山脈(さんみゃく)とは、低地の間に挟まれる、細長く連続的に伸びる山地のことである。 山脈の定義について、1954年(昭和29年)に地理調査所は「とくに顕著な脈状をなす山地をいう」と定めた[1]。 英語圏でmountains や range あるいは mountain range となっているもののほとんどが「山脈」と訳されている[1]。しかし、英語圏では日常用語として山脈の意味でmountain range(range)を用いることはほとんどないと指摘されている[1]。 「山地」と「山脈」の関係も不統一で、慣用的に世界の山々のほとんどが「山脈」と訳される一方、日本の山々については「山地」「山脈」「高地」などに呼び分けている[1]。「山地」と「山脈」の地理上の関係についても、同格の用語とする例(例:讃岐山脈と剣山地)、山地のほうを総括的な上位の用語とする例(例:四国山地と讃岐山脈)、山脈のほうを上位とする例(例:奥羽山脈と真昼山地)がある[1]。 地質学では大陸各地の山脈の形成機構には共通の運動モデルがあるとされ造山運動の考え方が生まれた[2]。 プレートテクトニクスでは大陸プレート同士の衝突により衝突山脈(collision mountain) が形成されるとする[2]。たとえば、ヒマラヤ山脈はインドプレートがユーラシアプレートに衝突したために形成されたものである。なお、山脈を地表の巻き込み現象とする見解がある。それによれば、ピレネー山脈とアルプス山脈とカフカス山脈が一つの脈であり、アトラス山脈とアペニン山脈が別の脈になっている[3]。
地理学上の山脈
地質学上の山脈
脚注^ a b c d e 米地文夫「地理教育用語としての「山脈」と日常語としての「山脈」-「竜脈」から「青い山脈」まで-
^ a b 小出良幸『 ⇒地質学の学際化プロジェクト 第6巻 地質哲学 2』札幌学院大学総合研究所、2021年。 ⇒http://geo.sgu.ac.jp/sgu/Achieve/2021%E5%9C%B0%E8%B3%AA%E5%93%B2%E5%AD%A6%E6%96%B9%E6%B3%95%E5%BA%8F%E8%AA%ACBook6.pdf。
^ テオドール・シュベンク『カオスの自然学』赤井敏夫 訳、工作舎、1986年、139頁
関連項目
山脈と山地の一覧
外部リンク
⇒山脈コレクション
表
話
編
歴
地球上の地形
山岳・平原地形
山
山塊
山地
山脈
台地
高地
高原
丘
丘陵
山麓緩斜面
尾根
谷
峠
メサ
残丘
ビュート
ホッグバック
カルスト地形
石灰岩舗石(英語版)
鍾乳洞
リル
ガリ
土柱
天然橋
平野
沖積平野
洪積台地
海岸平野
ケスタ
構造平野
準平原
ツンドラ
氷床
盆地
河川・河成地形
川
泉
湧水
急流
滝
沢
蛇行
三日月湖
中州
網状流路
洞窟
渓谷
峡谷(V字谷)
扇状地
氾濫原
川原
河岸段丘
崖
河畔砂丘
自然堤防
後背湿地
天井川
湖
池
沼地
湿地
湿原
オアシス
三角州
三角江
甌穴
水無川
ワジ
河川争奪
氷河・雪氷地形
氷床
氷帽
氷原
棚氷
氷舌
氷山
圏谷(カール)
U字谷
トンネル谷(英語版)
氷食尖峰
トリムライン
アレート
羊背岩
フィヨルド
モレーン
氷堆丘
エスカー
ケイム段丘(英語版)
ザンドル / サンドゥル(英語版)
釜状陥没地(英語版)
ダートコーン
周氷河地形
氷丘
氷丘脈
氷河湖
氷河洞窟(英語版)
氷河盆地
海岸地形
海
灘
湾
入り江
海峡
瀬戸
水道
地峡
大陸
島
半島
岬
海岸
砂浜
砂浜海岸
岩石海岸
干潟
岩礁
潮だまり
浅瀬
珊瑚礁
環礁
礁湖
砂嘴
砂州
潟湖
陸繋島
バリアー島
浜堤
浜カスプ(英語版)
塩沼
塩湖
海岸段丘
海食崖
海食柱
海食洞
海食棚
リアス式海岸
ダルマチア式海岸
多島海
海底地形
大陸棚
海嶺
海膨
海溝
トラフ(舟状海盆)
海山
海台
堆
海底火山
ギヨー
海底谷
海底扇状地
大陸斜面
深海平原
海盆
火山地形
火山
火口
爆裂火口
マール
タフリング
火砕丘
溶岩ドーム
カルデラ
カルデラ湖
溶岩平原
火砕流台地
溶岩台地
成層火山
楯状火山
岩頸
壁岩(英語版)
間欠泉
温泉
熱水噴出孔
溶岩洞
風成地形
砂漠
砂砂漠
岩石砂漠
砂丘
砂山 (Sandhill)
乾燥湖(英語版)
風食凹地(英語版)
砂漠舗石(英語版)
砂漠ワニス(英語版)
稜石(英語版)
ヤルダン
植生地形
森林
草原
草地
耕地
藻場
人工地形
建築物
橋
ダム
堤防
ため池
人造湖
採石跡湖
干拓
港湾
人工島
人工魚礁
トンネル
採石場
水路
運河
溝渠
道路
埋立地
築山
棚田
ボタ山
関連項目
地学
地形学
第四紀学
海洋物理学
火山学
地震学
地理的特徴(英語版)