山笠
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幟 山 笠
ユネスコ無形文化遺産
戸畑祇園大山笠
北九州市戸畑区提灯山笠
ユネスコ無形文化遺産
戸畑祇園大山笠
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出典検索?: "山笠" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2017年8月)

山笠(やまかさ)は、神社祭礼で用いられる神輿山車状の祭具。おもに北部九州での祭礼でみられ、それらの祭礼の略称にも「山笠」が用いられる。通常会話などでは「ヤマ」と呼ばれることが多い。
概要

「山笠」の呼称は博多祇園山笠から広まったものと考えられている。言葉の由来についてはよくわかっていない。博多において山笠の様式は何度か変化しており、それぞれの段階で他地域に伝播された結果、また各地域で工夫をこらした結果、現在のように多様な姿の山笠が存在している。その他、博多から伝播されたものではないが、呼称だけ博多にならい、祭の際運行するものをそう呼んでいるだけのものもある。

毎年祭の前に建造され、祭が終了すると即刻解体されるものが多い。山笠を巡行することで集めた厄を祓うという意味であるらしく、これは京都祇園祭における山鉾とも共通する。しかし、場合によっては観光地や保存会館等に常設してあることもある。
飾りの様式

山笠の飾り方には様々な様式があり、複数を兼ね備えたものもある。同じものに分類されるものでも、地域によってその飾り方は異なり、その中の地区によって異なる場合もある。
笹山笠

神殿神棚などにを立て、それを担いで運行する、簡素な作りの山笠。博多祇園山笠の起源には施餓鬼棚を担いで練り歩いたことが始まりという説があり、このことから最も初期の姿をのこした山笠といわれている。

黒崎祇園山笠北九州市八幡西区:福岡県無形民俗文化財)では、山笠の上に笹を立てて、四方を杉匂欄で囲む、素朴で全国的にも貴重な笹山笠が運行する。また、その元祖に当たる前田祇園山笠では旗も立てた旗笹山笠が運行されている。
幟山笠

を何本も立てた山笠のこと。神殿の周囲に立てたもの、屋台の上部に立てたもの等、様式が大きく異なっても幟が飾りの中で占める割合が高ければ、幟山笠と呼ばれている。

戸畑祇園大山笠北九州市戸畑区)では、日中の間は、山笠の土台を唐獅子や鷲などの刺繍を施した幕類と勾欄・幟で装飾し、中心部にご分霊を納めた祠を置き、紅白のラシャ地に黒ビロードの縁取りを施した12本の幟を立て、前面に純白の奉書紙を裁断し、これを巻いて花弁とした「前花」、背面に直径1.7メートルの円形の台に、金糸で縫い取り、刺繍を施した「見送り」を飾る。 総重量は約3t。台枠の組立てに釘は一切使用せず、山から採ってきた“ふじかずら”で締めている。

江戸時代初期の博多祇園山笠の様子を描いた絵では、幟山笠に人形を配置したものが運行されている。
岩山笠

岩、水の流れ、屋形などを配置して風景をつくり、そこに人形を配置し、何らかの場面を表現して飾られた山笠。博多で山笠絵師により考案されたもので、木材で骨組みを組み上げ、そこに隙間無く飾りが配置される。

博多以外での地域でも岩山笠は運行されているが、苅田山笠では岩と呼ばれる部品を取り付けるという意味で岩山笠と呼ばれており、見た目が異なる。
人形山笠

人形を飾った山笠のこと。岩山笠にも人形は飾られているし、幟山笠にも人形を置いたものはあるが、特に人形に重きを置いた構成の山笠を指して言われることが多い。
提灯山笠

提灯を四角錐、直方体、平面などの形状に多数並べた山笠。夜間の運行が主で、昼間は別の形態で運行される山笠も多い。

戸畑祇園大山笠北九州市戸畑区)では、夜になると日中の幟山の装飾を全て取り外し、高さ約10メートル、309個の提灯で出来たピラミッド型の大山笠(通称:提灯大山笠)に変身する。一つ一つの提灯は全て昔ながらのロウソクで灯されている。昼の幟山を外し、大衆の面前で台座の上に高さ4メートルのやぐらを組んで、この上に提灯を担ぎ上げる、通称:五段上げは、祭りの正念場として見応えがある。
系統

人形を飾る山笠の飾り方の様式について、その特徴をもった山笠の発祥地とされる地区名を冠して、何々系の山笠と称されることがある。
博多系

博多祇園山笠で見られる山笠で、明治時代初期には高さ16メートルもあったが[1]、その後飾り山笠と舁き山笠に分化している。これは明治期に市内に張り巡らされた電線のためで、高い山笠を動かすことができなくなり、山笠を低くしたり、電線の架設を高くしたりしたが、1910年路面電車開通によりついに追い山を行なうことができなくなり、動かさない「飾り山」と舁きまわる「舁き山」へと分化させることになった[2]

