎(義父)

坂田藤十郎(義兄)

主な出演映画

花の白虎隊

大阪物語

日蓮と蒙古大襲来

釈迦

不知火検校

悪名シリーズ

兵隊やくざシリーズ

やくざ坊主

座頭市物語シリーズ

人斬り

富士山頂

主な出演テレビドラマ

大忠臣蔵

長谷川伸シリーズ


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