山崎藩
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この項目では、播磨国(兵庫県宍粟市)の山崎藩について説明しています。下総国(千葉県野田市)に存在した山崎藩については「下総山崎藩」をご覧ください。

山崎藩(やまさきはん)は、播磨国宍粟郡周辺を知行した。藩庁として山崎(現在の兵庫県宍粟市山崎町)に山崎陣屋が置かれた。宍粟藩(しそうはん)とも呼ばれる。
略史

山崎藩は、姫路藩初代藩主池田輝政の四男輝澄を藩祖とする。慶長20年(1615年)5月、輝澄の同母兄で岡山藩主の池田忠継が早世すると、忠継が相続していた母良正院の遺領分10万石のうち播磨国宍粟郡3万8千石を分与されて鹿沢(山崎)に陣屋を構え立藩した。寛永8年(1631年)には赤穂に転封となった弟輝興の所領3万石を加増された。しかし、これにより新規に召し抱えた家臣団の中から抜擢された家老小河四郎右衛門と譜代の家老伊木伊織との対立が表面化、寛永17年(1640年)にお家騒動に発展した(池田騒動)。姻戚の林田藩建部政長が調停にあたったが失敗し、伊木派の藩士が多数脱藩した。幕府の裁定により伊木伊織以下20名が切腹、輝澄は改易され、甥の鳥取藩池田光仲預かりとなった。輝澄は徳川家康の外孫ということもあって、鳥取藩内の鹿野において堪忍料1万石を与えられた。のちに輝澄の子政直寛文2年(1662年)播磨国福本藩に1万石を与えられ、大名に復帰した。

寛永17年(1640年)、改易された池田輝澄に代わって和泉国岸和田藩より松平康映が5万石で入部するものの、慶安2年(1649年)には石見国浜田藩へ転封となり、その後はいったん公儀御料となった。

しかし、3か月後には備前国児島藩より池田恒元が3万石で入部。その後3代恒行延宝6年(1678年)に夭折、末期養子もなかったため改易となった。

翌延宝7年(1679年)、大和国郡山藩より本多忠英が1万石で入部し、以後本多氏が明治維新までこの地を治めた。忠英の長男忠良は、本家筋にあたる越後国村上藩本多忠孝が子をなさずに早世すると急養子としてこれを相続したため、次男の忠方が2代藩主となったが、忠方は早世したため三男の忠辰がこれを継いだ。

8代忠鄰藩校「思斎館」を開き、藩財政再建にも尽力した。しかし幕末第一次長州征伐に出兵して以後は藩財政が傾き、このため第二次長州征伐や鳥羽・伏見の戦いには戦費不足から出兵できないという事態に陥った。

明治4年(1871年)廃藩置県により山崎県となった。その後、姫路県・飾磨県を経て兵庫県に編入された。

藩主家は明治2年の版籍奉還とともに華族に列し、明治17年(1884年)の華族令子爵となった。
歴代藩主
池田家

外様 3万8千石→6万8千石 (1615年 - 1640年)
輝澄

松平〔松井〕家

譜代 5万石 (1640年 - 1649年)
康映

池田家

外様 3万石 (1649年 - 1678年)
恒元

政周

恒行

本多家

譜代 1万石 (1679年 - 1871年)
忠英

忠方

忠辰

忠堯

忠可

忠居

忠敬

忠鄰

忠明

幕末の領地

播磨国

宍粟郡のうち - 35村


児島藩詳細は「児島藩」を参照

児島藩(こしまはん)は、江戸時代前期に備前国岡山県)に存在した藩で、岡山藩の支藩。慶安元年(1648年)姫路藩2代藩主池田利隆の次男(岡山藩池田光政の弟)恒元児島郡に2万石を与えられ立藩したが、慶安2年(1649年)播磨国山崎藩に転封となったため廃藩となり、領地は岡山藩に帰属した。
参考文献

『藩史総覧』
児玉幸多北島正元/監修 新人物往来社1977年

『別冊歴史読本24 江戸三百藩 藩主総覧 歴代藩主でたどる藩政史』 新人物往来社、1997年 ISBN 978-4404025241

『大名の日本地図』 中嶋繁雄/著 文春新書 2003年 ISBN 978-4166603527

外部リンク

山崎(本多肥後守忠可) 。大名家情報 - 武鑑全集

先代
播磨国)行政区の変遷
1615年 - 1871年 (山崎藩→山崎県)次代
姫路県










大政奉還から廃藩置県までの間に存在した
慶応3年(1867年)旧暦10月 - 明治4年(1871年)旧暦7月
北海道地方

松前藩(館藩)

東北地方

黒石藩

弘前藩

八戸藩

●○盛岡藩(白石藩 → 盛岡藩)

盛岡新田藩(七戸藩

一関藩

久保田藩(秋田藩)

秋田新田藩(岩崎藩

亀田藩

本荘藩

矢島藩

出羽松山藩(松嶺藩)

仙台藩

鶴岡藩(大泉藩)

新庄藩

長瀞藩大網藩龍ヶ崎藩

天童藩

山形藩(朝日山藩)

上山藩

米沢藩

米沢新田藩(米沢藩)

福島藩重原藩

下手渡藩

二本松藩

会津藩(斗南藩)

中村藩

三春藩


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