岩国電気軌道
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岩国電気軌道
往年の岩国電気軌道
概要
現況廃止
起終点起点:港
終点:新町
駅数7停留所
運営
開業1909年2月2日 (1909-02-02)
廃止1929年4月5日 (1929-4-5)
所有者岩国電気軌道→岩国電気→中外電気山口県
使用車両在籍車両の節を参照
路線諸元
路線総延長5.7 km (3.5 mi)
軌間1,067 mm (3 ft 6 in)
電化直流600 V 架空電車線方式
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停留所・施設・接続路線(廃止当時)
凡例


国鉄山陽本線


0.0港


1.1岩国


山陽本線→


今津


八幡




西岩国


国鉄:岩徳線


新小路


錦見


5.7新町


錦川

岩国電気軌道と岩徳線は
同時に存在していない

岩国電気軌道(いわくにでんききどう)は、かつて山口県岩国市に存在した軌道線の運営会社である。後に電気事業も兼営した。岩国出身の藤岡市助により設立され、社長に就任した市助の指導のもとで敷設された。その後、岩国電気・中外電気と軌道線の経営母体は変わり、最後は山口県直営となった。広島電鉄呉市電よりも早い開業で、中国地方においては最初となる路面電車にもなった。

岩国市街と国鉄山陽本線岩国駅との間の距離が離れていたことから敷設されたものだが、1929年昭和4年)に国鉄岩徳線麻里布駅(岩国駅を改称、現・岩国駅) - 岩国駅(現・西岩国駅)間が開業すると、並行路線となるため補償を受け[1][注釈 1]廃線となった。

現在岩国市交通局では、岩国電気軌道の電車を模したバスの「いちすけ号」を観光客向けに運行している。ルートも概ね岩国電気軌道のそれに沿っている。
路線データ

廃線時

路線距離:新町 - 港間5.7 km

軌間:1067mm

複線区間:なし(全線単線

電化区間:全線直流600V

軌道の形態:全線専用軌道。ただし、八幡 - 岩国の間は道路に沿っていた[3]

運行概要

1923年大正12年)7月改正時

運行本数:6 - 23時台に12 - 24分間隔

所要時間:全区間

1925年(大正14年)当時[4]

始発:岩国→新町6:06、新町→港5:30、港→新町5:59

最終:岩国→新町0:30、新町→港23:20、港→新町23:47

運行本数:12 - 24分毎

所要時間:新町 - 岩国:概ね30分前後

沿革

1907年明治40年)8月5日 岩国電気軌道株式会社を資本金10万円で設立[5][6]

1909年(明治42年)2月2日 岩国駅 - 新町間開業[7]

1910年(明治43年)3月21日 電燈電気事業開始[8](岩国発電所、火力、出力110kW)[9]

1912年(明治45年)2月21日 岩国駅 - 港間開業[10][11]

1912年(大正元年)10月 芸備電気より広島県佐伯郡大竹町の電気事業譲受[12]

1920年(大正9年)5月25日 小瀬川電気[注釈 2]に吸収合併。名称を岩国電気株式会社と改称[5][15]

1921年(大正10年)

1月1日 前年8月の小瀬川水力発電所の竣工に伴う供給電力容量の増加により、運行本数を1日あたり36本程度から52本程度に増便[4]

7月16日 岩国電気、柳井の中外電気株式会社に統合[5][16]。名称は中外電気としたが、本社は岩国に置いた[5][17]


1924年(大正13年)2月29日 山口県営となる[18][19]。岩国に岩国電気出張所を置く[10][20]

1928年(昭和3年)12月20日 山口県より県営岩国電気軌道の営業廃止許可の申請が提出される[21]

1929年(昭和4年)4月5日 岩徳線(後の岩徳東線)の部分開通に伴い補償を受け廃止[22]

1931年(昭和6年)4月13日 山口県による、旧電車道(軌道敷等)を自動車道路とする工事が竣工[23]

停留所一覧

1923年(大正12年)7月当時港 - 岩国 - 今津 - 八幡 - 新小路 - 錦見 - 新町
停留所所在地

前川 (1982) による

現在の岩国市立石町内(立石大明神(正式には竪石大明神)近く、水路を隔てた反対側)現在市販されている地図との比較により、水路は、現在の麻里府川の一部分であると思われる。前川 (1982) の12ページには、港停留所付近の線路配線図が掲載されている。
岩国
現在のJR岩国駅西口側
今津
現在の今津四丁目
今津川に架かる橋の北側、当時の今津の建物密集地表示を抜けた場所に停留所の存在が記載されている[24]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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