常圧
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出典検索?: "標準状態" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2013年1月)

標準状態(ひょうじゅんじょうたい)とは、物理学化学工学などの分野で、測定する平衡状態に依存する熱力学的な状態量を比較するときに基準とする状態である。標準状態をどのように設定するかは完全に人為的なものであり、理論的な裏付けはないが、歴史的には人間の自然認識に立脚する。

一般的には気体の標準状態のことを指すことが多く、圧力温度を指定することで示される。科学の分野により、また学会、国際規格団体によって、その定義は様々であり混乱が見られる。このため、日本熱測定学会は統一した値として、地球の大気の標準的な圧力である標準大気圧(1 atm = 101325 Pa)を用いるべきであると主張し啓蒙活動を展開している[1]
標準圧力

指定される圧力は、標準圧力(: standard pressure)と呼ばれる。しばしば標準圧力であることを示すために記号 ° を付けて p° と書かれる。どのような圧力を p° に指定してもよいので、どのような圧力を p° に指定したのかは明示されなければならない[2]

標準圧力の設定として主なものが二種類ある。一つは、歴史的に用いられてきた、標準大気圧: standard atmosphere)

p ∘ := 1   atm = 101   325   Pa {\displaystyle p^{\circ }:=1\ {\text{atm}}=101\ 325\ {\text{Pa}}}

であり、もう一つは1982年にIUPACが推奨した

p ∘ := 10 5   Pa {\displaystyle p^{\circ }:=10^{5}\ {\text{Pa}}}

である。105 Paは、標準状態圧力(: standard-state pressure, SSP)と呼ばれる[3][2]。ただし、1982年以前は標準大気圧 101 325 Pa がSSPであった。SSPとは、後述する「物質の標準状態」を規定する際に用いられる圧力であって、他の標準圧力の使用を妨げるものではない[4]。例えばデータベースに収録されている物質の沸点は大抵の場合、標準大気圧下の沸点(normal boiling point)である。

1960年の国際単位系(SI)の採択を経て、IUPACでも1969年にGreen bookを出版してSIへの転換とした[5]。その後1970年代のGreen book改訂の際に標準気圧が非SIになるとして、SSPの慣習的な1 atmから105 Paへの変更が主張され、IUPACの推奨はこの主張に沿って行われた。20年以上(2004年当時)を経過してもIUPACの推奨はしばしば無視されており、化学熱力学のデータベースに二種類の設定があることで混乱が見られる[5][6]。種々の物理定数の推奨値を発表しているCODATAはIUPACの推奨に沿って後者をSSPとしているが[3]、標準圧力の設定に依存する理想気体モル体積サッカー・テトロード定数などは、105 Pa および 101 325 Pa の両方の標準圧力に基づく値で発表している。

IUPACによるSSPの変更の推奨は単位の変更に伴うものとして行われたが、標準状態とは(仮想的な)測定条件であり、基準とする量の選び方であって、単位の選び方ではない。物理学の理論は単位の選び方には依らないが、例えば標準生成エンタルピーは標準状態の設定に依存してその量が変化する(単位の変更による数値の変化ではない)。そもそも、105 PaはSIに沿った一貫性のある単位ではないことに注意。
温度と圧力の標準条件

基準とする温度には 25 °C か 0 °C が選ばれることが多い。呼び名のある温度と圧力の標準条件としては、SATPとSTPとNTPが挙げられる。
SATP
基準の温度を25 °C(298.15
K)、標準圧力を 105 Pa とするものがSATP(標準環境温度と圧力、: standard ambient temperature and pressure)と定義される[7]
STP(1990年頃以降)
基準の温度を0 °C(273.15 K)、標準圧力を 105 Pa とするものがSTP(標準温度と圧力、: standard temperature and pressure)と定義される[8]。1990年頃[注 1]より前のSTPはNTPと同じである。
NTP
基準の温度を0 °C(273.15 K)、標準圧力を 101 325 Pa とするものがNTP(標準温度と圧力、: normal temperature and pressure)と定義される[9][注 2]。NTPは1990年頃より前のSTPと同じである。

気体の標準状態としてどの条件が使われるかは、地域や分野により異なる。『アトキンス物理化学要論』によれば2016年現在、主に 25 °C、105 Pa のSATPが使われるが、0 °C、1 atm のSTP[注 3]は、今でも使われている[7]。一方『ボール物理化学』によれば、0 °C、105 Pa のSTPが最もふつうの一組である[10]。日本では、単に標準状態といえば 0 °C、1 atm のNTPを指すことが多い[11]
気体の体積

1モル理想気体体積は、SATPでは24.8リットル、STPでは22.7リットル(1990年頃[8][注 1]より前は22.4リットル)、NTPでは22.4リットルである。
物質の標準状態

温度 T における物質の標準状態とは、温度 T、標準状態圧力(SSP) p° におけるその物質の純粋な状態または仮想的な状態である[12]。標準状態にある物質の熱力学量は、標準状態における量であることを表すために ° を付けて表される[注 4]。例えば標準生成エンタルピーであれば ΔfH° と書かれる(Δf は生成反応(formation)を示す)。温度は引数として ΔfH°(298 K) のように示すか、右下の添え字で ΔfH°298 のように示す[13]
液体と固体の標準状態

液体と固体の標準状態は、純物質がSSPの下にある状態である。例として標準状態におけるグラファイトの熱力学量[14]を表に示す。

グラファイトの標準熱力学量(p° = 105 Pa)T / K.mw-parser-output .sfrac{white-space:nowrap}.mw-parser-output .sfrac.tion,.mw-parser-output .sfrac .tion{display:inline-block;vertical-align:-0.5em;font-size:85%;text-align:center}.mw-parser-output .sfrac .num,.mw-parser-output .sfrac .den{display:block;line-height:1em;margin:0 0.1em}.mw-parser-output .sfrac .den{border-top:1px solid}.mw-parser-output .sr-only{border:0;clip:rect(0,0,0,0);height:1px;margin:-1px;overflow:hidden;padding:0;position:absolute;width:1px}S°T/J K−1mol−1H°T − H°298/kJ mol−1ΔfH°T/kJ mol−1
00.00-1.050.00
2985.690.000.00
50011.652.380.00
100024.4511.820.00
200040.6335.320.00
300050.7560.300.00

グラファイトの標準生成エンタルピー ΔfH°T は表の温度範囲では定義によりゼロである。温度 T における標準エントロピー S°T および標準エンタルピー H°T は、定圧モル熱容量の実測値 Cp(T, p°) からそれぞれ

S T ∘ = ∫ 0 T C p ( T ′ , p ∘ ) T ′ d T ′ {\displaystyle S_{T}^{\circ }=\int _{0}^{T}{\frac {C_{p}(T',p^{\circ })}{T'}}\mathrm {d} T'}


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