山際淳司
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山際 淳司(やまぎわ じゅんじ【本名:犬塚 進(いぬづか すすむ)】、1948年7月29日 - 1995年5月29日)は、日本ノンフィクション作家小説家翻訳家神奈川県横須賀市(現逗子市域)生まれ。息子はコンサルタントライターの犬塚星司。
略歴

神奈川県立横須賀高等学校中央大学法学部一部法律学科卒業[1]。大学在学中、『別冊経済評論』1972年5月号に『高石ともやの歌(フォーク)と心(ハート)』と『言語と感性』の2本のルポを発表し文筆活動を開始。前者は「山際淳司」のペンネームで、後者は本名の犬塚進名義で書かれた。犬塚進名義では、『週刊サンケイ』に人物ルポを執筆するなどしていたが、その頃から、独自の視点、詳細な描写、読んで飽きさせない表現などで認められていた。

1980年に発行された文藝春秋の『Sports Graphic Number』の創刊号に「山際淳司」のペンネームを用いて、『江夏の21球』というノンフィクションを執筆した。この作品が大きく評判となり、たちまち山際はスポーツ・ノンフィクション作家としての地位を確立する。以後、さまざまなスポーツをテーマにした作品などを発表した。

『江夏の21球』などを収録した作品集『スローカーブを、もう一球』で、1981年に第8回角川書店日本ノンフィクション賞を受賞した。

理知的な風貌、紳士的な語り口でテレビなどにも進出。1981年4月からはNHK教育テレビの番組『若い広場』の司会を、1994年4月からはNHK総合テレビの『サンデースポーツ』のメインキャスターを務め、アサヒビールの「スーパードライ」などいくつかのCMでもイメージキャラクターとして起用された。

1995年5月29日胃癌による肝不全のため46歳で急逝した。『サンデースポーツ』のキャスターを降板した直後のことであった。
作風

山際の手法は、対象となる人物に直接会って徹底的に話を聞くなどの取材を重ねた上で自らの視点で取材結果を冷静に分析し、その視点から全くぶれることなく、分析結果とも言える文章を書いていくというものであった。ともすれば表面的な話を通り一遍の根性論などで片づける傾向が強かった日本のスポーツジャーナリズムの中にあって、徹底的な取材と冷静な分析、そしてそれに裏打ちされた分かりやすい文章は、それまで見られなかったものであり、その手法は高く評価されていた[2][3]
出演

キャノン・アウトドア・スタジオ?風に吹かれて?(
エフエム東京

スーパーサッカーTBS)- VTRコーナーでビートたけしと共演。

著書
ノンフィクション
単著


『スローカーブを、もう一球』(角川書店, 1981年)
ISBN 978-4-04-872315-2

『Give up:オフコース・ストーリー』(飛鳥新社, 1982年) ISBN 4041540011

『阪神タイガース:プロ野球グラフィティ』(新潮社, 1983年) ISBN 4101290024

『ナックル・ボールを風に:スポーツをめぐる14の物語』(筑摩書房, 1983年) ISBN 978-4-480-05049-6

『逃げろ、ボクサー』(角川書店, 1983年) ISBN 978-4-04-872364-0 (題材はカワイジム所属選手・大橋克行


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