岩木山
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この項目では、青森県に位置する火山について説明しています。その他の用法については「岩木山 (曖昧さ回避)」をご覧ください。

岩木山
南西から 弘前市松木平付近
標高1,624.62[1][2] m
所在地 日本
青森県弘前市西津軽郡鰺ヶ沢町
位置.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯40度39分20秒 東経140度18分13秒 / 北緯40.65556度 東経140.30361度 / 40.65556; 140.30361座標: 北緯40度39分20秒 東経140度18分13秒 / 北緯40.65556度 東経140.30361度 / 40.65556; 140.30361
山系独立峰
種類成層火山(活火山ランクB)
最新噴火1863年[3]
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プロジェクト 山
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岩木火山の山体地形図

岩木山(いわきさん)は、青森県弘前市および西津軽郡鰺ヶ沢町に位置する火山標高は1,625 mで、青森県の最高峰日本百名山[4]および新日本百名山[5]に選定されている。その山容から津軽富士とも呼ばれるほか、しばしば「お」をつけて「お岩木(山)」あるいは「お岩木様」とも呼ばれる[6]
概要

岩木山は円錐形の成層火山[7]、山頂は三つの峰にわかれており、弘前側からみた右が巌鬼山(岩鬼山)、左が鳥海山とされるが、これらは火山活動により生じた外輪山の一部である[8]。三峰の中心にある岩木山は、鐘状型の中央火口丘であり[8]、山頂に一等三角点が設置されている[1]。もともと山頂にあった直径800mの破壊された火口に溶岩ドームが生じて、現在の三峰のもとになり[7]、それらの溶岩ドームは1万年より新しい[7]。岩木山の西麓や南麓にも3個の側火山があり、他にも山腹に多数の爆裂火口がみられる[7]。また、 山頂から北東にある赤倉沢の馬蹄形火口は大規模な山体崩壊を示しており、北東山麓の岩屑なだれ堆積物には、かつての崩壊の影響による、多数の流れ山地形がみられる[7]。なお、岩木山の地質は安山岩SiO2 56 - 64%)からなる[7]

比較的新しい火山のため、高山帯と広葉樹林帯の間に針葉樹林帯が見られず、ダケカンバがそのまま矮小化していく特異な光景が見られる。特産種であるミチノクコザクラ(ハクサンコザクラに近縁種で花がより大型である)と、本州では数少ないエゾノツガザクラなどの高山植物が自生している[8]

津軽富士とも呼ばれている郷土富士で、太宰治はその山容を「十二単を拡げたようで、透き通るくらいに嬋娟たる美女」と喩えている[9]。富士山と同様に、古くから山岳信仰の対象とされ、山頂には岩木山神社の奥宮が置かれた。江戸時代には弘前藩の鎮守の山とされ、歴代の藩主が岩木山神社に寄進を行ったため、その社殿は荘厳なものとなり、「奥の日光」とも呼ばれた[8]

山域は1975年(昭和50年3月31日)に、津軽国定公園に指定され[10]、南麓に広がる2,587 haの高原は青森県の岩木高原県立自然公園に指定されている[11]
火山活動史

西暦1600年以前の活動は不明点が多いが、気象庁によると山頂の溶岩ドームは1万年より新しい[3]。約1万2000年前以降の活動は山頂での噴火が中心である。

70万年前 - 山体崩壊[12]

30万年前から20万年前 - 噴火と山体崩壊(岩屑なだれ)[13]を繰り返し山体を形成。

20万年前から1万年前 - 山麓に側火山を形成[12]

約5万年前から - 西法寺森溶岩ドーム、岩木山頂西と鳥海山ドーム、山頂ドームと中央ドームを形成[14]

約6000年前 - マグマ噴火(岩木山頂西と鳥海山ドーム)[3]

約3000年前 - マグマ噴火[3]

約2000年前 - マグマ噴火。鳥ノ海溶岩ドームを形成[3]

1600年(慶長5年)2月22日 - 鳥の海火口で水蒸気噴火[3]

1618年(元和4年)1月31日 - 水蒸気噴火[3]

1782年(天明2年)11月-1783年(天明3年)6月 - 水蒸気噴火[3]天明の大飢饉の遠因のひとつ。

1845年(弘化2)4月4日 - 噴煙、硫黄噴出[3]

1863年(文久3)3月23日 - 小規模な水蒸気噴火[3]

山岳信仰南東麓にある岩木山神社山頂にある岩木山神社奥宮

岩木山は、古くから山岳信仰の対象とされていて、山頂には岩木山神社奥宮がある。岩木山神社には、五大柱の神である岩木山大神が祀られている[6]。丹後国の郎党大江時廉の陰謀によって滅ぼされた岩城正氏の子、安寿と厨子王丸の伝説が残されており、安寿が岩木山に祀られているため、岩木山の神は丹後国の人を忌み嫌うという言い伝えがあった[6]。丹後国の人が当地に入ると風雨がうち続く悪天候となり、船の出入りができないとして厳しい吟味が行なわれ、入り込んだ丹後国の人は追い出された。安政5年5月24日の布令には「頃日天気不正に付、御領分へ丹後者入込候哉も難計に付右体之者見当候者、早速送返候様、尚亦諸勧進等も吟味仕候様被仰付候間、御家中竝在町寺社共不洩候様、此段被申触候以上。御目付」と書かれた。

山頂の神社奥宮では夏季になると職員が常駐し、お守りや登頂記念の手拭いを購入することができる。岩木山から遠い五所川原市市浦地区には、関東で見られる富士講のように、近隣の三角錐型の小さな山である靄山(標高152m)を岩木山に見立てて参詣する習俗があった。


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