平成ウルトラセブン(へいせいウルトラセブン)は、1994年3月21日放送の『ウルトラセブン 太陽エネルギー作戦』から始まる一連のテレビスペシャルおよびオリジナルビデオとして円谷プロダクションが製作した特撮ドラマ。 TBS系テレビドラマとして製作された旧作とは異なり、バップと日本テレビの企画によるテレビドラマおよびオリジナルビデオとして製作された。『電光超人グリッドマン』(1993年)のスタッフも多数参加して制作されている[1]。 本シリーズは『セブン』の本放送当時の設定である「『ウルトラマン』および『帰ってきたウルトラマン』以降のシリーズ」とは切り離した世界観の上で展開されたストーリーであり、セブン以外のウルトラ戦士は地球を訪れておらず、セブンが地球を去った後の地球防衛はウルトラ警備隊がその後も解散すること無くずっと担っていたというパラレルワールドの設定[注釈 1]となっている。 バブル崩壊後、数多くの映像作品が低予算で製作される事態になったが、平成不況期に企画された本シリーズもこの構図に該当。ビデオ撮影だったり、CGシーンがなかったりするなど低予算体制での製作となった。 そのような悪条件でありながらも、『ウルトラマンレオ』以来のセブン=モロボシ・ダンの約20年ぶりの復活や旧作レギュラー陣の再登場、世代交代したウルトラ警備隊のメンバーなどといった話題の多い意欲作であり、『セブン』の強いメッセージ性などは健在である。 製作された作品は以下の通り(記順は発表順)。 このうち、テレビスペシャルと『ウルトラセブン誕生30周年記念3部作』は、かつての『セブン』を彷彿させる明るい作風である。『ウルトラセブン1999最終章6部作』はやや重い物語となり、『ウルトラセブン誕生35周年“EVOLUTION”5部作』ではダンが登場しないばかりか地球防衛軍が実質壊滅しているなどハードな物語を展開している。 劇伴音楽は『誕生30周年記念3部作』まではテレビシリーズのものを流用していたが、テレビシリーズがモノラル放送で当時は劇伴の商品化を考慮していなかったために楽曲はモノラルで録音されていた。そのため『1999最終章6部作』では冬木透の手によりテレビシリーズのオリジナルスコアを用いて新たにステレオによる録音が行われ[2][注釈 2]、『“EVOLUTION”5部作』ではこれを流用している(オープニングテーマのみリミックスされた)。 通商産業省・資源エネルギー庁とタイアップして製作し、1994年3月21日(太陽の日)の午前10:30-11:25に日本テレビ系列で全国放送された。 テレビ作品としては『ウルトラマン80』以来の新作。通産省(当時)資源エネルギー庁とのタイアップ番組であり、環境問題と未来におけるエネルギー問題を軸に話が展開された。 セブンの起用は、太陽エネルギーを吸収する胸部のプロテクターを通産省関連のソーラーシステム振興協会が振興事業として進めるソーラーシステムに見立てたことによる[4][注釈 3]もので、セブンのキャラクターを活かした特番によってソーラーシステムを周知させるというものであった[6][7]。 本作品でウルトラ警備隊では世代交代によるメンバーチェンジが行われた。
概要
テレビスペシャル
ウルトラセブン 太陽エネルギー作戦
ウルトラセブン 地球星人の大地
オリジナルビデオシリーズ
ウルトラセブン誕生30周年記念3部作
ウルトラセブン1999最終章6部作
ウルトラセブン誕生35周年“EVOLUTION”5部作
シリーズ構成作品の紹介
ウルトラセブン 太陽エネルギー作戦