度_(角度)
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分度器
記号°
非SI単位SI併用単位
角度
SI(π/180) rad
定義円周を360等分した弧の中心に対する角度(計量法による定義)
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角度単位としての度(ど、: arc degree)は、円周360等分したの中心に対する角度である。また測地学天文学において、球(例えば地球火星の表面、天球)上の基準となる大円に対する角度によって、球の上での位置を示すのにも用いられる(緯度経度黄緯黄経など)。非SI単位であるが、国際単位系では「SI単位と併用できる非SI単位」(SI併用単位)と位置付けられている[1]

定義から、一周 (周角) は360度であり、したがって直角は90度である。

地球は、1時間で15度回転し、1分間で15回転し、1秒間で15回転する。緯度1度に相当する平均的な子午線弧長はおよそ 111.133 kmである。
定義

法的には、日本の計量法体系において「円周を360等分した弧の中心に対する角度」と定義されている[2]

国際単位系(SI)では、「度」を(π/180) ラジアン と定義している[3]。数学的には、計量法の定義と同一である。
単位記号

度の単位記号は、唯一「°」である。なお、分の単位記号は「′」であり、秒の単位記号は「″」である[4][3]
記法

数値と「°」(度)、「′」(分)、「″」(秒)で表される単位記号との間にはスペースを挿入しない (例:「32.5°」とする。スペースを入れた「32.5 °」の表記は不可)。

国際単位系の規則では、数値と単位(°Cや%の場合も含めて)との間にスペースを挿入することになっているが、この度・分・秒の場合は唯一の例外である[5]
使用法
接頭語の付加の禁止

計量法では、度、SI接頭語を付加することを明示的に禁止している(SI接頭語#法定計量単位のうちSI接頭語を付けることができない単位)。

しかし、国際単位系では、天文学など一部の利用分野では、秒については分量のSI接頭語を付することを許容している(次項参照)。秒の倍量単位については言及されていない。
度より小さな角度

1度よりも小さな角度を表現する場合には、次の2つの方法がある。

1. 十進法による小数以下の数値を使用して度で表す方法。この方法はISO 31(JIS 8202-1)と国際単位系国際文書が推奨している方法である[6]

40.1875度 とする( 40°11′15″としない。)

2. 六十進法を用いて、1度を60等分したや、1分を60等分した(1/3600度)を用いて表す方法。「度分秒」と呼ばれる。これらの単位はプライム(′)およびダブルプライム(″)を用いて表す。1秒より小さな角度を表す時は、秒に小数を付けて表す[注 1]国際単位系国際文書は、航海学、地図作成、天文学、そして微小角度の測定などの分野ではこの記法を許容している[7]。例えば、

40.1875度を 40°11′15″と表す。

40.187 6175度を 40°11′15.423″と表す。なお、40°11′15″.423 または 40°11′15″423(小数点なし)のように、秒の記号「″」を整数部の直後に置いて表す流儀がある[8]

なお、天文学などの分野では、微小角度は as または ″ の記号で表される「秒角」(「平面角の秒」の別称)、あるいは、mas(ミリ秒角)、μas(マイクロ秒角)、pas(ピコ秒角)で測定されている[9]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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