台風第9号(Etau、アータウ)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
台風第9号
発生期間2009年8月9日 15:00
- 8月13日 9:00
寿命3日18時間
最低気圧992hPa
最大風速
(日気象庁解析)20m/s (40kt)
最大風速
(米海軍解析)40kt
被害総額―
死傷者数死者26名、行方不明1名[1][2]
被害地域日本
プロジェクト : 気象と気候/災害
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平成21年台風第9号(へいせい21ねんたいふうだい9ごう、アジア名:アータウ〔Etau、命名国:米国、意味:嵐雲〕)は、2009年8月に日本に接近して豪雨をもたらし、被害を出した台風である。2009年9月11日、激甚災害として閣議決定された[3]。被害の大きかった兵庫県では、兵庫県西・北部豪雨(ひょうごけんせい・ほくぶごうう)とも呼ばれる[4][5][6]。
概要進路図
8月8日9時に日本の南海上で発生した熱帯低気圧は北西進し、8月9日15時に同海域で台風9号となった。9号は北に進み、10日に四国・紀伊半島の南海上を通って、11日には東海地方・関東地方の南海上を通り、日本の東海上へと進んだ。その後、13日9時に本州の東海上で熱帯低気圧に変わ り、14日21時に温帯低気圧となった[7]。
熱帯低気圧およびそれから変わった台風9号周辺の湿った空気の影響により、8日から11日にかけて 西日本および東日本の太平洋側と、東北地方の一部で大雨となった。この期間の総雨量は四国の一部で700 mmを超えたほか、徳島県や香川県、岡山県や兵庫県の一部では、8月の月降水量平年値の2倍を超える記録的な大雨となった[7]。
この大雨によって、徳島県、岡山県、兵庫県、長野県の4県で死者25人、行方不明者2人となり、特に兵庫県佐用郡佐用町では死者18 人、行方不明者 (状況不明も含む) 2人となった。また岡山県や兵庫県、埼玉県など西日本から東日本の広い範囲で、住家の浸水が約6,700棟を超えるなど、各地で浸水被害や土砂災害が発生。さらに、農業・林業・水産業への被害や鉄道の運休、航空機やフェリーの欠航等による交通障害も発生した[7]。
気象状況
大雨
1時間雨量
徳島県那賀郡那賀町(木頭):100.5ミリ(8/10日6時51分まで)[7]高知県高岡郡津野町(船戸): 95.0ミリ(8/10日3時14分まで)[7]木頭、大槌での統計開始以来の極値を更新した。
3時間雨量
徳島県那賀郡那賀町(木頭):243.0ミリ(8/10日7時10分まで)[7]兵庫県佐用郡佐用町(佐用):186.5ミリ(8/9日21時40分まで)[7]木頭、佐用での統計開始以来の極値を更新した。
24時間雨量
兵庫県佐用郡佐用町(佐用):327.0ミリ(8/9日23時50分まで)[7]佐用での統計開始以来の極値を更新した。
72時間雨量
兵庫県佐用郡佐用町(佐用):349.5ミリ(8/11日23時50分まで)[7]佐用での統計開始以来の極値を更新した。
被害
兵庫県21名死亡1名不明、岡山県で1名死亡、徳島県3名死亡、長野県1名死亡、総負傷者23名となっている[1][2]。
岡山県美作市で8月15日まで最大2280世帯、兵庫県佐用町で8月19日まで最大4763世帯が断水、総断水世帯数8225世帯となる[8][9][10][11]。