シウダダノス
Ciudadanos - Partido de la Ciudadania
Ciutadans - Partit de la Ciutadania
総裁パトリシア・ガスプ
シウダダノス[13](スペイン語: Ciudadanos - Partido de la Ciudadania, シウダダーノス - パルティード・デ・ラ・シウダダニーア, カタルーニャ語: Ciutadans - Partit de la Ciutadania, シウタダンス - パルティット・ダ・ラ・シウタダニーア, 「市民たち ? 市民党」)は、スペイン・カタルーニャ州に拠点を置く政党。略称はC's。日本語では市民党[14]などとも呼ばれる。カタルーニャ州発祥であるが、カタルーニャ民族主義、カタルーニャの独立や自治権拡大には強硬に反対し、その姿勢は国民党よりも強い態度を取っている。
2014年までは主にカタルーニャ州で活動しており、2012年のカタルーニャ州議会選挙では9議席を得た。2015年前半にはポデモス、スペイン社会労働党(PSOE)、国民党(PP)に次ぐスペインの第4勢力として台頭し、3月初頭にエル・パイス紙が行った世論調査では12.2%の支持率を[15]、同時期にラジオ局のカデーナ・セールが行った世論調査では13%の支持率を得た[12]。
政治思想は中道左派、ポスト・ナショナリズム(英語版)であると自己定義しており、その綱領で自由主義と社会民主主義を融合させた政策を提示する政党であると示しているが、その思想は中道右派から来ている[16]。
2006年の結党時から党首を務めるアルベール・リベラは、党のイデオロギーを「カタルーニャは私の故国であり、スペインは私の祖国であり、欧州連合(EU)は私たちの未来である」と表現している。国家公用語のスペイン語と地域言語のカタルーニャ語の二言語が公用語であるカタルーニャ州において、時として軽視されがちなスペイン語の使用を擁護し[17]、カタルーニャ地方の独立を求めるカタルーニャ・ナショナリズムに反対しており、スペイン一国主義による経済発展を主張している。[18]2011年以後にはスペインで既存政党に対する抗議運動が盛んに行われ、2014年には二大政党に反発する有権者の支持をポデモスが集めたが、シウダダノスはポデモスと比較されて「右(派)のポデモス」とも呼ばれる[16]。シウダダノスは国民党の支持者層を奪っているとされる[12]。
批判的な勢力からは左派を取り込んだ新自由主義政党と批判される事もある。また、親EU路線を貫き、比較的立ち位置が近いフランスの共和国前進との関係を強化している。
歴史
結党初代党首を務めたリベラ
劇作家・俳優のアルベール・ボアデーリャ(英語版)、著作家のフェリクス・デ・アスーア(英語版)、ジャーナリストのアルカディ・エスパーダ(スペイン語版)ら、ほぼ全員がバルセロナに在住するカタルーニャ人知識人のグループによって、2005年6月7日に「カタルーニャに新政党を設立するため」の声明が出され、シウタダンス・ダ・カタルーニャ(スペイン語版)(カタルーニャ市民, 略称はCC)と呼ばれる市民運動が組織された。6月21日にはバスク地方の中心都市であるビルバオ、スペインの首都であるマドリードでも同様の声明が出された。これらの声明では、「カタルーニャ州政府によって強制力を持つカタルーニャ・ナショナリズムが広められた」と述べ、カタルーニャ民族主義への反発を示した[19]。
彼らは何度か円卓会議や検討会を行い、2006年3月4日、バルセロナのチボリ劇場(スペイン語版)で政党としてのシウダダノス(C's)が設立されたが、6月5日にはメンバーがカタルーニャ独立主義者に攻撃される事件が起こっている。7月8日・9日には初の党大会が行われ、組織構造が決定されて代表機関が選出され、若手法曹のアルベール・リベラが党首に、ジャーナリストで哲学教授でもあるアントニオ・ロブレス(英語版)が事務局長に選出された。
カタルーニャ州での活動バルセロナにある党本部
結党後初の選挙は、2006年11月1日に投開票が行われた2006年カタルーニャ州議会選挙(英語版)である。シウダダノスは全体得票数の約3%となる89,840票を獲得し、リベラ、法曹のホセ・ドミンゴ・ドミンゴ(スペイン語版)、ロブレスの計3人が議席を得た。選挙運動の際には公衆の目を引き付けるために、党首のリベラ(当時26歳)が股間を両手で隠した全裸の状態で選挙ポスターに登場したが[20][21]、男前でセクシーな裸体の写真をばらまく宣伝手法に不快感を示す有権者もいた[22][注 1]。
2007年5月27日の地方自治体選挙では、カタルーニャ州の4県以外にバレンシア州アリカンテ県とカスティーリャ・イ・レオン州サラマンカ県でも候補者を出した。カタルーニャ州内の自治体で獲得した議席数は予想を下回る13議席にとどまり、他州では議席を獲得できなかった。6月30日と7月1日には第2回党大会を開催した。2008年3月9日のスペイン議会総選挙では連合・進歩・民主主義(UPyD)に対して選挙協力を申し出たが、連合・進歩・民主主義はシウダダノスの申し出を拒否した[25]。