博多系飾り山笠と呼ばれるのは、現在の飾り山笠として見られるような様式の山笠。元々は運行されていたもので、博多系岩山笠ともいわれる。岩、水の流れ、屋形、人形を一面に飾り付け、一つの場面を作り上げ、主に前方と後方から観賞できるように作られる。その姿を一般によく知られている様式。元来山笠絵師が下絵を描いていた頃は、絵師の風景の構成の仕方の考え方から、飾りや人形の配置は左右非対称であった。しかし山笠の分化以後は人形師が飾りの配置を構成するようになって考え方が変わり、現在は主役である人形を中心に据え、周囲に左右対称に他の人形や飾りを配置した山笠も見られる。

博多系舁き山笠と呼ばれるのは、現在の舁き山笠として見られるような様式の山笠。これもその姿を一般によく知られている様式だが、飾りが一つの人形とその付属物のみという形式は珍しく、博多祇園山笠と特に深い関係を持った地域、博多で山笠が分化した後に山笠を始めた地域に限り見られるものである。他の多くの地域では山笠が低くなる際、屋形や岩等の飾り、複数の人形を飾り場面を作るという要素を残し、そのまま縦に縮めるような形で変形している。
津屋崎系

津屋崎祇園山笠で現在見られるような様式の山笠。博多系飾り山笠をそのまま縦に縮めたような形式のものを、舁き山笠同様に運行している。飾りは左右非対称な配置となっている。
直方系

直方山笠で現在見られるような様式の山笠。中心にお堂があり、前後から観賞できるように、周囲に人形を配置する。横広がりな形で、飾りや人形などはおおむね左右対称な配置となっている。この形式の山笠は、筑豊地方北九州地方で多く見られる。
日田系

日田祇園祭で見られるような様式の山笠。岩山に滝や流水、屋形、人形を左右非対称かつ立体的に配する岩山笠で、他の岩山笠と比べ、全方向から観賞できるように作られているのが特徴。台車が幅2メートル程度に長さが5、6メートルほどと小規模であるため、上に行くほど屋形などの飾りが横方向に広がる。後方には人形や屋形をほとんど飾らず、見送り幕という刺繍を施した縦長の幕を垂らす。初期は人形や屋形を乗せずに杉の葉枝や幕で飾られていた。

日田の隈・竹田・豆田地区、九重下旦では「山鉾」(やまぼこ・やまほこ)という呼称を正式なものとしている。同系統のものを「山笠」と呼称している地域もある。
浜崎系

浜崎祇園山笠で現在見られるような様式の山笠。屋形、岩、水の流れ、人形など飾りの部品や、前後から観賞できる点が博多と共通する岩山笠であるが、槍出しや下段の棚を使った、前後の奥行きを出した飾り方が特徴。槍出しを左右交互に出すという決まりがあり、飾りは左右非対称。佐賀県北部に多く見られる。

博多祇園山笠(舁き山)

博多祇園山笠(飾り山)

日田祇園祭 山鉾

浜崎祇園山笠

運行形態

山笠には様々な運行形態があり、大きく分けると以下の通りとなる。
舁き山笠

棒に肩をかけ、担ぎ上げて運行する山笠。極力上下しないように運行されることが多く、神輿のように運行中に激しく揺らすようなことは、特定の場所以外では行われない。
曳き山笠

車輪がついており、綱で曳いて運行する山笠。台車の様式は様々ある。前後に担ぎ棒が付いており、一見舁き山笠のように見えるものもある。
飾り山笠

舁き山笠や曳き山笠に対し、運行せずお飾りとして置いておくだけの山笠。どれだけ飾りが付いていたら飾り山笠なのかという基準も無いが、「飾り付けた山笠」という意味で呼称されることもある。
子供山笠

体格差や体力差があることから、大人と子供が一緒に山笠を運行することには危険が伴い、また舁き山笠の場合肩の高さが違えば物理的に不可能である。このため、子供の頃から運行に直接参加させて祭に親しませ、後継者を育成していくために、本来の山笠とは別に子供山笠を運行している祭も多い。

後継者育成という目的から、服装や参加の仕方をできる限り大人と同じにしている地区もあるが、大人の山笠が舁き山笠である一方子供山笠が曳き山笠である場合や服装を揃えていない地区もあり、様々である。


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