常用時
[Wikipedia|▼Menu]

常用時(じょうようじ)(英語: civil time)とは、日常生活で一般に使用される時刻系である。平均太陽南中する正午を1日の中央とし、その半日前に当たる正子を0時と定め、これを日界(一日の起点・終点)とする。

太陽の南中する正午は経度によって異なるため、地域によって異なる地方時である。一般にはその土地の所在する政府が定める標準時による。なお、サマータイムを実施する地域においてはサマータイムの期間中は1時間早まる。標準時による常用時は時計(12時間表示)に表示される地方時刻として用いられる。

天文学で常用時が採用されるようになったのは1925年1月1日以降である。天文学では1925年まで、クラウディオス・プトレマイオス の創始による「天文時」(astronomical time)を使用していた。天文時は正午(常用時における昼の12時)を日界とする時系列である。その理由は、天文観測は主として夜間に行われるので、観測中に日付が変わる煩雑さを避けるためであった。しかしアメリカ合衆国、イギリス、フランスの合意に基づき、天文学でも1925年1月1日以降は、正子(深夜0時)を一日の起点とする常用時を用いるようになった[1]。ただし、ユリウス通日については、引き続き正午を起点とする定義としている[2][注釈 1]
脚注[脚注の使い方]
注釈^ イギリスの王立航海暦局(英語版)は両方の文脈でグリニッジ標準時を使って曖昧だったが、アメリカ海軍天文台では1925年まで両方の意味でGMTを使い、1924年から1952年までは常用時の場合はグリニッジ常用時(GCT)と呼んだ。1928年に国際天文学連合世界時として正子を起点とするGMTとすることを決定したが、両天文台は1952年まで同意しなかった。

出典^ “天文月報 大正八年九月 第十二巻 第九號 一四八頁”. 2019年12月11日閲覧。
^ [1] 国立天文台 > 暦計算室 > 暦Wiki >1日の始まり

関連項目

太陽時

日界

天文時

世界時

外部リンク

Time Scales










時間の計測時刻系


クロノメトリー(英語版)

時間の比較

計量学

国際規格
協定世界時 (UTC)

UTCオフセット

世界時 (UT)

ΔT

DUT1

国際地球回転・基準系事業

ISO 80000-3

ISO 8601

国際原子時 (TAI)

6時制

午前と午後

24時制

太陽系座標時

太陽系力学時(英語版)

常用時

夏時間

地心座標時

国際日付変更線

閏秒

太陽時

地球時

時間帯

180度経線

過去の規格

暦表時

グリニッジ標準時

本初子午線

ISO 31-1

物理学

絶対時間と絶対空間

時空

クローノン

連続信号

座標時

宇宙年(英語版)

離散時間と連続時間(英語版)

プランク時代

プランク時間

固有時

相対性理論

時間の遅れ

重力による


時間領域

時間並進対称性(英語版)

T対称性

時計学

時計

歴史


アストラリウム(英語版)

原子時計

コンプリケーション(英語版)

砂時計

クロノメーター

航海用砂時計(英語版)

電波時計

腕時計

水時計

日時計

歴史(英語版)


均時差



天文学的紀年法

ユリウス暦

グレゴリオ暦

ユダヤ暦

ヒンドゥー暦

ヒジュラ暦

ヒジュラ太陽暦

太陰暦

太陽暦

太陰太陽暦

エパクト



閏年

分点

至点

太陽年

曜日

曜日計算 (Calculating the day of the week) 

主日文字(英語版)

考古学と地質学

地質時代

考古学における年代測定(英語版)

国際層序委員会

天文年代学

銀河年

核時間尺度(英語版)

歳差

恒星時

時間の単位











半月





五年紀(英語版)

十年紀

世紀

ミレニアム

ジフィ

サエクルム

シェイク

パクシャ(英語版)

瞬間

関連記事

編年

持続

精神時間測定(英語版)

メートル時間

システム時刻


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:27 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef