市振駅(いちぶりえき)は、新潟県糸魚川市大字市振にある、えちごトキめき鉄道・あいの風とやま鉄道の駅[3][6]。新潟県最西端に位置する駅である。駅舎および付属のランプ小屋は、2023年(令和5年)2月27日に国の登録有形文化財に登録されている[7]。 えちごトキめき鉄道の日本海ひすいラインと、あいの風とやま鉄道のあいの風とやま鉄道線が乗り入れている。会社境界駅であり、当駅から直江津方面が日本海ひすいライン[4][6]、富山・倶利伽羅方面があいの風とやま鉄道線となっている[4][6]。当駅は両社の共同使用駅で、えちごトキめき鉄道の管轄駅である[5]。あいの風とやま鉄道で唯一、新潟県に所在する駅である(ただし、あいの風とやま鉄道の管轄駅はすべて富山県に所在)。当駅の西側を流れる境川が富山県・新潟県の両県境である。鉄道資産上は県境付近が両社の境界だが、営業上では当駅が境界で、運賃体系も変わる。 元々は両路線とも西日本旅客鉄道(JR西日本)の北陸本線であったが、2015年3月14日の北陸新幹線長野駅 - 金沢駅間延伸開業に伴う並行在来線の経営分離により[8][6]、当駅を境に直江津方はえちごトキめき鉄道[2]、倶利伽羅方はあいの風とやま鉄道へ承継され[2]、駅施設もえちごトキめき鉄道へ移管された。 営業上の境界駅は当駅だが、運転系統上での境界駅は朝日町役場の最寄り駅・泊駅となっていて、あいの風とやま鉄道線の泊駅 - 市振駅間は、日本海ひすいラインと一体的な運用が行われている(ただし、糸魚川・直江津方面を結ぶ日本海ひすいラインの急行は当駅を発着する)。えちごトキめき鉄道の車両はあいの風とやま鉄道線内では泊駅までの運行、あいの風とやま鉄道の車両は日本海ひすいライン内では糸魚川駅までの運行である。なお、当駅での乗務員交代は行われず、えちごトキめき鉄道またはあいの風とやま鉄道の乗務員が通しで乗務する。詳細は「えちごトキめき鉄道日本海ひすいライン#運行形態」を参照 あいの風とやま鉄道線ではJR西日本のICカードICOCAが導入されているが、当駅はえちごトキめき鉄道管理であるため2020年(令和2年)時点で使用できない[9][10]。
乗り入れ路線
歴史
1912年(大正元年)10月15日:国有鉄道北陸本線の泊駅 - 青海駅間延伸時に一般駅として西頸城郡市振村に開業する[11][12]。
1957年(昭和32年)
10月1日:当駅 - 泊駅間に越中宮崎信号場が開設される[12]。
11月15日:当駅 - 親不知駅間に風波信号場が開設される[12]。
11月20日:当駅 - 泊駅間の越中宮崎信号場が、越中宮崎駅として開業する[13]。
1965年(昭和40年)9月30日:当駅 - 風波信号場間が複線化する[14]。また、泊駅 - 糸魚川駅間が交流電化する[14]。
1966年(昭和41年)3月24日:風波信号場 - 親不知駅間が複線化し、風波信号場が廃止される[12][14]。
1967年(昭和42年)9月29日:当駅 - 越中宮崎駅間が複線化する[14]。
1972年(昭和47年)10月2日:営業範囲を改正し、貨物の取扱を廃して旅客駅となる[15]。
1985年(昭和60年)
3月14日:営業範囲を改正し、荷物の取扱を廃する[16]。
4月1日:駅員無配置駅となる[17]。
1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる[12]。